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長男との不仲

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長男との折り合いが小さい頃から悪く、事あるごとに対立します。

長男は、マイペース、何もかもいい加減で私とは本当に性格が合わず、現在は浪人生にもかかわらず、現実逃避の毎日を送っています。
せっかく自分で選んで入った大学を一カ月で中退しての浪人生です。

小さい時から人の心が本当にわからない子で、中学生の時も受験に激励のつもりで書いた手紙をゴミ箱に捨てていました。
私が病気で入院した時も無関心でした。

同じ事を何度注意しても親を親とも思っていません。
小言を言うと逆ギレするし、これからの事は、自分の事なので自分で考えるようにと、最近は、黙って見ているように心掛けていますが、ますますつけあがっています。

これからの事を考えると私だけがこの状態を我慢してばかりで、毎日ストレスが溜まり辛いです。
長男には何の期待もしていませんので、親に迷惑がかからない様にだけ生きて欲しいのが唯一の願いです。
ですが、こんな親子関係は、寂しすぎます。
どう息子に接すれば、穏やかに暮らせるますでしょうか?


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

子供は育ててはいけない みずから育つべくはぐくむもの

【誰もが誤ることがある。それは、長男であれ、長女であれ「第一子の育て方」である。
それは初めて授かった子供であり、親がはじめて子育てをするが故に、自分のルールを「これよかれ」と押し付けて、育て方を誤るのである。】 覚元語録「正法幻蔵 子育ての巻」より

子供は育つものです。
既にあなたの手を離れているのだと、思いましょう。
親としては、こうしたい、こうしたかった、こうなってほしい、ああなってほしい、という願望があるのですが、その願望はおよそ親のエゴであったりします。

親のアキラメ、諦め、明らめ、明眼が子供を救います。
子供にばっかり要求するからいけないのです。
子供から「かあちゃんかわったな・立派になったな」と言われるくらいの、自己精神向上を始めましょう。

ちなみに、最初の言葉には続きがあります。
「…と、自分の子育てを失敗したと思うこと自体が、すでに子供を私物化した親のまなざしである。何を以て失敗したというべきか。自分の思い通りにならなかった、都合が悪かった、というだけのことである。それはつまり、その子供が失敗したのではなく、自分のエゴが失敗しただけであって、自分にがっかりしている姿だけであり、最初から子供は、親から独立した存在なのである。親とは、それを支援する存在であり、育てるのではない。」

あなたの理想が、一番お子さんを傷つけてきたのではないでしょうか.
今も、子供に要求している自分の姿勢にこそ、そのエネルギーを向けてみましょう。
辛口ですが、結果が物語っていることがあります。
自分の要求の押し付けに目を向けてみましょう。

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有り難し
おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

他人として尊重する

他人にされて嫌なことは、親にされてもやはり嫌なのです。
他人からあれこれ口出しされたら嫌な気分になります。
親子であっても同じです。
他人を自分の思いどおりにコントロールするのは、最初から無理なのです。
無理なことをやろうとするとストレスの原因になります。
「親に迷惑をかけるな」は親のエゴです。
「人に迷惑をかけないよいにしよう」ならいいのですが。
どう接したらよいかというと、子供も所詮は他人だと冷静に、怒らずに慈しみ、礼儀正しく接すればよいのです。
怒りを向ければ相手からも怒りが返ってくるので。
見返りは期待せず、無事に生きていてくれればそれでいいという、親しいご近所さんに接する程度に、優しく礼儀正しくすればよいのです。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

常に味方でいてあげてください

たにやまさま

子育てについてのお悩み。親の思い通りにはならないものですよね。

親は、子供にこうなってほしい、ああなってほしいといつも願い、強く思いすぎるあまり、時に押し付けがましくなっていたり、感情で伝えようとしてしまいます。

小さい頃から、子供も立派なにんげんです。感情で叱られたり、「なんでこういうことするの!!(本当は理由が聞きたいわけではないのに)」と言った言葉がけで、自己肯定感が失われてきます。

たにやまさまのお話から、想像すると、息子さんとっても困って悩んでいるように感じます。なにかスッキリしないものを抱えているのでしょう。

たにやまさまは、息子さんに慈悲の心で接すると良いと思います。今まで、苦しませてきてしまったね。つらかったね。相談にのってあげられなかったね。ごめんね。おかあさん、これから、あなたの力になりますよ。お母さんはあなたの味方ですよと。

うるさい!といった態度を見せるかもしれませんが、それにめげず、愛を届け続けてください。
いつかきっと通じますよ。

しかし、人として間違ったことをした時は、言わなければいけないと思います。

子育ては即結果が出るものではないと思います。息子さんが大人になれた時にきっとお母さんの愛を理解してくれるのではないでしょうか。

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有り難し
おきもち

個別相談可能
禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す事で、ちょっと楽になれます。悩みの根本に気づき、明るく爽やかに生きていきたいですよね。 私自身、禅との出会いにより救われた一人です。皆様に少しでもお伝え出来たらと思います。 人は自分の都合を立てて物事に向き合うところがあります。私の回答も期待していたものと違うことがあるかもしれません。その時に素直に聞けるか、回答の内容を否定的に聞くかで救われるかどうかが変わります。疑問は出てくると思います。その時はご相談ください。
ご相談時間は不定期なので、いくつかご都合を教えてください。 ◆小学校教員もしています。子供、家族、ご自身のことお話をお聞きします。 ◆禅のおかげで私も救われました。禅の教えを基に「思い通りにしたい」という自分の都合や価値観から生まれた思い込みをほぐしていくお手伝いをします。 ◆仏教は人生を豊かにしてくれることを感じてくだされば嬉しく思います。

聴く事からはじめてみては⁇

たにやまさま
子育て色々苦労されているようですね。お子様も受験や将来の進路などで色々悩んでいる時期だと思います。

まずは一つ息子さんの言葉・信号に耳を傾けてはどうでしょうか?

息子さんは何故激励の手紙を捨てたのでしょうか?
→ 息子さんにとってプレッシャーや迷惑だったのかも知れません。

小言を言われたら切れる
→ 小言をいわれて反省する人はそういないかも知れません。

息子さんも1人の人格であり人間です。考えや思考が違うのは当たり前で、親の考え通りにいかないのも当たり前です。

将来息子さんとの関係の改善を望むなら息子さんの言葉と向き合い、耳を傾ける事が第一歩だと思います。

こうなって欲しい。そう望むのは親として当たり前です。 頑張る事も大切ですが、頑張り過ぎないことも大切です。 何事もそれぞれのペースで無理せず、押し付けずら、根気よく向き合っていけばきっと先は見えてくると思います。

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有り難し
おきもち

大本山總持寺安居ののち、松岩寺副住職となる。テレビ朝日系お坊さんバラエティー番組ぶっちゃけ寺出演経験。著書:最高のお葬式・最高のご供養(ベストブック社)地元紙・業界誌に執筆・投稿・取材等。ファイナンシャルプランナー・終活カウンセラー上級・お墓ディレクター2級などを保有。「どんな供養の悩みも解決出来る僧侶」を目指し気仙沼を中心に活動中 松岩寺公式ページ https://bk3027o.wixsite.com/kesennuma

質問者からのお礼

皆様の温かいアドバイス、心にしみました。
確かに自分の思い通りにしようと無意識にしている親のエゴがこの親子関係につながってしまったのかもしれません。
甘ったれで、なかなか頑張りの効かない子で見てみて歯がゆくついつい怒りにまかせて言ってしまいます、
それを我慢出来ない事は、わたしの未熟さです。
怒りを抑えるコツがあれば、またお教え下さい。
ありがとうございました。

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