御詠歌について
先日、曹洞宗のお寺でお参りしていましたらご詠歌が聴こえてきました。
御詠歌は各宗派にあるものなのでしょうか。
夜勤前、緊張感の中、お参りしていましたが偶然歌を聴き心が癒されました。
御詠歌とはキリスト教の讃美歌のようなものですか。以前より興味が
あり質問させていただきました。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
仏や祖師の徳を讃え教えを詠う仏教音楽です
曹洞宗の吉田俊英と申します。御詠歌に興味をお持ちいただき、ありがとうございます。
仏や祖師の徳を讃え、仏や祖師の教えを日本語で表現し、それに旋律をつけて唱えるものです。仏教音楽の一形態と理解してもよろしいかと思います。
経典はもともとインドのサンスクリット語やパーリ語で書かれたものであり、それが中国語(現代、中国語とは異なる部分が有ります)に翻訳され、日本に伝わってきております。当時の日本の教育水準で、漢訳経典(中国語)を読める者はかなり限られており、僧侶と皇族と貴族だけだったでしょう。多くの人々に仏や祖師の教えをわかりやすく伝える手段として、俗謡や和歌が用いられるようになりました。
俗謡としては後白河法皇が編纂したと言われる『梁塵秘抄』が有名です。また、法然上人や道元禅師など各宗派の祖師と言われるお坊様は三十一文字の和歌に自らの信ずる教えを込めて詠っております。これらの和歌が後のご詠歌の歌詞の礎となっております。
尚、仏教音楽の伝統的なものとして、声明(しょうみょう)があります。法要の中で法具楽器を鳴らし仏典を旋律に従って唱えるものであるが、その起源は古くインド中国にもあります。この声明(しょうみょう)が底流となって、後のご詠歌誕生に繋がったと考えられております。曹洞宗での御詠歌の正式名称は「梅花流詠讃歌」と言っております。他の宗派でも御詠歌は行われております。幾つかを挙げると
「花園流」… 臨済宗妙心寺派
「金剛流」… 高野山真言宗
「豊山流」… 真言宗豊山派
「密厳流」… 真言宗智山派
「吉水流」… 浄土宗
などがあります。
以上がご質問への回答ですが、御詠歌には「回国霊場の仏を讃える歌、すなわち巡礼歌」という意味も有ります。西国三十三観音霊場のそれぞれの観音様を讃える短歌を節をつけて詠むようになったのが起源と言われているようです。
浄土真宗にはありませんが、
御詠歌に興味お持ちいただきありがとうございます。
わかりやすく言うとキリスト教でいう讃美歌のようなイメージです。
御詠歌は宗派によって様々な流派があって(御詠歌がない宗派もあります)、質問者様が聞いたのは梅花流の御詠歌だと思います。
ちなみに梅花流は鈴(れい)と鉦(しょう)という楽器(法具)を使います。
一般の方向けの講習会なんかもありますので、興味があればお寺さんに伺ってみたらいかがでしょうか??
質問者からのお礼
和尚様方
御丁寧なお返事ありがとうございます。
私はお寺で坐禅を始め3年が経ちました。
来年は仏教検定を受けてみようと思っています。これからもよろしくお願い致します。ありがとうございました🙏🏻