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自分本位な生き方

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昨年質問させていただいた者です。
おかげさまで、あれから少しずつ考え方が変わって来たのと、周囲の人に恵まれて笑顔で過ごせる日が増えたように感じます。
本当にありがとうございました。

今回は自分本位な生き方について教えていただきたいです。

私は自分のことを後回しにしたり、自分の気持ちを押し殺してしまう面があります。

自分よりも周りの人を優先したり、我慢する事が当然だと思っていたので、無理をしているというより、昔からこのような性格でした。

ただ私のやっていた事は、周りの人のためにというより過剰に人の目や世間体を気にして、ただ自分の気持ちを押し殺してきただけだったのではないか?と最近は思うようになりました。

実際に私の行動で周りの人から感謝してもらえたこともあったので、そういった点は今後も大事にしたいなと考えています。

一方で、
・本当はもっと仲良くなりたい人から一緒に食事に行きたいと言われたのに「社交辞令だろうから本当に誘ったら迷惑だ」と思って結局疎遠になってしまう

・本当は恋愛や結婚もしたいけど、労働時間が不規則な仕事であることで、どうしても迷惑をかけてしまうのではと躊躇ってしまう

・本当は大好きな趣味があるのに、周りの同級生は結婚して子どももいるし、趣味ばかりなのはよくないかなと考えやめてしまう

・本当はもっと幸せになりたいけど、五体満足でご飯も食べられてる今で十分だと満足するべきでこれ以上望んではいけない

というように、自分の本当の気持ちを押し殺してしまっていたかなと心当たりがいくつかがあります。

ただの考えすぎ、自信がないだけ、気持ちの問題だと思ってましたが、最近職場の上司数人からも「もっといい意味で自分本位になっていいんじゃない?」と言われた事で、もう少し自分が生きたいように生きてもいいんじゃないかなと思いました。

もちろん目には見えない苦労もあるかとは思いますが、みんな当たり前のように自分の幸せを大事に生きていてすごいなと思います。

この性格で色々なチャンスを逃してきてしまったと思います。どこかの誰かのための人生を生きているようで、この性格に疲れてしまってる自分もいます。

どのように意識すれば、もっと自分本位に、自分の幸せを大事にできるでしょうか?
長々と駄文失礼しました。
ぜひアドバイスいただけますと幸いです。

2025年4月23日 0:49

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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分のためか相手のためかは対立しません。どちらも大切!

再び、ハスノハにご相談いただき、有り難うございます。「自分と相手、どちらを優先すべきか」という、多くの方が抱えるであろう悩みを正直に打ち明けてくださいましたね。相手を優先しすぎるとご自身が壊れてしまい、自分を優先しすぎると関係性が壊れてしまうのではないか…。そのようなジレンマに真摯に向き合うりゅうさんに、私も共感します。

まず、分かち合いたいのは、「自分のため」と「相手のため」は対立しない、ということです。仏教では、すべての物事は様々な「ご縁」によって繋がり合い、影響し合って成り立っていると教えています。つまり、自分を大切にすることが、巡り巡って相手のためになることもあり、相手を思いやることが、結果的に自分自身の心を豊かにすることもあるのです。ですから、どちらも大切であり、どちらか一方に偏りすぎないことが大切だと、私もふりかえりました。

しかし、その「偏りすぎないこと」は、簡単ではありませんよね。特に人間関係においては、相手も自分も、その時々の状況や心持ちによって常に変化していますから。

だからこそ、その時々で「これでいいだろうか?」と立ち止まり、時には相手に「ゆずってあげたり」、また時には自分の気持ちを正直に伝えて「ゆずってもらったり」しながら、いわば試行錯誤を繰り返していくのではないでしょうか。そして、その試行錯誤の連続こそが、他ならぬ「人生」そのものであり、人との関係性を少しずつ育てていくプロセスなのだと、私は思います。

具体的には、「〇〇したい」と思ったことは、先に自分で答えを決めず、とりあえずやってみること。(ダメ元で)相手に声をかけてみることからはじめてみませんか?焦らず、1回で完璧を目指さず、一つ一つの関わりの中で、「今回は少し譲ってみようかな」「今回は伝えてみようかな」と、ご自身の心の声だけでなく、相手の方をよく観察しながら試行錯誤を続けてみてください。

たとえ、失敗したと感じることがあっても、そこからまた学べば良いのです。そのプロセスの中で、りゅうさんらしい、心地よいバランス感覚が、きっと少しずつ育まれていくでしょう。私たちは皆、そのような試行錯誤を通して、人との「ご縁」を深め、「お陰さま」で生かされていることを学んでいくのかもしれませんね。

このお応えが、りゅうさんの今後の人間関係がより豊かになることにつながれば、幸いです。

2025年4月23日 8:24
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個別相談可能
1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。実家の西福寺で中高生を主体とする「るんびに太鼓」に所属、演奏・指導経験を通して、「人は、支えられてこそたくましく生きてゆける」と体感。青少年よみがえりの場「短期るんびに苑」にも関わる。   平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。ご法話や講演などをご希望の方は、遠慮無くお声かけください。  グリーフケアアドバイザー1級 発達障害コミュニ ケーション初級指導者 つどい・さんあい運営委員
ご相談時間はご希望をいくつかお知らせくださいね。 ◆「絵本のお坊さん」として、絵本を通じて人生を見つめ直す活動を行っています。◆死別、離婚、退職、不安など、様々な喪失を抱える方のお話に寄り添い、仏道の教えを分かち合いながら心を癒すお手伝いをしています。◆資格:グリーフケアアドバイザー1級、発達障害コミュニケーション初級指導者。

誰もあなたのことを気にしていない

りゅうさん、はじめまして。質問を拝読しました。

「自分のことを後回しにしたり、自分の気持ちを押し殺してしまう」という文面を拝見して、【自分もそうだったな】と心当たりがあったので蛇足ながら回答いたします。

私も周りに気を遣う人でした。「気を遣わなくてはいけない」と思い込んでいたというのが正確な表現です。

仏教では「他人に役に立つことをしなさい」と利他を説きます。利他が高じてしまうと、「しなくてはならない」と執着になってしまいます。

りゅうさんの「自分を押し殺さなくてはいけない」というのは一見すると利他のようですが、実は「しなくてはいけない」という執着です。

私が利他と思ってやっていたことは執着だったと気がつくと、周りの景色が見えました。見えた景色は「誰もあなたのことを気にしていない」でした。笑ってしまうぐらい、誰も気にしていませんでした。

だから、りゅうさんは自分を押し殺す必要なんてないのです。残念なことに、りゅうさんが必死で気を遣ったことに誰も気にしていないし、感謝もしていません。

りゅうさんはあなたの人生を、もっとわがままに生きていいのです。楽しそうに生きるりゅうさんに人は集まるものですから。

2025年4月24日 20:30
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おきもち

徳島県の高野山真言宗寺院で住職をしています。 本山布教師心得として自坊の月例法話の他に、地域の出張法話の依頼もあります。 出張法話で寺のある地域の特産品「梨」を紹介するので、「梨のおじゅっさん」として有名になりました。 ホームページ http://houwa-kanonji.com/

いつから気持ちを抑えるようになったのかも気になります

他人が気になったり、世間が気になって相手を優先してしまうお気持ち、とてもよく分かります。
アサーションを学ぶことで、以下のようなメリットが期待できます→
自分の意見や気持ちを大切にし、それを表現できるようになることで「自分は尊重される価値のある人間だ」という感覚が高まります。
他人の顔色をうかがってばかりいる状態から解放され、自信を持って行動できるように変わるでしょう。
我慢したり、遠慮したりするのではなく、率直に自分の気持ちを伝えることで、誤解やすれ違いが減り、より健全で対等な人間関係を築けるようになります。
アサーションを身につけることで、ストレスを溜め込みにくくなり、心身ともに健康な状態を保ちやすくなります。
常に他人の意見に流されたり、
相手を優先したりするのではなく、自分の意思で選択し、行動できるようになります。
「自分はどうしたいのか」という軸が明確になり、後悔の少ない生き方を送れるようになるでしょう。
周囲の目を気にすることなく、
自分の目標や夢に向かって積極的に行動できるようになります。

アサーションを学ぶことは、まさに「自分本位に生きる」ための重要なスキルです。
しかし、「自分本位」というと、わがままや自己中心的といったネガティブなイメージを持たれる方もいるかもしれません。
ここでいう【自分本位】とは、他者を尊重しつつも、自分の気持ちや意見を大切にし、主体的に生きるという意味合いです。
最初はうまく伝えられなかったり、相手に誤解されたりすることもあるかもしれません。
しかし、それは成長の過程です。
反省点を活かし、次にどうすればより良く伝えられるかを考えてみましょう。

アサーションは、すぐに身につくものではありません。焦らず、少しずつ、自分のペースで学んでいくことが大切です。
今、探したらYouTubeにもたくさんありました。観ると分かりやすいですよ。ですが、全体像を掴むには入門書や漫画を読んだり、トレーニングや講座に参加したりするのが近道です。

他人の声に振り回されることなく、自分らしく輝けるようになることを心から応援しています。

追伸/カウンセリングで「いつからそれに気づいたのか、いつからそんな自分になったのか」を振り返るのも有効だと思います。

2025年4月23日 6:55
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個別相談可能
はじめまして! 覆面僧侶・きみーです。 ハスノハであなたと出会えたことを嬉しく思います。 私はこれまで、様々な方々の人生に寄り添い、心の声に耳を傾けてきました。 ・産業カウンセラー ・緩和ケア病棟・傾聴ボランティア ・刑務所、専門学校キャリアガイダンス講師 ・就職相談室カウンセラー ・人材派遣会社・事業コーディネーターなど 特に、20代〜40代の方々からは、仕事や人間関係、自己成長など、様々な悩みをお聞きします。 ゲシュタルト療法や交流分析といった心理学の手法を学び、あなたの心の奥底にある感情や思考に寄り添いながら、一緒に問題解決を目指します。 音楽や芸術を通して培った豊かな感性を活かし、あなただけの心の風景を描いていくような、 そんなカウンセリングを心がけています。 一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。一緒により良い未来を築いていきましょう!
※ZOOMは覆面ではなくて素顔です、ご安心ください(⁠^⁠^⁠) カウンセリングの日時は予約をしていただけたら柔軟に対応可能です。特に15:00〜21:00は対応しやすいです。 (6、7、8月の土曜日だけ、お休みをいただきます) 信頼関係構築→傾聴→技法、あなたを最大限大切にします。 「傷つきを築きに」そして気づきに。自律へと導くカウンセリング 【人生の羅針盤】人生の道標となり、迷いを解消しコンシェルジュとして旅のお供をします。 各種心理療法を学びました。 [カウンセリングについてご一読ください] ハスノハはカウンセリングルームの対面と違い、ZOOMだけのやり取りになります。 カウンセラーは「聴く人」ではありますが、クライエントさんの身体の動きや微細な変化も見逃さないでカウンセリングをしています。 腕組みをしたり、眉間に皺を寄せたり、涙を我慢したりと表現は人それぞれです。 画面オフも歓迎ですが、 声のトーンだけを頼りにするしかなく、情報が足りないのが現状です。 皆様のお悩みを全身全霊で解決する覚悟でおりますが、誤解やすれ違いを避けられないことも稀にあります。 ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

質問者からのお礼

たくさんのご回答本当にありがとうございます

〇〇しなくてはならないというのは実は執着であるということ、自分のためと相手のためは対立しないこと、アサーションという言葉は初めて聞きましたが、そのような自己表現の仕方があること…
回答してくださって皆様のお話はどれも自分の中に無かったものばかりで、今後の生活でも意識してみたいです

相談することも少し悩みましたが、こうして新しい考え方を教えていただけて、相談して本当によかったです

本当にありがとうございました

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