会社をやめて農家へ転身しようか迷っています。
三十代、男、既婚、子供なし、会社員です。実家の農家に転職しようか迷っています。
13年間、会社勤めをしていましたが自分のいた部署が解散となり、やむを得ず転職致しました。ですが半年たたずに農業への転身を考えています。実家で両親が二人で農業をやっていて、そこを継ぐという形です。
理由は以下の通りです。
・以前の会社に比べて各段に収入が落ちてしまった事。
・三十代という年齢にも関わらず新人から始めなくてはいけない辛さ。
・実家で農業をやっている両親が年老いてきて、両親の体が心配。
ですが、農家への転身に思い切って踏み切れずにいる理由もあります。
・子供の頃から見ていて、農業が大変だという事は知っています。忙しい時は朝から夜遅くまで働いて、休日はほとんど取れません。果たして自分に務まるかが不安という事。
・現在は妻の地元近くに住んでいるのですが、妻を説得して自分の地元(田舎)に連れて行かなければいけない事。
・会社をやめて農業をするという事は「逃げ」ではないのか、と思ってしまうということです。
両親は、強くは言いませんが、「実家に戻ってきて農家を手伝ってほしいな」という内容の事を時々言います。
思い切って農家に転職するか、もしくは、転職しようとせずに踏ん張って今の仕事を続けた方がいいのか、どうしたらいいのか迷っています。
どうかアドバイスをいただけたら幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
農業のプラス面は何でしょうか?
会社勤めのマイナス面と
農業のマイナス面を挙げていますが
農業のプラス面にも目を向けてみませんか?
何事もプラスもマイナスもあります。
プラスが大きいところへ行くのか
マイナスが大きいところから離れるのか
どちらもちゃんとした理由ですから
「逃げ」ではありませんよ。
ちなみに私は
会社を辞めてお寺に就職しました。
年中無休だし収入も減りましたが
それを補うくらいのメリットもありました。
そういう転職もアリだと思います。
食は永遠に必要とされる
それは素晴らしいことです。
是非ともご実家の農業を継承されますよう。
食や運送業災害時であっても必要とされるお仕事であり、日本の食を支える人間が生きていく上で最も大切な仕事です。
あなたが家の稼業を継げば親御さんも安心して代々守ってきた土地を託せるでしょう。決して畑を売ってしまわぬよう。土地も心も宝ですが縁を加えなければ宝の持ち腐れです。
これから種まきが始まる時期です。
一年の農業の始まりから学べるのでいい機会ではないでしょうか。
やめて、落ち込むことなく、作業に集中できるかもしれません。
特に今の日本は農薬大国と言われるまでの農薬濃度で、新しい発想が必要だと思います。
私の妻のママ友さんも農家のお嫁さんとして畑の一部を任されておりますが、新しい切り口で作物を作られております。
僧侶の衣は福田の衣といわれています。
これは畑、たんぼ、農地をあらわしております。
そこ(心の畑に)に仏のタネをまけば必ず実が実ります。
別に我々僧侶だけが身につけるものというものではなく、人間は自らの心を田畑のようになして、荒れ地にしておいてはいけないという事です。
仏教では精神的な向上心を菩提心と言います。
「今日彼岸菩提のタネを蒔く日かな」と言われますように、自身の心を畑と為して新しい一歩を踏み出していただきたいと思います。
実家で親御さんとご一緒に仕事をすることで衝突があることもあるでしょう。
ですが、仕事においては大先輩ですから新しい気持ちで私心を交えずに行ってください。
仕事というのは安易な気持ちでやっても成功しません。
「家の仕事を継げばいいや」という気持ちは捨てましょう。
どうせことをなすのであれば日本一の農家になるように大きく志しましょう。
あなたの人生ですから
拝読させて頂きました。
あなたの人生ですから最終的ににはあなた自身がご自分の責任でご判断なさることです。
ご家族の皆さんとじっくりご相談なさってみてしっかりとご判断なさって下さいね。
私個人的な意見を申し上げますと、ぜひとも農業を志して頂きたいと思います。
自然豊かな中で様々な恵みを受けてご先祖様方からの伝統を受け継いで、そして得られる収穫はこの上なく有り難いものかと思います。
自然の恵みに感謝なさり家族の助け合いに感謝なさり生きることはやはり素晴らしい生き方かと思います。
あなたのこれからの未来がご家族の皆さんと共に豊かな実りに恵まれて心から幸せな毎日を送って頂きますようにと切にお祈り申し上げます。
そしてあなたや皆さんを応援させて頂きます。
どうか力を合わせて共にいたわり合いながら頑張って下さいね。
質問者からのお礼
皆様、親身になって話をお聞きくださりありがとうございました。
皆様のおかげで、考えの浅かった部分を改めて深く考えようとするきっかけが生まれました。
農業の大切さにも考えが向くようになりました。
妻や両親と話し合いをして、この後の進退を慎重に決めていこうと思いますが、自分としては農家の仕事を前向きに考えています。
そしてやるからには、真剣に全力でやりたいと思っています。
この度はお力添えいただき、本当にありがとうございました。