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逆境を戦い抜く心構え

回答数回答 2
有り難し有り難し 16

私は現在、大学院の研究と就職活動と塾講師のアルバイトの3つを並行して進めています。
特に就職活動については、吃音症のためスラスラ話すことができず、面接がうまくいきません。
大学院の研究も大学の研究室及び図書館が使えないため、進捗を生むことができず、来年1月に40000字の修士論文が提出できるかかなり不透明な状況です。
塾講師のアルバイトも高校3年生を複数名担当し、現在の私にとってはかなり荷が重いと感じています。

明らかに私のキャパシティを超えた3つのことを同時並行で進めているため、自信を失うことが多く、気がつくとスマートフォンで「首吊り自殺」などの言葉を無意識に調べています。
高校時代も地獄のような日々でしたが、現在は少し種類の違う地獄を味わっています。泣き言を言っていても何も変わらないのはよく存じていますが、このままでは近いうちに折れてしまいそうです。この状況を前を向いて戦い抜く心の持ち方を御教授頂きたいです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

苦しくても、道は開けます。そして、自分の財産となります。

 曹洞宗の吉田俊英と申します。私も大学生の時、大学受験生の家庭教師をしていたことがあります。受験生を教えるというのは結構プレッシャーかかりますね。でもまあ、講師がいくら一生懸命教えても、受験生本人がどう取り組むかの問題ですし、模試の結果と入試の結果が一致するとは限りません。あまり自分で責任を抱え込まない方が良いですよ。

 私は大学院一年目大きなお寺で住込みで働きながら通ってましたが、演習の下調べをする時間がとれず辛かったですね。でも、学べることの有難さ、時間というものの大切さを少しはわかったかもしれません。苦しいけれど乗越えれば、良い経験をさせていただいたと振返ることが出来ると思います。

 私は大学院修士の仏教学専攻で学びましたが、主に学んだのは宗教民俗学と宗教史でした。論文のことについては、以前の回答を参照ください。
「苦しむことが成長に繋がることもあります。」
https://hasunoha.jp/questions/18703

 いろいろと文献史料を集めフィールドワークで聞き取りもしました。苦しかったです。なかなか解明できません。でも、史料を当たるしかない。聞いてみるしかない、と続けていました。或る時断片的な史料とフィールドワークで見聞したことが次々と繋がり始めました。そうなると、楽しいです。わくわくしながら原稿を書きました。そういう時が来るまで、辛抱強くやりましょう。

 大学の図書館を使えないのは不便ですね。そういう時でもやれることが有ります。
1、先輩や研究者に、自分の修論の構想や史料について、話してみましょう。聞いてもらうと、「この文献、読んでみた?」「こんな史料があるよ。」という御教示をいただける場合もありますよ。自分の殻に閉じこもらないことです。
2、手元になる文研や史料をもう一度も読み返してみましょう。見落としていたり、読込が足らなかったりということがあります。

 修論提出後も読み返してみると、いいですよ。私は読み返し修正し、宗派の学術大会で何回かに分けて発表しました。其の発表を繰り返したことで、専門書の編集・執筆に参画させていただくことが出来ました。苦しいけれど、頑張ってください。

雄山閣『秋葉信仰』
https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=6780

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有り難し
おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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泣き言を言っても良いのですよ!

 りょうさん、おはようございます。プロフィールも含め、拝見しました。これまで、本当によく頑張ってこられましたね。そして、今も多くの役割を抱えておられる様子を伺いました。私がもし、知り合いなら、あなたとハグをして、これまでのがんばりをねぎらうでしょう。(これを読みながら、深呼吸を3回してみませんか。)泣き言を聞いてくれて、りょうさんのこれまでをわかろうとしてくれる誰かがいれば、気持ちは軽くなるものです。気持ちが軽くなったら、自分のことを少し落ち着いて見直すことができるようになります。特に、これまでがんばってきたという自信がある男性は、自分から弱さを見せるのが苦手で、一人で抱え込んでしまう傾向があります。そして、急に生きる元気が萎えてしまうのです。だから、そうなる前に「泣き言を言ってもよいのです」ハスノハに相談を寄せていただき、有り難うございました。
 
 高校時代に培われた体力と気力もあって、今まで踏ん張ってこられたのだと思います。自分に自信があり、その頑張りを周りの人からも認めてもらえる状況であるならば、少々の忙しさは耐えれるものです。しかし、新型コロナ騒動が加わったことで、誰もこれからの見通しがつかず手探り状態ですから、りょうさんの不安や心配は、とても大きなものだと思いました。
そこで、りょうさんがすぐに実践できることを2つあげました。
1.優先順位・時間配分を考えること。
本当は全部一生懸命にやりたいと思っていると思いますが、大学院研究・就職活動・塾講師の中で、一番がんばらなければいけないものは何でしょうか。誰かに代わってもらえるものは何でしょうか。(お金の工面のためのバイトなら、親とも相談し、バイトをしなくてもすむ状況が出来るとよいですね。)もう一度、考えてみましょう。
2.体を休める時間をしっかり確保すること。
このままの状況では、体がくたびれて、心も元気がなくなり悪循環です。効率よく心身を休ませることが出来るように、生活環境や生活習慣を見直してみてください。
 
 どうぞ、これまで頑張ってきた自分をしっかり思いだし、一歩ずつ歩いて行ってくださいね。時には「泣き言」を言いに、ハスノハにおいでください。待っています。

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有り難し
おきもち

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん...
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質問者からのお礼

げんさん 様
ご回答を頂きありがとうございます。
振り返ってみると、他人には頑張ってきたと褒めてもらったこと(実際には褒めてもらっていたのに何も感じていなかったか)がほとんどなく、自分自身を労ったこともありませんでした。久しぶりにそのようなお言葉を頂き、恥ずかしながら涙が出てきました。
げんさん様の仰るとおり、これまで心から人を信用することができず、弱みを見せることは悪だと思っており、後輩から「あの先輩生きづらそう」と影で言われていたことを思い出しました。このような性格だからか、この年で恋人が出来たこともほとんどありません(汗)
この性格を今すぐ変えることは難しいかもしれませんが、少しずつでも自分を労い、自分の思いを人に話すことができるようにいきたいと思います。

吉田俊英 様
ご回答を頂きありがとうございます。
親しい先輩に宗教史を専門にされている方がおられる関係で、その御本を見かけたことを思い出しました。
なかなか指導教員や先輩に相談する機会がなく、それにつけて不安が増大していました。
今はなかなか集中して論文に取り組むことができない状態ですが、それでも史料の読み返しや先行研究の見直しなど、少しずつ今やれることをやっていきたいと思います。17日に中間報告会があるので、ひとまずそれに向けて良い準備をしたいと思います。

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