hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

父を許せない自分の感情とどう向き合うか?

回答数回答 1
有り難し有り難し 5

頭の中と心の中を整理して前に進みたいと思い、相談します。

7年前に母を病気で亡くしました。大好きな母を思わない日はありません。
私は独身で好きな仕事(企業勤め)に長年打ち込んできましたが、
9年前にその母と父(父と私は不仲)が同時期に病気を発症し手術、入院。
両親の日常のサポートと仕事の両立で大変な時期を過ごしました。
父は体の一部が自由にならなくなり、ますます自分勝手になり苛立ちを
私に向けたり命令口調で攻撃も受けました。
近くに頼れる親族もいなかったので、だんだん私は疲弊して
自分自身もフィジカルな病気になりました。
休職もしましたが結局は病気を治すために緩やかに働ける会社に転職したの
ですが1年半後に倒産。

でも、おかげさまで病気は回復して日常を取り戻しました。
無職になってからなかなか仕事に就けず家賃が払えなくなり、
今は実家で父と暮らしていますが、私を否定、非難、批判、が日々続きます。
バカ、おまえ、こいつ、この女、このヤロー、暴言はずっと言われてきたのですが、もう本当にやめてほしいと頼んでも改善されません。
母の病気が分かった時も、心ここにあらずで全て私に任せっきりだった父。

そんな父と同じ空間にいるうちに、ふと、自分の心の重い蓋が開いてしまい、
小学生の頃に父に腹いせに殴られたりしたこと、重い喘息で苦しんでいた
私に非協力的だった父に対しての憎悪の記憶が蘇り、
大きな怒りと悲しみでとても辛いです。

あの頃のある日、父と母が激しく言い争っていたので
気づかれないように様子を見に行くと私の病気のことで揉めていて、
父が「だから子供なんていらないと言っただろ!」と母に怒鳴り、
母は「そんなことを言ったらあの子がかわいそうでしょ・・」
と泣いていました。
小学生低学年だった私はショックを受けてとても傷つきました。
小さな体で受け止めてしまった小さな存在の自分。泣くに泣けない・・
例えようのない暗い気持ちを封じ込めて生きて来たように感じます。

父に対して、子供の頃の私が大人になって仕返しをしたいのか?
自分の気持ちをどう捉えたらよいのか。
早く実家を出れるよう仕事を探していますが人生のコマを前に進めるために
アドバイスをお願いします。

2024年6月24日 2:20

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

お父様はお父様、自分は自分です

お父様との関係には多くの試練があったことでしょう。幼い頃の記憶、特に心に刻まれた負の出来事や言葉は、心の奥深くに長く影響を及ぼすものです。そのお父様との難しい関係の中で、どうすれば心を穏やかに保ちつつ、自分自身を守り、前に進むことができるのか。非常に重い課題を抱えたまま、それでも前向きに生きる努力をされていることに、頭が下がる思いです。
まず、これまであなたが成し遂げてこられたことを振り返ってみてください。両親の看護、仕事への尽力、病気を乗り越えたこと、そして再び仕事を探しながら日々を暮らしている今の状況。そのすべては決して容易なことではなく、強い意思と不屈の精神がなければ成し得ないことです。それ自体があなたの、大きな力と価値を証明しているのです。
お父様との関係に関してですが、その言動があなたの心にどれだけの痛みをもたらしているか、その重さを感じます。お母様の存在がどれほどあなたの心の支えとなってきたか、その喪失感もまた計り知れないものです。その中で、お父様の否定的な言動に直面するのは、本当に苦しいことでしょう。
自分の心の中に沸き起こる怒りや悲しみ、それはとても自然な感情です。それを無理に抑え込まず、自分自身を責めることなく、まずはその感情を認めることから始めてみてください。「私はこんなにも辛かったんだ」「こんなにも痛みを感じてきたんだ」と、自分の気持ちを受け入れること。感情や思いに蓋をせず、少しずつ開放してあげることが大切です。そのプロセスは、心の浄化に繋がるでしょう。
また、無理に父親との関係を改善しようとする必要はありません。あなたの心の平穏をまず第一に考えることが重要です。ただ、心の内で「父は父、自分は自分」としっかりと線引きをすることで、自分を守る策とすることができるかもしれません。
すぐに環境を変えることが難しくとも、例えば短い間でも外出して自然の中で穏やかな時間を過ごすなど、自分だけの癒しの時間を持つことが、心の支えとなるでしょう。
仕事探しも決して慌てず、焦らず、自分の体調や心の状態を最優先に考えて。小さな一歩でも、それが確実な前進であるなら、それが一番の道標になるはずです。
繰り返しになりますが、あなたがこれまで歩んできた道のり、持ち続ける強さや優しさを誇りに思ってください。そのすべてが、これからのあなたを支える力となるでしょう。応援します。

2024年6月24日 7:30
{{count}}
有り難し
おきもち

仏教の目的は、抜苦与楽と成仏です。 生きている人の苦しみをどうしたら癒せ...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

宮本様

お返事、アドバイスをありがとうございます。
どっと涙が溢れてきて、何かが溶けたようにしばらく泣いていました。

何度も拝読して、その言葉を自分の中に取り込んでいこうと思います。
とくに「強い意思と不屈の精神がなければ成し得ないことです、それ自体があなたの大きな力と価値を証明しているのです」と書いてくださり救われた思いです。

病気になって辛い症状が続いた5年間、そして好きだった仕事を辞めざるおえなかった悔しい気持ち、本当に頑張り続けて乗り越えてきたと改めて
実感しています。

そして幼少期の自分が映像のように脳裏にでてきて、
こんなにも辛かったんだ・・と。
あの頃の自分も含めて、今の自分が自分を癒していく。
またこれから、自分の好きなことや仕事を持って、立ち上がるぞ!
そんな気持ちになっております。
自分は自分。
父という人とは線引きをしていきます。
ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ