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わかりやすく

回答数回答 3
有り難し有り難し 36

なぜ、仏教は小難しく真理を語るのですか?
結局何が言いたいのかを理解するまでに、大変でした。
もっと解りやすく、結局はなにが言いたいのかを述べてくれた方が、良いと思いませんか?
それとも、あえて、わざと、難しくしているのですか?


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あえてと言うか…

お気持ちはわかります。私も同じです。わかりたい、納得したい、スッキリしたい。

でも私たちはわかって救われるわけではないのです。

今苦しんでいる私にわかるということは、その私にわかる程度のものということです。私自身が苦しいのに、その私の範疇を一歩もでないものでは救われないのです。

「参考になりました」「わかりやすいお話しでした」「ためになりました」

そのように納得できたところで何も現実の苦しみを乗り越える力にならないものでは意味がありません。

救われるときは仏教がわかって救われるのではないのです。自分がわかって救われるのです。でも自分をわからせてくれた仏教はわからん。わからんからこそわかろうとする。それが求道です。
でも仏教は私がわかったつもりになって掴んだものをそうではないと破ってくれるものが内在している。だから救われ続けるのです。わかってしまったら救われないのです。

※もちろんわかりやすい方がいいとは思います。でも基本的に仏の覚りとは言語表現できないものなのです。ギリギリまで言葉を尽くしても紙一重のところで表現できない。その紙一重が大事なところであり、魅力でもあると思います。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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本来は語れないものであるため

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

誠に釋智篤様のおっしゃられますように、悟りの境地は、直観的なものであるがゆえに、本来は語れないものであるものを、語ろうとすれば、するほどに、どうしても真理から遠ざかってしまう(戯論)というパラドックスを抱えてしまうことになるため、難しさに拍車をかけているのであります。

また、仏典における仏説も、真理の面を何とかして語ろうとして述べた「了義」と、真理へと向けた方便として語られた「未了義」とがあるため、それを後代の者たちがあれやこれやと混同してしまっての解釈的混乱、こじつけ的混乱があるのも、尚、その理解の難しさに拍車をかけてしまっているのでもあります。

真に仏典から如来、悟りの真意を理解するためには、二つの真理としての「世俗諦」と「勝義諦」の差異をしっかりと理解した上にて、仏典の「了義」「未了義」を正しく選別することが必要なところとなります。

そのため、色々と難しいのはやむを得ないところにはなりますが、丁寧に、慎重に、批判的、合理的、論理的にも分析しつつに、理解を深めて参りたいものとなります。

頑張って参りましょう。

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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わざとではないと思いますが、、、

確かに仏教は難しいですよね、でもけっしてわざと難しくしているわけではなく、そもそも言葉で説明できない真理を何とかして説明しようとした先人の足跡だと思えば、味わい深いものに思えませんでしょうか?

ハスノハさんがどの程度仏教に精通なさっているかはわかりませんが、私自身は全てのお経を読んだわけでは無いですし、とてもでは無いですがお釈迦様が伝えたい真理を理解出来ているとは言い難いですし、実践なんて尚更の事です。
一生勉強です。

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有り難し
おきもち

浄土真宗本願寺派 忠専寺 住職 同宗派 特別法務員 同宗派 布教使 ...
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質問者からのお礼

本来、言葉では表現できないところを、必死に必死に、表現してくださっているのですね。
とても、ありがたいことですね。
ありがたいです。
お時間を割いて、貴重なご回答をしてくださり、本当にありがとうございました。

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
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