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出家を発心。具体的にどう動く?

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おかげさまで、出家を発心いたしました。特に(未だ道行浅く恐縮ですが)臨済宗に最も共鳴しており、同宗寺院での出家を希望しています。

諸行無常の中、この一念と一時を大事にし、怠ることなく具体的に動き出したいと思っていますが、いわゆる「在家」であり、どこかの檀家でもないため、稚拙な所からになりますが、以下質問に関してお知恵を頂戴できますと幸甚です。

1.どのようなきっかけから師僧と結縁できるのでしょうか?どう出家の決意を示せばいいでしょうか?(不定期で座禅会に参加させていただいているお寺がありますが、咄嗟にお話ししても相手にしていただけるものなのか不安です。また、生涯をかけて追随する師匠なので、より多くの方にお目にかかって吟味すべきではないかと浅はかながら考えておりますが、いきなり「出家したいですが」と門戸を叩くものでもないと思い。)

2.恥ずかしいお話ですが、かなり大きい刺青を入れており(いわゆる反社会勢力とは、無始より関わっておりませんが)、もはや出家とは無縁なのか、一縷ののぞみでも受け入れでくださる師匠と道場があるものなのでしょうか?(過去の業の当然の結果として多くで拒絶されることは覚悟しており、それにめげずに求道することこそ修行と信じていますが、一方で皆具仏性を信じ、衆生平等の救済を追求する大乗仏教であれば必ずご縁があることと願って止みません)

一方的な長文で大変恐縮ですが、何卒ご指導のほどよろしくお願いいたします。

2024年6月21日 9:55

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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

案ずるより

以下、簡潔に一問一答します。

1・出家したい=弟子入りさせてくださいという意志ですから、それはあなたがそう思って止まない事実で足りますし、いつでも頼んでみれば良いと思います。他方、あなたの出家得度の希望を「突然」と思うか「運命」と思うか、それはそのお師匠様の都合やお考え次第であって、そこをあなたが気にし過ぎる必要はないでしょう。
2・刺青自体に罪はありませんが、それを引っ提げたままのあなたとその周りの関係者が、社会的にどういうリスクを負うのかということを忘れずにはいるべきでしょう。場合によっては、それがあることを隠し通すべきかもしれません。一定の覚悟が必要だと思います。

ご相談ありがとうございます。良いご縁にめぐりあえますように。合掌。

2024年6月21日 10:31
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おきもち

現代は実に「背負い込んでる」人が多いと思う。 別に自分が背負い込まなくて...
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座禅会のお寺さんに相談してみましょう

既に座禅会でお寺さんに行かれ、御住職の指導を受けて居られるのですね。それなら、其の寺の御住職に相談するのが良いと思います。

1,まずは門を叩いてみましょう。叩かなければ、何も始まりません。

 文面からは真剣なお気持ちは伝わってきます。しかし、実際に御住職に其の気持ちを伝えたとしても、直ちに入門を受入れてくれるかどうかは、別の問題です。というのは、其々の御住職によって其々の事情が有るからです。
「①弟子を必要としている。」
「②入門希望者がいれば、弟子として育てたい。」
「③入門希望者が来ても、弟子として育てる余裕が無い。」
「④現在の弟子で十分である。」

①②の方に気持ちを打ち明ければ、入門を許してもらえる可能性はあると思います。でも、③④の方の場合は難しいでしょう。まず門を叩き、希望を伝えてみましょう。その結果は相手の御住職次第です。もし其の御住職が入門を受入れてくれないとしても、真剣さが伝われば他の御住職を紹介していただけるかもしれません。

 僧侶志願者で一番危惧されるのは「入門後の道筋をどれだけ理解した上で志願しているのか」という点です。御自身では真剣に出家を考えているつもりでも、御住職からみれば「夢想の世界に浸っている」ようにしか受け留められない。というケースもあると思います。
 仮に入門が認められたとします。或る程度の見習い期間を経て、正式の僧侶となるためには得度式を行います。そうなると、着物や法衣(直綴と袈裟)が必要になります。①のような場合は、師匠の方で費用を負担して用意してくれるかもしれません。でも、②なら自分で着物や法衣を用意しなければならないと思います。

 裕福なお寺も稀にありますが、大部分のお寺は護持に四苦八苦しています。過疎化少子化の進む中で、いつまで寺を護って行けるか見通しの立たないお寺も少なくありません。「弟子入りすれば、三食住居付きだ。」という安直な考えでは無いと思いますが、弟子入りしても給与が支給され、生活が保障される訳ではありません。この点についての覚悟も求められます。

2,師匠となる方に事情を説明し、受け入れて貰えるかどうかですね。僧侶となったとしても、僧堂での修行に入れば他の修行僧と寝食を共にする生活をします。当然、風呂も一緒です。僧堂修行を申請する段階で、刺青のことを事前に相談することが必要だと思います。

2024年6月22日 16:20
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おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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理想と現実を理解し、前に進む。

お坊さんになるには、現実的にはいくつかのステップがあります。まず、師僧との結縁ですが、これはいろんなお坊さんに出会ってみることが大事です。座禅会に参加しているお坊さんに相談してみるのもいいでしょう。また、他の座禅会に参加してみることも有効です。曹洞宗の場合、宗務庁という組織に問い合わせることもできます。

入れ墨に関しては、大丈夫な場合もあります。ただし、修行道場によっては受け入れを断る場合もあります。ですが、受け入れてくれるお寺もありますので、諦めずに探してみることが大事です。

お坊さんになるためには、得度という式を行い、その後、修行を経て認可を受けます。お寺の息子さんでなくても、お坊さんになることは可能です。

お坊さんの生活は、理想と現実があることを理解しておくことが大切です。お寺の経営や人間関係など、社会的な側面も持っています。理想を持ちすぎず、現実的な視点を持って進むことが重要です。

とにかく、まずは一歩踏み出してみること。いろんな人に声をかけ、動いてみることが大事です。師匠に出会えなかったとしても、自分で仏教の教えを実践することも可能です。

2024年6月23日 9:01
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有り難し
おきもち

蓮城院というお寺の副住職。 主に坐禅をしたり、庭掃除をしたり。 ハスや...
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質問者からのお礼

大変明瞭なご回答ありがとうございます。精進していく勇猛心を、さらにいただきました。またご縁ありましたら、報告させてください。

吉田さま、解りやすい答えありがとうございます。そして真剣な思いを汲みとっていただけてとても嬉しいです。仰る通りまずは門を叩く、自分に言い訳をせずに行動を始めたいと思います。

コウブンさん、ありがとうございます。お陰様でもっと希望が湧いてきました。理想と現実をもっと理解するためにも、自分の実践も含めて、出来ることから着実に行動していきます!

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ