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修行について

回答数回答 2
有り難し有り難し 30

私の実家はお寺です。
民間企業で働いていたのですが家族や檀家の方々のことを考え、急遽地方僧堂へ修行に行きます。
実家は継がなくて良いから好きに生きなさいと言われ、自分のことしか考えずに生きてきました。お寺の息子でありながらお寺のこと、仏教に関しての知識はまったくありません。
こんな私でも檀家の方々を導けるのでしょうか?
最後に上山前に最低限覚えること、心構えなどを教えていただけると幸いです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

導かれる者になりましょう

ご相談拝読しました。修行頑張って下さいね。応援しております。

>こんな私でも檀家の方々を導けるのでしょうか?

とご心配です。

大丈夫です。導くのはあなたではありません。仏の教えです。だから何よりもあなた自身が仏の教えに導かれる者になることが大切です。あなたのその姿が檀家さんを導くことになるかもしれません。

それに逆に檀家さんがあなたを導いて下さることでしょう。檀家さんからの疑問や要望に丁寧に向き合ってみることです。知識を得てくると、なんとなくごまかしつつ答えることもできてしまうかもしれません、それで生活も回っていくのなら問題ないと勘違いをしてしまうこともあるかもしれません。でもそれは宗教者として一番危ういことです。あなた自身が持つ疑問や違和感も大切にしていきましょう。

おそらく宗派が違うのでアドバイスもしにくいのですが、とりあえず釈尊の生涯については学んでから修行に行かれてはいかがでしょうか。これからともに学んで行きましょうね。

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有り難し
おきもち

個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

こんにちは。曹洞宗です。

 社会人として働いていたが、家族や檀家さんの事を思ってお寺を承継することにしたのですね。その決断はとても重く、大変だったと思います。

 私もお寺の子供として生まれましたが、仏教とは関係のない学部に入り就職もしました。27歳まで働いていましたが、あなたと一緒です。何もわからずに本山に安居する事になりました。

 檀家の方々を導けるかどうかと不安のようですが、先に回答してくれたお坊様もおっしゃっている通り、導くのはあなたではなく仏さまの教えです。私たち僧侶は、仏さまの代弁者なのです。

 僧堂へは特に知識がなく行った方が良いと思いますが、お近くに最近同じ僧堂の出身者がいたら、様子を聞いたりお袈裟の付け方や応量器の使い方など教えてもらっておくといいでしょう。いなければ無理をして他の僧堂出身者に聞く必要はありません。僧堂や指導者によって違う事もありますので。

 私が僧堂で苦労したのは、入った時に頼れる仲間がいなかった事です。同じ学校を卒業した者どうしが助け合っている様子を見てはうらやましく思っていました。でもね、実は後から聞いてみると、ほとんどの人が私と同じ感想を持っていたんです。つまり「同じ学校を卒業した同士の仲間」がいた人は少数派で、ほとんどの人が私と同じように何の知識もなく頼れる仲間もなく上山した人たちだったのです。
 一緒に修行した仲間は、将来にわたり強い絆で結ばれたかけがえのない友になりますよ。

 仏教に関する知識などですが、私が本山にいた頃は、坐禅・法要・掃除が中心で、仏教の教えに関する座学の時間は少なかったです。そのような事は帰ってきてから学びました。年に一度お坊さんの研修が義務づけられており、とても勉強になります。また任意の研修会もあるのでそれにも参加すると良いですね。

 参考になったかどうかわかりませんが、僧堂にはたくさんの理不尽があります。あなたの持っている全ての自尊心を捨てて僧堂の門をたたく事だと思います。

 私が本山に行く前に読んだ、本山修行の様子を書いた本を紹介しておきます。
 https://www.amazon.co.jp/dp/4101231311
 本山修行の様子を映画にしたものもあります。
 https://www.amazon.co.jp/dp/B0002U8NRU

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有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoha回答僧登録。 好きな言葉は「和顔愛語」。和やかな顔と思いやりの言葉という意味です。曹洞宗開祖道元禅師は、愛語には世界を一変させる力があると仰っています。回答には厳しい言葉を入れることもありますが、相手を思いやる気持ちがあってこその言葉と捉え、受け止めていただきたいです。 ※質問の答えについて、話の大筋は変えませんが、投稿してから誤字脱字を直したり、内容をよりわかりやすくするため、若干加筆修正することがあります。ご了承ください。 ※「お礼」は必ず拝読していますが、それに対して回答の追記は原則しないことにしています。ご了承ください。 ・回答する件数は減っていますが、ほぼ全ての質問とつぶやきに目を通しています。
話すのが苦手なので、原則不可とさせていただいています。どうしても!という場合は運営さんに問い合わせてみてね。

質問者からのお礼

光禪様、文法様
回答していただきありがとうございます。
仏の教えに導かれる者になれるよう精進して参ります。
修行は不安しかありませんが、頂いたアドバイスを活かして立派な僧侶になりたいと思います。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ