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独立開業すべきか

回答数回答 5
有り難し有り難し 53

 お世話になっております。

 矯正歯科専門歯科医院に勤務している歯科医師です。

 勤務5年を過ぎて、独立開業するか迷っています。

 勤務して初めの頃は地元に帰りたくて、地元で開業するために、開業医の業務を知りたくて勤務するという意識でおりました。
 
 でも、自分の地元は首都圏とは違い、矯正歯科のみで需要があるかどうか、正直不安があります。それに、開業するとなると、診療のことのみ考えれば良いのではなく、医院経営に関する事務などを行うことを考えると、二の足を踏みます。

 独立開業すると、地元に帰ることができる、今よりお金が入る、自分の好きな(あるいは納得できる)診療ができる、のではないかと思っていて、これが独立開業したいという動機です。

 しかし、上記の想像していることは必ずしも思い通りになるわけではないとも思います。需要の問題で希望の地域に行けるわけではないかもしれませんし、患者さんがこなければお金が入りませんし、お金が入らなければ自分の望むような診療もできずらいと思うのです。

 勤務していれば、地元に帰ることはできませんし、給料は決まっていて自分では決められません。診療も最終的には院長先生の方針に従うのが原則です。

 ただ、勤務していれば経営に関することはあまり考慮しなくて済みますし、体調が悪くなっても代わりがいます。給料は自分では決められませんが一定の金額が定期的にいただけます。

 妻とも話し合ったのですが、私が最初勤め始めた時は院長先生から「終身雇用はないよ」と言われていました。しかし、最近は「65歳くらいまで勤めないか」などと冗談半分にいわれるような環境にかわってきました。考えようによっては選択肢が増えたのではないか、とも思うようになりました。妻は私の様子や性格を見ていて、独立開業するよりも、勤務できるならそちらを選択すれば良いのではという意見です。

 開業する動機として、地域の人に貢献するなど、そのような意識が必要だと思うのですが、全くないとは言いませんが、やはり希薄です。

 お忙しいところ恐縮ですが、ご意見が頂ければと思います。
 
 どうぞ宜しくお願い致します。

 


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お坊さんからの回答 5件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分で決めないというのも一つの覚悟です

「選択肢が増えたのではないか」
まさに、そのようですね。
透水さんは非常に冷静に様々なことを分析されていて、もうご自分で答えを見つけられているように感じました。
奥様に選択させていることに、優柔不断な自分を感じておられるようでしたら、それはご心配不要です。なぜならば、奥様に相談して意見を仰いだというのは、透水さんが決定されたことなのですから。

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住職のかたわら、大道芸人PRINCOちゃんとして幼稚園保育園など各種施設、...
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開業する場合、地域住民との交流も重要かと

 歯科医院を開業の場合、土地建物の取得費(もしくは敷金礼金、家賃)、エクステリア、インテリア、医療機器、薬品、事務機器、広告料、人件費等の経費を見積もる。地域人口と地域で先行している歯科医院ン数と経営状況から見込める患者数を推計する。と素人でも、この程度のことは思いつきます。

 実際のシュミレーションを医療コンサルタントに頼めば、コンサルタント料がかかる。医療機器メーカーの営業マンに相談すれば、自分の売り上げを伸ばすために都合の良いデータを見せてくる可能性が大。開業している先輩に相談した場合、その先輩がどこまで親身になってくれるか、更に開業を考えている地域の実情を正しく把握した上でのアドバイスとなっているかどうか、見極める必要があると思います。その上で、開業するかどうかを決めるのは、透水さんの御判断であり、透水さんの御責任だと思います。

 目出度く開業の運びとなった場合、医師スタッフが患者を迎えるところから、治療して見送るまで、どのように対応するかで、歯科医院の経営は違ってくるのではないかと思います。

 我々僧侶は、葬儀や法要できちんとした姿勢で心を込めて正確に読経するように努めます。しかし、これだけで良いかと言うと、これで十分とは言えません。法要を受ける時、法要当日檀家さんを出迎えた時、法要の準備を行う時、法要までお茶を差し上げる時、檀家さんとのコミュニケーションを図るように努めます。そのコミュニケーションを通して得た情報を元にして、法要後、説法法話を行うことも大事です。そして、お見送りする時、施主となった世帯主だけでは無く、お子さんお孫さんへも「ご苦労さん、お参りに来てくれてお祖父さんも喜んでるよ。」といった類の声掛けをします。すべて完璧に出来る訳ではありませんが、なるべくそうするように努めております。

 檀家や地域住民と交流して行くことも、お寺にとって大事な仕事だと思います。医療機関にとっても、同じことが言えると思います。自分なら患者とどのようにコミュニケーションを取っていくか、自分なら地域住民をどのように交流を図っていくか、これらの点を良く考慮して、開業するか、しないか、御判断されれば宜しいかと思います。

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おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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一歩進めば景色は変わる

開業したい地域で需要があるかが問題の一つですよね。
開業する場合、銀行から融資を受けるのでしょうか?
だとしたら、開業したい地域の金融機関にでも、地域の実情をきいてみてはどうでしょうか?
また、開業したい地域の保健所に尋ねてみても、需要があるかどうかわかるかもしれません。

いずれにせよ、迷っているときは、今ある情報では判断できない状況です。
新しい情報を手に入れれば判断できるかもしれません。
そのためには、情報を入手するために具体的に動く必要がありそうです。
一歩進むだけでも、景色は変わるでしょう。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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患者さんも医師を選ぶ

「わたしほどの一流のギタリストになるとギターをスタジオに持って行きません。ケーブルだけです。
あとは既にこの手に音が入っている。
私がギターなんだ。
自然に最高のサウンドが出てきちゃうんだよね。自分でもどうしてだかわからないんだ。
最近日本の言葉で成程っていう言葉に出逢ったよ。
❝弘法筆を選ばず❞ってね。ロックな言葉だよ。
つまり本当の天才は、ツールじゃない。本人なんだ。その人がその人の現われ。
つまり、君も、君全体が動く歯医者なんだ。機材さえあればあなたが歯科医。全てが備わっている。
僕がギターの無いギタリストならば、君もモバイルなデンタルクリニックってワケさ。頑張れよ!グッジョブ!」
…なんて、いつか言ってみたいグッドJO-BUTU丹下です。
こんにちは。
知人の歯医者さんは30代半ばでネットを通して開業をしました。
前の方が後任の人を探していたようで、施設ごと買い取ったそうです。
彼にはスキルが十分にありましたから最近広告力にも力を入れて地元では少しずつ人気の歯医者さんになっています。現在39歳。あなたより年下です。
開業は誰もが夢ですよね。
是非実現させてください。

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おきもち

事務。

腕のいい料理人がいても客が入らない。
よくある話です。

一杯の牛丼をつくるのに必要な水は5トン。
つゆだくの汁だけじゃない、
牛を育てる水、玉ねぎを育てる水。
どんぶりの中では見えないところにかかっているものがあります。

質問と諸師の回答を拝見して、事務の話がされていないように感じます。
現場は透水様がなされば良いですが、事務にどなたか心当たりはあるのでしょうか。
事務に自信がないのなら、今まで通り勤務医で勤めることをお勧めします。
診療請求、経理、ネットワークがあるのなら私の心配はいらぬお節介かもしれません。

参考になれば幸いです。

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おきもち

泰庵  一法
「変えるべきは自身ではなく歩む方向」「時間とお金の使い方」「向きが変われば...
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質問者からのお礼

願誉浄史様、ご回答ありがとうございます。おっしゃること、まさにその通りだと思います。データがない状態でどうしようどうしようと言っているのは愚かなことですよね。金融機関や保健所に地域の実情を尋ねるというのは思いつきませんでした。なるほどと思います。ありがとうございます。

増田 俊康様、ご回答ありがとうございます。他者の意見を受け入れる、ということを選んでいるということなのですね。「かっこつけ」を捨ててありのままを見ることができればもっと楽に決められるのかなと思ったりしました。ありがとうございます。

丹下 覚元様、ご回答ありがとうございます。モバイルデンタルクリニック、なるほどと思いました。勤務するにしても、開業するにしても、要は核となるもの、自分の心構え、技術がなっていないようでは、と受け取りました。ありがとうございます。

吉田俊英様、ご回答ありがとうございます。ご回答を拝読して、すぐにはことばがまとまらず、お礼が遅れました。現実的、具体的なご指摘、ありがとうございます。吉田様がご葬儀やご法要の時、読経のみならず、式に参加する方々をお迎えしてから儀式が始まりお送りするまで、全て意識を届かせ参加する方々に心を配られているお話、振り返って自分はどうかと思うと、深く感ずるものがあります。自分は足りないなと思いました。ありがとうございます。

泰庵 (釋 一法)様、ご回答ありがとうございます。勤務していて薄々は感じていますが、受付事務や診療以外に支えてくださるかたがたがあって診療ができるのだと思います。具体的なご指摘、ありがとうございます。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ