実母の7回忌に欠席してしまい、心が苦しい
毒親育ちで、ここ三年ほど家族と疎遠です。妹に、親からの虐待を打ち明け、その後連絡をたっていました。妹からは、落ち着くまでこちらからは連絡しないね、と言われていました。
私もなるべく実家のことは考えないようにしていましたが、飾ってある母の写真に毎日欠かさずお線香をあげています。墓参りも行ってないため、なんとなく後ろめたく、バチが当たる気がするから。
だけど、毒親が私にしたことは消えないし、今も人生生き辛さがあり、苦しんでいるので、親を許せない気持ちがあり、そんな状態で墓参りもおかしい気がするからです。
そうこうしているうちに、母の7回忌が過ぎてしまったことに気がつきました。妹からの連絡がなかったため、このコロナ禍で、執り行ったのかはわかりませんが、毒親とはいえ、実母の7回忌を欠席してしまったことに心がざわざわします。どうしたらよいかアドバイスお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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これからがこれまでを決める
ご相談拝読しました。難しい家庭環境で過ごしてこられたのですね。
お辛かったでしょうし、今もなお苦しんでおられますが、本当にこれまでよく頑張ってきたのですね。
だからこそこれからその苦しみから解放されるべく、このご質問をご縁として共に考えさせていただきます。
今、あなたを縛るものは何でしょうか。それは毒親とおっしゃるとおり他でもない親御さんなわけですが、より正確に言えば親を思う自分の心に自分が縛られているのだとお察しします。三年ほど実家と疎遠でも、あるいは七回忌を経ても今も縛られているのがその証です。
お母様のお写真に線香をあげているとのことですが
>なんとなく後ろめたく、バチが当たる気がするから。
するというのではまるで祟り神のごとく、まさにあなたを縛るものとしてお母様を見い出してしまっています。バチは当たりませんからいっそのこと供養をしたくないのならやめてしまってはいかがでしょう。
もしも何か悪いことが起きたとしてもそれはバチではなく、そのことが起きる原因が別にあってのことです。そのことをきちんと受け止められることが親御さんから解放されたあなた自身の人生です。たとえ悪いことがあろうとも自分の自由と責任で歩む道こそがあなたを活き活きとさせるのではないでしょうか。
供養はまたそのようにして心の整理ができてからでも構いません。もしくは心の整理の縁とすべく供養をなさるのも一案ではあります。親のバチを恐れてではなく、親との精神的決別・あなたの主体的な人生のためにお墓参りをなさるのも宜しいかもしれません。
親御さんがあなたにしたことが消えないのはその通りですが、あなたがそれに縛られて生きるかどうかはあなたの主体的な態度選択で変わり得るものであると思います。
これからのあなたの歩みが過去の経験を昇華していくのです。親を許すのではなく、まずはこれまで頑張って来たあなた自身を許す、あなたの憎しみを許してあげる。そして冷静な眼で一人の不完全な人間であった親を見つめ、親がそうならざるを得なかった環境を悲しんでいく。そこに親は許せずとも親の行為を許すというか、そうなってしまった悲しい縁を受け止めていく道が開かれていくように思います。
またいつでもご相談下さい。ゆっくり考えていきましょうね。
お釈迦様のお言葉;❝怨み忘れることによってのみ止む❞
毒親・・・正直、よく分かりません。
とは申せ、実際「毒親」というのはあるようで、いつまでも「トラウマ」を抱えて悩んでおられる方を存じ上げています(その方の母上は今でもご健在のようですが・・・)。
さて、貴女も「トラウマ」があり、お母様が亡くなられても、まだ癒されていないようですね・・・。まだまだ「時間がかかる」かもしれませんね。もしかしたら、一生消えないかも・・・😢。精神的に受けたダメージは、他人には窺い知れない事だと思います・・・。
でも、貴女は幸い妹さんとは「連絡」できているようですね。有難いことです。
〈墓参りも行ってないため、なんとなく後ろめたく、バチが当たる気がするから〉・・・そんなこと絶対ありませんよ。本当にバチを当てるなら、世間には「バチが当たる人」は山ほどいます・・・😅。(他人を怨んだままor他人に怨まれたまま死んでいった人、数えきれないほどいます・・・💦)
それよりも〈飾ってある母の写真に毎日欠かさずお線香をあげています〉・・・素晴らしい、それで充分です・・・💚。
〈心がざわざわします〉・・・いつでもイイですから、妹さんに「連絡して」お仏壇orお墓にお参りしてください。お花を持って・・・。もしも、妹さんに「連絡」しにくいのであれば、そっと「お墓参り」だけでも・・・。
ちなみに、今度の「月命日(亡くなられた日)」に《お母様の写真》にお花を上げ、お線香を手向け合掌礼拝してください。お母様も喜んで下さるでしょうし、「お前に辛い思いをさせたね。許してね」って、言ってくれることでしょう。小生、そう信じます。
最後に、お釈迦様のお言葉です。❝怨みに報いるに怨みをもってすれば、怨み止むことなし。怨み忘れることによってのみ止む❞・・・。難しいでしょうが、よく味わってください。合掌 南旡阿弥陀仏
質問者からのお礼
早々の温かいお言葉の数々。身近な大人である親を頼れなかった私にとって、とても心強く、嬉しいものでした。ありがとうございます。
私はこれまで、私なりに人の道を一生懸命歩いてきたつもりですが、親からの理不尽な扱いを理解、消化できず、こんなに頑張っても、こんなに辛い目に合うのだから、正しく生きなかったら、どんな不幸に見舞われるかわからないという強迫観念に縛られていたのです。
ですから、お坊様方に、バチは当たりませんよ、とおっしゃって頂き、心のつかえが取れたような気持ちになりました。「親を思う自分の心に、自分が縛られている。」この言葉にはっとしました。
頑張ってきた自分を許す、憎しみを許してあげる。仏教では、許すとは、ありのままをそのまま受け止めることだと何かで読みました。私の人生の目標は、許せる人になることです。少しでも目標に近づけるように日々過ごしていこうと思います。