大らかな気持ちを持ちたい
高校教師をしています。
10年近くなりますが、未だに授業や生徒指導がプレッシャーで辛いです。
よく他人に「壁を感じる」と言われることがあります。また、自分自身の間違いや至らない点を指摘されるのが怖いです。
いっぱいいっぱいで、生徒のことも考えてあげられていないと思います。他人や世の中の動きに興味を持てません。自分でも、自分の感情の動きにばかり囚われすぎていると思います。
また、なめられている、と周りから言われ、そればかりに囚われています。
将来に迷っている生徒の背中を押したい、と思い教師になりましたが、日々できていないことしか思い浮かばず、辛いです。
見た目は童顔のためか、親しげに話しかけてくれる生徒はいますが、私だったら、こんな自分のことばかり考えている教師になつかないと思います。日々の生活にも余裕がなく、大らかに生徒を受け止める度量がありません。
どうすれば、他人に壁を作らず、自分自身のことも受け止められるようになるでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
個性を出すことが、教師としてのあなたの役割でしょう。
こんばんは。亀山純史と申します。
私自身も、僧侶の傍ら高校教師をしています(正確に言えば、高校教師の傍ら僧侶をしています、と言ったほうが適切かもしれませんが。)ので、少しばかり、ご相談に回答させていただきます。
教育(または教師)とは、人を相手にする仕事ですので、生徒にかける言葉一つとっても、Aさんにかけた言葉が、そのままBさんにも通用するかはわかりませんよね。だからこそ、学校にはいろいろな先生(勿論、何らかの処分を受けたりする、問題のある先生は駄目ですが。)がいていいのだと思いますし、その学校の先生全員が、One Teamになることが必要だと思います。だから、あなたはあなたの個性を出せば良いのだと思いますよ。それが生徒たちへの教育に繋がることでしょうし、それが教師としてのあなたの役割だと思います。
ところで、先日、もう20年近く前の教え子と会いました。そして、彼は当時担任であった私の言動で、思い出に残っていることを話してくれました。でもその言動は、私自身すっかり忘れていた内容でした。つまり、生徒が教師から影響を受ける事柄は、何気ない会話など、必ずしも、教師の側が覚えているような事柄ではない、ということです。また、生徒指導等に苦慮していても、生徒たちは頑張っている先生のことをよく見ているものです。卒業してから数年後に、「あの時、先生も大変だったよね。」と言う言葉をかけてもらったこともあります。
以上私からの回答ですが、この回答から、何かしらのヒントが得られれば、とても幸いに思います。
僕の前に道は無い 僕の後ろに道はできる
高村光太郎の「道程」という詩の冒頭の言葉です。自分の無力さを感じることなんて、しょっちゅうです。年齢を重ねても、進歩を感じます。私の年齢になりますと、進歩はほとんど無く、むしろ老化が気になり老化を痛感する日々です。そういう高齢者の仲間入りした私でも「気付き」はあります。雑誌や新聞の記事、ニュースへのコメント、他の人々との何気ない会話等々から教えられ気付かされることは、まだまだあります。「進歩はないかもしれないが、良い言葉や良い教えを感じ取り、自分の中に受け入れようとする気持ちがまだ自分にはあるんだ。」と感じることで、ちょっと安堵してます。私と違って、はなさんはまだまだ成長する余地がたくさんありますよ。あきらめないで下さい。
前に、「自信が持てない」という教員の方からの質問に回答したことがあります。『自信が持てません』https://hasunoha.jp/questions/6730
参考にしてみてください。
おおらかな気持ちにどうなれば、いいか?絶対的な妙案なんて無いと思います。基本は、学習指導要綱と指導案に沿って授業を行うことだと思います。そのため、教員としての予習復習はきちんとやっておられると思います。また、何クラスか同じ範囲を授業するわけですから、回数をこなせば慣れてくると思います。
余裕を持つためには、ちょっとした工夫が必要かもしれません。授業の中に5分ぐらい「(余裕という意味の)遊び」を入れて見たら、いかがですか?担当科目が何かわかりませんが、今日のニュースの見出しから何か取り上げてみたらいかがですか?
例えば、新型コロナウイルス感染についてのニュースが毎日流れていますね。それを担当科目の立場からちょっとだけ深堀りしてみたら、いかがですか?教科書をちょっと離れる遊び心を見せてから、教科書に戻りましょう。
英語なら、感染症の正式の病名、通称名
国語なら、結核療養所を舞台にした『風立ちぬ』。ハンセン病をテーマにした北条民雄の作品。
日本史なら、100年前の日本でのスペイン風邪の流行について。
化学や保健なら、細菌・ウイルス・ワクチンの発見と感染症治療。
毎回でなくても、月に一回は時事問題とその科目について、5分だけ話してみましょう。それだけでも、生徒は先生の熱意を感じてくれると思います。
質問者からのお礼
お返事大変遅くなり申し訳ありません。
亀山純史様
個性を出すとは考えたことがありませんでした。むしろ、私の特性は教師とかけ離れたものではないかと思ってどんどん自信をなくしていたので…また、自覚がなくても生徒の力になっている場面もあるのかもしれないと思いました。明日からも私らしく生徒と向き合っていこうと思います。
吉田俊英様
たしかに、ここ一年でも新しい出会い、気づきがありました。生きている限りそうですよね。
以前の問答も読ませていただきました。教員になって10年近く経つのに何も身につけられていないのではないかと思っていましたが、ここで諦めてしまったら積み重ねもできないので、これからも頑張っていこうと思います。