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早く義務を果たし終えて、静かに眠りたい。

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7年ぐらい前から、ずっと思ってきた事があります。

早く老いたい。
いろんな義務を果たし、死んでも許される年齢になりたいです。

父の介護、子育て、孫育ての手伝い、未婚の実妹2人義妹1人と夫の介護。

これだけ終われば死んでもいいかな、と思っていました。

しかし、義務感に追われ、しかも虚無感ばかりが残る毎日を過ごしているうちに、早くこの生活の終わりを迎えたい、と強く強く願うようになってしまいました。

実家の妹も主人も、コミュニケーションを取るのが非常に難しく、しかも主人に関しては、常にイライラして怒っています。

実家では母が亡くなり、父と妹は仲が良くなく、私が入らないと無理な状態。
父も私を当てにしています。
家に帰れば、イライラ主人から子どもを守りながらの子育て。
今は、死ねないのはわかっています。

将来に楽しみ?希望?目標?
何か持たねばならない とさえ思えません。
とにかく、この義務を早く果たしたい。

私が死んだら、子どもが、友人が悲しみます。だから死なない。
でも、早く、消えたい。

死にたくない人も、死にたくなかった人もおられるのに、なんて非常識な事を言ってるんだ!と私も思います。
なんて甘えてるんだ!と。
本当に申し訳ない。

何度も打ち消しては蘇るこの考えに、喝をお願いします。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

消えてしまいましょう

介護や子育て、なんでもかぶりすぎていますね。おっしゃるように限界を超えていますよ。人がいいにもほどがある。
将来なんて考えたくない。もう早く死んでしまいたい。消えてしまいたい。
そう、消えてしまいましょう。
僧侶が出家するのは、現実社会の束縛から離れ、仏さまの世界に入るための修行をすることです。
死ぬつもりがあるのなら、家庭を捨てて出家しましょう。新しい人生が開けるかもです。
けど、なかなかそこまではできませんよね。
ので、消えてしまう真似事。一か月ぐらい家を空けてみましょう。介護や子育てその他はほかの方に任せてしまうのです。それができたら苦労はないって。その通り。けど、そうしないと今の悩みからは抜け出せません。
どこへ行くかって?。寺にこもって修行するのもいいですが、四国八十八ヶ所を遍路してみるというのも一つの方法です。家のことは一切忘れて、自分だけの世界に浸る。そういう時間を作ってください。

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おきもち

高野山真言宗権少僧正。高野山本山布教師心得。高野山大学密教文化研究所研究員...
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病に惑わされてはいけません

かなり疲れているようですね。

風邪を引いたら熱が出ますよね。
それと同じで、
心が病になったら死にたいと思うのです。
あなたの本心ではなく、心の病の普通の症状なのです。
ですから、その症状に惑わされてはいけませんよ。
先ずは、死にたいと思うことは、本心ではなく、心の病の普通の症状だということをよく知っておいてください。

その病を治すためには、今いっぱいいっぱいの生活の中に、落ち着く時間を持つことが必要です。
とは言っても簡単では無いですよね。
先ずはあなた自身のことを優先してくださいね。

その余力で、お父さんの介護をしてください。
介護サービスなどはできるだけ利用しましょうね。
妹さんにも介護させてください。
仲が悪いようですし、無理かな?
せめて、実家の家事は全てしてもらいましょう。
あなたの負担をできるだけ軽減してもらいましょう。できないならお金くらいは入れてもらいましょう。
お父さんからも言って貰ってください。
家事しないなら遺産は全部あなたに残すぞ、
妹さんには1円も残さんぞ、って。

ご主人も介護が必要なのですか?
そうなら尚更介護サービスを利用してくださいね。家事はなるべく手抜きして。
お子さんは成人しているならほっといていいのではないですか?
孫の面倒を見るなら、代わりに時々ご主人の介護を代わってもらいましょう。

とにかく、手抜きできることは手抜きして、手伝わせることができることは手伝わせる、代わってもらえることは代わってもらう、受けられるサービスは受ける、というようにしてあなたの時間を作りましょう。
もうできることは既にやっているでしょうが、心に病を生じつつあるのですから、もっとわがままになっていいと思います。
良い娘、良い妻、良い母、と思われなくてもいいので、仕事を減らしてください。

時間を作ったらお寺めぐりでもしてくださね。

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おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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命のリレーの中で生かされているあなたです。

亀山純史と申します。
「死んでも許される年齢」なんてありません。そして、人生に「義務」があるとすれば、それは「生かされている人生を全うすること」でしょう。
でも、私たちはそんなに強い心を持ってはいません。ですから、「許されるならば…」と思うこともあるでしょう。しかし、そこで本当に死んでしまってはいけません。それは、あなたの命は、あなたの命だけではないからです。先ほど、「生かされている人生」と言いましたが、あなたの命は、あなたが自分で作ったものではありません。あなたの命は、遥か昔からの命のリレーの中で生かされた、つまり、命のたすきで繋がれた命なのです。ですので、その命のたすきを大切にしてください。かつて、私は次のような言葉を聞いたことがあります。「人生において、死にたい、と思ったことがない奴はバカだ。しかし、本当に死んでしまう奴は、本当の大バカ者だ。」という言葉です。
以上が私からの回答です。個々のお悩みに対しての回答にはなってはおりませんが、少しでもお役に立てれば幸いです。

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おきもち

hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧...
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質問者からのお礼

私の心のもやもやに、ご丁寧なお答えをいただきまして、ありがとうございます。
亀山さまの仰るとおり、命のリレーの中で「生かされてる」以上、自ら命を絶つ事は絶対にダメだと思っています。なので「死にたい」と思う事が、私にとっても罪悪感のひとつでした。
しかし、聖章さまの「死にたいと思う事は私の本心ではなく、心の病の普通の症状」という言葉に、「あぁ、私は死にたいのではなく逃げ出したいんだな」と気づく事が出来ました。
そして柴谷さまの「消えてしまいましょう。」そうか…死ぬぐらいなら逃げ出してしまえばいいんだ(笑)

私の書き方が悪く、今、全ての介護をしているかのようでしたが、実際は実家の父の介護と小学生の2人の育児をしていて、この先予想される夫と妹たちの介護、生まれるだろう孫のお世話、それが私の果たさなくてはならない役目だと思ってきました。
全くコミュニケーションが取れない夫と、任せきりの父と、無愛想な妹の間で、頑張っても頑張っても虚しさしか感じず辛くなっていました。

みなさんのお答えのおかげで、少し吹っ切れたような気がします。死にたくなるほど頑張るのを、やめます。
子どもの為の、自分の為の時間を持てるように…美しいものを美しいと思える私に戻りたいです。

ありがとうございました。

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