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自分が自殺をしそうで怖いです。

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半年前に不安神経症を発症してから、自分とは、生きるとは何なのかについて悩むようになりました。

自分には意思があって、自分がしたいと思えば体が動きます。
そうしたら、自分の心次第で人殺しや自殺もできてしまうんだなと気づきました。
今も、身体が勝手に台所から包丁をとってきそうで怖いです。
死ぬのが辛くなるんだったら、なんで生まれてきたんだろうとも思います。

怖いと思うのは、死にたくないという思いが魂胆にあるからなのでしょうが、その気持ちさえなくなってしまうんじゃないかと思ってしまいます。

自分の進路も見えてきて、やりたいこともたくさんあるのに、辛いです。
考え方をどう変えたらよいでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「できる」と「できた」の違い

「できる」ことと「できた」ことは違います。「可能性」と「事実」の違いです。

自殺も殺人もそういうご縁(条件・環境)にもよおされなければできません。「今」という事実を見つめて生きましょう。

なぜ生きているのか?わけもわからず生きているのではありません。様々な数限りないご縁がととのって生かされているのです。宇宙があって、太陽系があって、地球があって、先祖がいて、父母がいて、二人が出会って…すべてのご縁が今たまたま「私」という形をとっているのです。ご縁が私であることはわかっても、ご縁は数え切れません。私たちの思考では追いつきません。
そういうことを仏教では不可思議と言います。わけがわからないということでなく、わけはわかっているが我々ではおよばないという事実です。

今、ご縁が「私」を形成しているという事実からはじまるならば自由です。思うままに生きてよいのです。

「自分には意思があって、自分がしたいと思えば体が動きます。」

その自分はご縁なのです。まず私がいて私がご縁を選んで生きているのではないのです。ですから「こうしたい」と思って体が動いていることも実は一つ一ついただいたご縁なのです。

そうした事実に目覚めるならば死もまたご縁です。都合の良い好きなご縁だけをよろこぶわけにはいきません。
ご縁は私がいただいた私のものではないのです。ご縁が私です。ならば死というご縁をいただくまで、この世での縁尽きるまで、いただいたいのちのご縁に感謝し歩むのみです。

なるようになります。

どうぞ安心してやりたい進路へまい進してください。そしてあなたがそれを「できる」という思いに奢ることも怯えることもなく、「できた」というご縁に感謝して生きましょう。

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おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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不安の原因は・・

ジオ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

不安を色々とお抱えになられておられて、特に死に対する不安にお悩みのご様子・・

不安というものは、人間であれば誰もが何らかしか持っているものですが、ある意味では、自己防衛を図るための本能的なものであるとも言えます。

不安があるからこそ、慎重になって、安全に物事を進められているということもありますし、一方では、身動きがとれなくなり、何も手に着かなくなってしまうという弊害ももちろんあり得るものでございます。

不安というものも、有りすぎず、かといって、無いというのでもないというところのバランスが必要となります。

さて、「死」についてでございますが、とにかく、「死」とは何かが分からないことによる不安が一番大きな原因としてあるのではないだろうかと存じます。

そうであれば、「死」についてもっと知ってみるのも、その一つとなります。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の如くに、案外、知ってみると、なんだ・・となって、不安も和らぐことになるのではないだろうかと存じます。

仏教的に考えるのであれば、「死」は、虚無や絶無ではなく、肉体としての「死」という面が強くあり、肉体は滅んだとしても、存続していく微細な意識(微細心・心相続)のありようについて考えていくことになります。

その存続していく心のありようをしっかりと善きものに調えていくための教えが仏教でもあります。

もちろん、死後のことは今は考えずとも、いずれその時は否が応でもやってくるのですから、その時までは、とにかく仏教を修習し、善き因縁を調えていくことに取り組むのも一つ。

いや、やっぱり死についてもっと知りたいとなれば、仏教における死についての教えについて学ばれてみられることもお勧め致します。但し、学べる文献は幾つかに限られています。間違いのないように慎重に学んで参りたいものとなります。

ご興味がおありでしたら、いくつかのお勧めをお教えさせて頂きます。

とにかく、それもまだまだ焦らずで構いません。でも、ある程度知っていけば、納得していけることもあるという感じにて。

善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

お二方、ありがとうございました。
今の自分があることも、何を考えてどう生きるかもすべてご縁ですね。
またなにか質問ができたら、相談します。

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