仏教を学ぶこと。
タイトルの件ですが、仏教を学ぶことでどのように生活が変化するのでしょうか。
とんでもなく大雑把な質問で、申し訳ございませんが単純に気になっておりまして。
気持ちの持ちようであったり、考え方の違いであったりを教えていただけますでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
原点
ご相談拝読しました。ごもっともな質問であると思います。
仏教を勉強しても何も変わらなかったら意味ないよね、とか、仏教を勉強してどんな良いことがあるの?というような素朴な疑問であるとお聞かせ頂きました。
こういう時は原点回帰が大切です。すなわち、お釈迦様はどうだったのか?ということです。
お釈迦様は別に仏教を勉強したわけではありません。お釈迦様以前に仏教はなかったわけですから当然ですが、何かを学んで知識を得て、生活を向上させたり安定させたり、するために勉強したわけではないということです。
そうではなく、お釈迦様は必要にかられて出家し、救われる道を求めて修行に励まれました。そのようにしたらどうなるか?という出発ではなく、そうしないといられないという出発です。
では、何がお釈迦様の課題かというと、それは四門出遊という有名なエピソードに表されています。(詳しくはググって調べてください)
つまり、自身が生まれたからには老い、病み、死すこと。その無常なる存在の上でいくら快楽に浸ったり安逸を貪ってもそこには真の救いはないということです。結局は目先の楽というものはいつか壊れる苦なのであり、自身もまたいつか死す無常なる存在なのだということ。これがお釈迦様の課題です。
生を拡大・延長・拡充・充足して死をごまかそうとするのでなく、そうした事実から逃げるのでもなく、死という事実を事実として見つめ、そして超える。
仏教を応用することで生活を向上させたり、生産性を上げたりということもできななくはないかもしれませんが、仏教本来の課題はどれだけ変化しようとその変化の行き着く先は死だよね、ということ。
それが課題となるかならないかで、仏教に道を求めるべきかそうでないか見えてくると思います。
別に仏教を学んだ方が良いととかその方が人として優れているなんてことはありません。仏教に学ばないとどうにもならない課題が自分にあるかどうかです。
悩み苦しみストレスの軽減
私達の悩み苦しみストレスの原因は、煩悩です。
仏教を学ぶことで、まず煩悩のコントロールが上手くなります。
すると、悩み苦しみストレスの制御も上手くなるのです。
さらに、仏教で目指す最終目標(この世で無理な場合は来世の目標)は、無常・無我・苦といった真理を悟ること。
真理を悟ると煩悩が消えますので、悩み苦しみストレスも消えます。
仏とは真理を悟った者。
「成仏する」とは、悟って煩悩が消えた悩み苦しみの無い者になることです。
質問者からのお礼
御二方ともありがとうございます。
私なりのペースで仏教に対する知見を深めていこうと思います。
ハスノハもたくさん使い倒したいと思いますので、また私の質問を目にしたらお力添えいただけると幸いです。
ありがとうございました。