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弔い上げの要否と位牌、仏壇の扱いについて

回答数回答 2
有り難し有り難し 18

初めてご相談させていただきます。
亡くなった母の33回忌が近づいてきました。法要に詳しくないため、インターネットで検索をすると、33回忌をもって弔い上げをすることが多いとありました。その件でご質問させていただきます。

母は離婚しており、独り身でした。我が家の仏壇には母の位牌しかありません。お墓は、母が亡くなった当時、私が若かったこともあり、母の実家の墓に収めてもらいました。お寺は浄土宗ですが、私自身は宗派にこだわりはありません。

1)今後、年忌法要をする予定がない場合は、33回忌で弔い上げをすべきでしょうか。いずれ母の遺骨は私が自身の墓を用意して収めるか、共同墓地などに移すことを考えていますが、具体的なスケジュールは決まっていません。移すまではお彼岸等で従来どおり墓参りしようと考えています。

2)母の位牌は従来通り自宅の仏壇に祀っておいて問題ないでしょうか。我が家には合祀する先祖代々の位牌があるわけではありません。弔い上げに際し、魂抜きをして仏壇ともどもお焚き上げするといった説明も読みましたが、上記のような事情から、仏壇、位牌とも当面はそのまま自宅に置いておくのがよいのではないかと考えています。ただ、仏壇は場所をとっているので、先々どうするべきなのか判断しかねています。

以上につき、ご相談させていただきます。よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

弔い上げ

シンタクティスさま

1)三十三回忌での弔い上げは、十三仏信仰によるところが大きく関係してございます。(不動明王さまから虚空蔵菩薩さままで)。

しかし、浄土宗さんの場合では阿弥陀如来さま一尊にてご供養なさられることが多いかと存じますので、十三仏信仰によらずとも、お勤めなさられたい限りで回忌も可能かとは存じます。

回忌供養は、絶対にしなければならないというものではなく、追善供養の本質は、悟りへと向けて功徳を共に養う(共有する)こととなります。一番は善い行いを積むことが大事なこととなります。

お納骨は今では色々と選択肢(お墓、永代墓、合祀墓、納骨堂、樹木葬・・)がありますから、どのようなカタチが良いかはお施主の方がお決めになられれば良いのではないだろうかと存じます。

2)御仏壇は、お護りできる限りは、できる限りお護り頂けましたら有り難いことでございますが、それも絶対にしなければならないというわけではなく、無理のない範囲でできればということになります。お仏壇があることで、少しでも仏教と向き合う機縁、善き功徳を積む機縁となれば、誠に有り難いこととなります。しかし、仏壇の蝋燭、線香が火元での火事によって亡くなられた方のニュースが最近にもありましたが、火元にはくれぐれも注意したいものでございます。

これからもできる限り仏縁を紡いで頂けましたら有り難いことでございます。

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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ご質問ありがとうございます。
地域やその家の習慣、宗派や僧侶の解釈の仕方などによって様々な解釈がありますので、あくまで私個人の解釈としてお答えさせていただきます。
一、弔い上げの時期は特に決まりはありません。ご遺族様が今回で終わりにしようと思えばそれが弔い上げとなるだけのことです。既にお母様は阿弥陀様の極楽浄土におられますから何回忌までしないといけないということは無いのです。ご遺族が法要を縁として集まり、お坊さんから仏教の話など聞いて学び、また親族の親睦を深めることが大切だと思います。ですから三十三回忌で終わってもいいし、ご遺族が元気な間は続けてもいいと思います。
二、仏壇というのは小さなお寺と言われています。普段お寺に行くことが出来なくても家にいて仏様に手を合わせたり、お供えというお布施をすることができるものであります。仏教の教えを忘れない効果もあると思います。ですから位牌があるか無いかは関係のないことなのです。ですからあなた方が仏教を身近に感じて過ごしたいなら仏壇はある方がいいですし、無関心なら無くてもいいと思います。その上で、お母様のお位牌は仏壇があるならその中に置いておかれたら良いですし、仏壇を破棄するならお寺にお位牌のお焚き上げを依頼したらいいと思います。
僧侶の私としてはやはり小さくてもいいので仏壇を置かれることをお勧めします。
南無阿弥陀仏

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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございました。年忌法要については、33回忌で一区切りにしたいと考えておりました。ただ、区切りをつけるために弔い上げという儀式を執り行ってしまうと、かえって仏壇など身近なところでの供養がしにくくなる気がしていました。特別に弔い上げをせず年忌法要に区切りをつけても問題ないこと、そして遺骨の扱いは別に考えればよいことがわかり、もやもやとした気分が晴れました。今後もご命日やお彼岸の墓参りなどの機会に、親類縁者と故人をしのぶことにしたいと思います。丁寧なご回答に重ねてお礼申し上げます。

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