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挫けそうな時の心構え、復活キーワード

回答数回答 4
有り難し有り難し 38

初めて質問します。よろしくお願い致します。

ここ数年、会社の後輩の言動に悩まされてきました。後輩といっても彼女も30代後半、いい大人です。

彼女は自意識過剰気味・承認欲求強めで、自分は出来る人間という意識が強い人です。
他人下げで自分上げが基本で、私に対してはマウント・嫌味も多く、私に間違いを指摘されると大変ご機嫌斜めになります。また、周囲に注目されたい・心配されたいような言動も目立ちます。
なぜか私ばかり何度も彼女と同じチーム、しかも2人だけのチームにさせられ、離れるに離れられません。

彼女に関してしんどいことは挙げたらキリがありませんが、書けば書くほど心が汚れる気がするのでこの辺にします。

私はというと徐々に精神が削られて食事と睡眠がままならなくなり…そうこうしているうちにこのハスノハに出会い、つい最近ですが自分を変えようと一念発起しました。

始業前、昼休み、寝る前…ハスノハのお坊さんやweb上のブッダの言葉を読み、

・怒りは煩悩、苦しみの原因

・慈悲の心

・悪口は受け取らない

などなどを繰り返し頭にインプットして過ごしています。

長くなりましたがここからが本題ですm(_ _)m

この習慣を付けてからだいぶ気持ちが楽になりました。これからもこのプチ修行を続けていきたいです。

ただ、やはり不意に嫌味などを言われるとついつい怒りが顔を覗かせます。余裕があればかわせるのですが、憤りで心がざわつくこともあります。そして少ししてから自己嫌悪に陥ります…

「お坊さんが修行して会得していくようなことを、私が一朝一夕で出来るわけがない。また地道にやっていこう」と自分に言い聞かせるのですが、やはりどうにも挫けそうな時があります。

こういう時の心構えとか復活に効くキーワードなど、おすすめはありますでしょうか?お知恵を拝借できたらと思います。何かお坊さんにお言葉をもらえたらもっと頑張れそうです。よろしくお願い致します。

2025年8月28日 22:27

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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

変換ボックス

 こんばんは。とても考えさせられる…よい質問をいただきました。
そこで、「怒りを笑いに包む」変換ボックスを考えましたよ。上から目線の人って、「提案」に「どやぁ」とプラスしちゃうんですよね。その「どやぁ」を無効化するためのキーワード、そしてあなたが気づいた「お坊さんたちも同じ」ということを活かすと「凡夫」という言葉が浮かびます。
 普通の、とか平凡な、という意味ですが、仏教的には「自分中心の、欲や怒りに播かれてグラグラしてしまう自分です」という自己認識の言葉です。自分にも当てはまるはずですが、他人のそれは目に付きやすいんですよね。そこで変換ボックス。
「うっせえわ」という歌がありましたが、それの替え歌で
「ぼんぷー ぼんぷー ぼんぷです あなたが思うより凡庸です」という言葉を使ってみては如何でしょうか(真面目に答えています)。
 彼女も私も、そして坊さんだって同じ凡夫。違いがあるとすれば「凡夫としての自覚」です。「ああ、提案だけすればいいものを、余計な飾りをつけちゃった」を感じ取ったときに、変換ボックスに入力しましょう。あなたが怒りやモヤモヤを感知する時は、大概その原因の方にも、怒りや「どやぁ」が含まれています。そして「欲や怒りから発してしまった言葉はどれだろう」と見つけ、それを排除して提案だけにする。そうすれば(それ以前より)おちついて検討できる…はずです。
 欲に駆られた飾りに引っ張られると、本質である提案を見誤ります。「ここは本人の凡夫らしさが出ちゃってる」を検出できれば、価値ある話として取り扱えそう…な気がします。
 そして、この「どのような人間観を持つか?」は、意外と宗教の中核なのです。「凡夫」とは、自分中心で欲や怒りに振り回される存在という意味ですけれど、浄土宗では、まさにそんな凡夫であるからこそ阿弥陀仏の救いにあずかれると説きます。ですから凡夫であることを自覚するのは、卑下ではなく仏さまに近づく一歩なのですよ。自覚つまり心の問題が大切なのです。
 実のところ、私自身もあなたの質問に触発されて、この変換ボックスを思いつきました。私も使っていこうと思うので、ぜひ使い心地を試してみて下さいね。

2025年8月29日 0:39
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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊さんに限らず、二足のわらじを履くことで、話に幅が出るはずだと考えて、はき続けています。子育てとか家族論とか考えつつ、でも仏教って個人のものだなぁと感じたりします。

後輩はセミと変わらない

そういう人と仕事をするのは辛いですよね。
一度はっきりと伝えないとわからないのかもしれませんね。

あなたのそのものの言い方は人を傷つけます。私も何度も不愉快な思いをしています。人と仕事をするなら、敬意をもって仕事をしないと良い仕事ができないでしょう。

という話をしてあげないといけないのかも知れませんね。感情は置いといて冷静に話をしても良いと思いますね。

あくまで仕事を成功させることを目標にして、その成功のために力を合わせるということで、割り切って仕事をするしかないのかもしれませんね。無常ですから、昨日までの様子は今にないように、その嫌な後輩とは一生付き合うわけではないでしょうから安心して良いと思います。

後輩に話す時に上司に味方になってもらえるように先に相談しておくことも必要かもしれませんね。指導は上司からしてもらうことも一つの方法です。

今、外でミンミンゼミが鳴いています。その後輩の話す声は、ミンミンゼミの声。
姿もミンミンゼミぐらいに、捉えておく。
あなたの目や耳は後輩を見る時とミンミンゼミを見る時同じ様に受け入れている。音も声と聞き分けてはいないありのまま。そこに意味なんてない。ミーンミンミンミンミーン。

そしてその後も消えれば無常。もうどこにもない。2度と聞こえない。次に聞こえたときは人生初の音。
その出会いっぱなしが我々の人生なんです。

2025年8月29日 7:41
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有り難し
おきもち

個別相談可能
禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す事で、ちょっと楽になれます。悩みの根本に気づき、明るく爽やかに生きていきたいですよね。 私自身、禅との出会いにより救われた一人です。皆様に少しでもお伝え出来たらと思います。 人は自分の都合を立てて物事に向き合うところがあります。私の回答も期待していたものと違うことがあるかもしれません。その時に素直に聞けるか、回答の内容を否定的に聞くかで救われるかどうかが変わります。疑問は出てくると思います。その時はご相談ください。
ご相談時間は不定期なので、いくつかご都合を教えてください。 ◆小学校教員もしています。子供、家族、ご自身のことお話をお聞きします。 ◆禅のおかげで私も救われました。禅の教えを基に「思い通りにしたい」という自分の都合や価値観から生まれた思い込みをほぐしていくお手伝いをします。 ◆仏教は人生を豊かにしてくれることを感じてくだされば嬉しく思います。

雲は月を隠せても月を壊せない

心は無常であり、思考や感情、さらには気分・体調も、瞬間瞬間に浮かんでは消えて変化していますね。
だから、怒りや悲しみも必ず過ぎ去ります。
怒りや悲しみが過ぎ去った後の静かな心を月、
怒りや悲しみを月を隠す雲だと喩えますと、
雲は月を一時的に隠せても、雲は月を壊せません。
嫌な感情が過ぎ去れば、必ず静かに輝く円満な心に帰れるはずだと安心してください。

2025年8月29日 12:40
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

ピンチはチャンス!

ご相談いただきありがとうございます。

心を軽くする受け止め方として、まず怒りやざわめきは、消そうとしても消えません。
むしろ「感じてはいけない」とフタをすればするほど、心は逆に苦しくなります。だからまずは「あ、私はいま怒っているな」
と気づくだけで十分です。その感情を否定しなくていいものですよ。

だとしても、苦しい場面はありますよね。
そこで視点を変える工夫をく和えてみましょう。
つまり少し“意味づけ”を加えると、心がふっと和らぎます。

①「徳をもらった」ということにする!
 嫌な言葉を受け止めて耐えたなら、相手の「徳」が自分に流れてきたと思えば、損ではなく得をした気持ちになれます。

②幸運値が1アップしたということにしましょう。
 よく、落ちてるごみを拾うとごみだけではなく幸運も一緒に拾えるといううわさがありますので、ゲーム感覚で「ラッキー、経験値ゲット」と考えれば、つらさもポイントに変わります。

③これは人間性アップのイベントでは?
 人生には、自分自身が成長できる経験値がたまったら、新しい自分として生まれ変わるためのイベント(チャンス)が訪れると言います。もしかするとそのイベントがやってきたのかもしれません!

つまり
怒りを消す必要はなく、感じてもいい。
ただし、そのまま苦しみとして握りしめるのではなく、 「得になった」と変換するだけで、心はぐっと軽くなるはずですよ。

2025年8月29日 12:11
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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

お坊さま方、ご回答ありがとうございます。見ず知らずの私に時間を割いてくださり…とても有難いことと感じました。本当にありがとうございます。

佐藤良文さま
心に寄り添うような温かいご回答をありがとうございます。
私超凡夫ですね!凡夫なので後輩と同じ土俵に自ら上がり、プライドという欲に振り回されて疲弊してる気がしました…でも自分凡夫だなって思うと、不思議となんだか楽になるのですね。変換ボックス、やってみます!ぼんぷーの歌もありがとうございます笑 あの歌、元の歌詞が怖くてちゃんと聴けてませんが、ぼんぷーなら大丈夫そうです笑

邦元さま
現実的なご提案と心が楽になるご提案、どちらもくださってありがとうございます。暴言でも吐いてくれたら上司に訴えやすくて逆に助かるのですが、ネチネチ系なのでなかなか訴える勇気が出ずにいます…でも無常なんだなと思うと少し安心できますね。
ミンミンゼミの例えもありがとうございます。後輩とセミと重ね合わせて想像したら…なんだか気が楽になりました…!ありがとうございました。

古川玄峰さま
ハッとさせられる気付きをありがとうございます。
怒りやざわめきは消そうとしても消えない、気づくだけでよいのですね。私はどうやら超人を目指していたのではないかという気がしてきました。確かに、怒りを全く感じなくなったらそれはそれで人としてどうなんだろう?と思いました。
嫌なこと言われるたびに1ポイント…って考えたら言われるの楽しみになるかもしれません笑 そして人間性アップのイベントは今この時かもしれません。前向きな気持ちになるアドバイスをありがとうございました!

願誉浄史さま
心に残るお言葉をありがとうございます。正にそう、と思う言葉でした。無常ですね。いまは雲がかかっていても、そこに留まり続けることはないですよね。気持ちがスッと楽になりました。
質問に書いたプチ修行ですが、実は昼休みなどによく願誉浄史さまの問答をよく覗かせて頂いていました。ご回答がいつも合理的で力強いなと感じていました。今回私にもご回答頂けて、また頑張ろうという気持ちになれました。ありがとうございましたm(_ _)m

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