支えになる言葉を教えて下さい。
私は看護師なのですが、患者さんが不安や恐怖で辛いときに繰り返し唱えられる言葉を探しています。
その患者さんはお経を全て覚えることは難しいので、お経の中に、繰り返しやすく支えになるような言葉があれば教えてください。
心に握りしめて唱えることで、落ち着けるお守りの一つになればいいなと思っています。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
どんな有難い言葉も・・・。
どんな有難い言葉より患者さんを献身的に看護する方が患者さんのためだと思います。あなたが本当に患者さんのために何とかしたいという気持ちがあればその言葉はどんな有難いお経よりも勝るものです。
でも、あなたが口下手やボキャブラリーが足らないというなら、言葉を教えてもらうより、そのことを克服する勉強をした方が良いと思います。1番は本を読むのが良いと思います。ワシのお薦めは対本宗訓著の『僧医』の本がいいかな。でも、自分に合った勉強を目指して考えてみて下さい。
貴方様が求めておられる「お守のような言葉」をマントラ(真言…真理・真実の言葉)と言います。
有名な般若心経は、最後にある「ぎゃてい、ぎゃてい~」というマントラの功徳(クドク)を説いたお経です。
当山では、日々、貴方様のように救いを求める方々がご来山されており、何よりもまず、誕生と共にご縁となる一生の守本尊様の真言をお伝えし、それが書いてある手作りの御守を見ながら一緒にお唱えしていただきます。その内容は以下のとおりです。
・千手観音―子(ネ)年生れの方―「―おん ばざら たらま きりく」
・虚空蔵菩薩 ―丑(ウシ)・寅(トラ)年生れの方―「のうぼう あきゃしゃきゃらばや おん ありきゃ まり ぼり そわか」
・文殊菩薩―卯(ウ)年生れの方―「おん あ ら は しゃ のう」
・普賢菩薩―辰(タツ)・巳(ミ)年生れの方―「おん さんまや さとばん」
・勢至菩薩―午(ウマ)年生れの方―「おん さん ざん ざん さく そわか」
・大日如来―未(ヒツジ)・申(サル)年生れの方―「のうまく さんまんだ ぼだなん あびらうんけん」
・不動明王―酉(トリ)年生れの方―「のうまく さんまんだ ばざらだん かん」
・阿弥陀如来―戌(イヌ)・亥(イ)年生れの方―「おん あみりたていせい から うん」
※すべてに通じる真言「あびらうんけん」(瞑想でも用います)
なお、お唱えのやり方は以下の各ページで音声を確認してください。
http://hourakuji.blog115.fc2.com/
古来の叡智を生かし、「患者さんが不安や恐怖で辛いとき」にこそどうぞ、お教えください。貴方様のまごころが患者さん方へ届き、皆々様へ大きなご加護がありますよう。合掌
「私がちゃんと守って差し上げます」
ああ、この人なら身を任せてイイなぁ、、、と相手に任せられる気持ちにさせてあげる事こそ大事ではないかと思います。
仮に歯医者さんだったら「任せてください。必ずイタクナイ納得のいく治療を致します。保障します!僕にすべてを任せて頂けないでしょうか!!」と強く言われれば、ああ、この人に任せてみようかなぁと思うはずです。その熱意によって痛くても少しくらいは我慢をするというもの。
ガンなどの治療で、手術前に先生が、
「…たぶん?おそらく、イケると思います。」
「あー、キビシイかなー」
「四捨五入すればOKです」
なんて言われた時にゃ、変えます。病院。
私がはじめて胃カメラ飲むときに看護士さんが、「大丈夫。〇〇先生は、本当に上手って評判のセンセイなのよ」「リピーターが続出よ」と言われた時、ああ、この先生にすべてをお任せしよと思いました。
態度は発言に影響を及ぼします。
発言があなたの態度に毅然とした影響を及ぼし、その毅然とした態度が患者さんに安心感を与えます。
ただむやみに大丈夫、大丈夫だと効果は薄いと思います。
大丈夫、大丈夫、はじまりゃおわることはおわるから(^<^)。わたしちゃしょっちゅう見慣れてっから平気よ。あなた達が平気だからってこっちゃ知ったこっちゃないッ(>_<)
…となります。
皆さんにとってのお経と、マントラとは、相手を救う言葉です。
相手を安心させてあげる言葉。
一度患者さん側に立って見ることをお勧めします。
周りの方に何て言ってもらいたいかが自然にわかると思います。
例:「大丈夫、大丈夫。アナタ治りたいんでしょう?❝きっと治るきっと治る❞って言い続けてごらんなさい。❝念ずれば花開く❞のよ。そう信じた人たちはみんなすぐ治って退院していったワヨ♡」
以下、友人がたのアンケート回答
「大丈夫だよ!がんばろうね!」
「触れて笑顔で言って貰えると、パワーが貰えた」
「お医者さんが笑顔だと何とかなる気がして頑張れました」
「不安な夜にそっと手を握ってくれたら、自分なら嬉しい気がします」
真言は不思議なり
ただの言葉だと思われるかもしれませんが、
本当に真言は不思議です。
唱える事でものすごい力が発揮されます。
それは唱える本人の小さな思惑を大きく超えるものです。
その不思議はそれを唱え実感した者にしか解りません。
それは、ちょっと大げさな言い方かもしれませんが、太陽の光や雨として降る水が命を育む大きな力と同じだと私は思っています。
患者さまがご縁があってお参りした事のあるお寺や神社などがあれば、
そこの仏さまや神さまの真言を調べて教えてあげて下さい。
真言がわからなければ、「南無◎◎仏」や「南無〇〇神」でも良いと思います。
大いなるものに、自分の小さな思惑を捨てて自分の全てを託して投げ出すということです。
もし、今までに神仏さまにご縁が無かったら、生まれ年による守本尊をお教えください。
患者さまの心の平安をお祈り致します。
「生きとし生けるものが幸せでありますように」
コビママ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
看護師さんとして、医療現場におきまして日夜、患者様と向き合われてご尽力頂いておりますこと、誠に有り難く尊いことでございます。
患者さんが不安や恐怖で辛いときに、繰り返しやすくて支えになるような、心に握りしめて唱えることで、落ち着けるお守りの一つになるようなお経の中の言葉・・
そうですね。もちろん色々とございますし、またご信仰されておられる宗派によっても様々にございますが、サンスクリット語やパーリ語、漢文では内容が難しいこともありますので、邦訳でわかりやすいものとしては、スッタニパータの「慈経」や「慈悲の瞑想」において、「生きとし生けるものが幸せでありますように」という慈悲の想いを起こして保つことを目指して唱えられる一節が最良のお守りの言葉になるのではないかと存じております。釈尊も、慈経を護経として修することをお薦めされておられます。その慈経や慈悲の瞑想の中において繰り返し繰り返し唱えられるのが、「生きとし生けるものが幸せでありますように」でございます。
「慈経」の内容につきましては、これまでに下記の問いにて扱わせて頂いております。
問い「お坊さんは幽霊が見えたりしますか?」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1002918547.html
また、あるいは、下記のページもご参照下さい。
慈経(メッタ スッタン)
http://www.j-theravada.net/sutta/Metta_Suttam.html
慈悲の瞑想につきましては、下記のページもご参照下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/慈悲の瞑想
慈悲の冥想 Mettâ Bhâvanâ
http://www.j-theravada.net/3-jihi.html
少しなりとも患者さんの不安や恐怖の心が鎮まりますことを祈念申し上げます。
「生きとし生けるものが幸せでありますように」
川口英俊 合掌