死への恐怖を改善したい
初めて質問をする者です。
よろしくお願いします。
当方、大学4年生で就活活動中です。
タイトル通りなのですが、
いわゆる自分はタナトフォビアなのだと思います。
きっかけは恐らく
幼稚園の頃に経験した祖母の死
小学生の頃に経験した祖父の死
高校生の頃に経験した母親の死
だと感じています。
身の回りにこれだけの身内の死を経験した人がいなく、あまり共感はされません。
仕方のないことだと分かっています。
避けられないことだとも分かっているのです。
しかし、怖いのです。最近時間があるせいか、毎日のように死んだらどうなるのか、これからの別れに耐えられるのか、生きる意味とは何なのか、そういうことばかり考えています。
何も手につかなくなってしまいます。
周りの人たちは、こういうことを考えず前向きに将来のことを語っているのに、今の私にはそれが出来ません。私も前向きに将来を語りたいです。
心配性なところもあり、果たして自分はいつまで生きることが出来るのか、考えても仕方がない未来のことを心配してばかりいます。
周りからは明るい人間だと言われるのですが、今はとてもそんな状態ではありません。
きっと母親の死が大きすぎたのですが、高校生活が忙しく、適切に処理出来ていなかったのだと思います(泣いたら駄目だと思っていました)
同じように悩んでいらっしゃる方をここのサイトで知ることが出来、私だけではないのだと感じることが出来たのですが、やはり心配性、恐怖は改善されませんでした。様々なQ&Aを見てきた中で、なぜ仏教を学ばないのかと不思議に思うことがあるという回答をしていらっしゃったお坊さんがいたのが印象的でしたので、初心者にもおすすめな本などがあれば教えて頂ければ幸いです。
避けられない運命を、せめて受け入れられる考え方、心得を教えてほしい、助けてほしい。
以上、長文にお付き合いいただきありがとうございます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
死の恐怖を持つのは当たり前のこと
質問者様は身近な人が「死」によって離別したことを「我が事」に感じていることでしょう。現代のように高度な文化文明が発達している上京においては、「他人事」に感じているひとも多数おられると思います。しかしこの世に生命を受ける万物は年齢、性別、貧富に関わらず、必ず「死」をも無条件に受け入れざるを得ない定めです。仏陀釈尊も仏教の法を見出だしたきっかけは「なぜ死ななければならないのか?」という苦悩より始まりました。「死」を恐れることは本来生命を認識するところにおいて、意識すべきものです。他ならぬ仏陀釈尊こそ、この究極の命題を解決するため、一般の生活を離れる「出家」の道を選んだのです。質問者様が纏う「死への恐怖」を理解し、どの様に対処するか?という大いなるヒントは、仏陀釈尊が説かれたことを纏めた「経」に記されています。先ずは中村元先生の著作、例えば岩波文庫「ブッダ~の~」などのシリーズを熟読しては如何でしょうか?生硬な文体で少々読みづらいかもしれませんが、きっと得るところはあると思います。肝心なことは、仏教書を読み、共感することがあれば、知識で終わらせず、自身になぞらえて実践することです。さすれば必ずや死の恐怖をはじめとした様々な悩みにも光明が見いだせる筈です。
だからこそ
拝読させて頂きました。
あなたが死について恐怖や畏敬の念を持たれるのは当然のことです、それはあなただけではありません。
「タナトフォビア」という言葉は私はしりませんでした。それでも私もあなたも皆さんが死について様々に感じ考える事は必然です。
身近な人の死によって普段忘れている死について考えざるを得ない状況に全ての人は直面します。
そしていずれ自分の死を考えざるを得ないのです。
昨年私も母が天寿を全うしていきました。最近大切な友人が亡くなりました。
昨日は本当に親しい檀家さんが亡くなりお葬儀をお勤めさせて頂きました。
私達は様々なご縁によって生かされています。だからこそ親しい方ご縁のある方の死そして葬儀は本当に大切な機会を私達に与えてくれます。
私もあなたも誰しもが恵まれてその生命を頂いて沢山の方々やものごとに育まれて今を生かされています。
そのことに気がついて生きる意味を見出していくきっかけを与えてくれるのが死です。
寝ていても起きていても毎日私は死を考えながら生きています。
それが日常です。
死は怖いですけれども受け入れていくことでもあります。
そしてだからこそ限られたこの生命をどう生きていくかが大切です。
私はこの生命を頂いて多くのご縁を頂いた事に感謝します、そして有難き仏教に巡り合えた事を感謝しております。
あなたもきっと様々な出会いやご縁の中で様々な経験を通して大切なことを見出していかれることでしょう。
どうぞ素直なお気持ちで無理のない範囲で死に向き合い、そしてあなたの豊かな人生を歩んで行って下さいね。
あなたがこれから素晴らしいご縁の中で大切なものを見出していかれ心から豊かに実り多き人生を歩まれます様切にお祈り申し上げます。