hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

両親の悪い面を受け入れられない

回答数回答 3
有り難し有り難し 70

はじめまして!両親に対する自分の負の感情について悩んでいます。
大好きが大前提にありますが、悪いところばかりが目立ち、嫌になることが最近多いです。

母は、普段は人当たりがよく明るい性格ですが、身内に対して、敵対心が強いです。特に父に対しては、お酒を飲んでいる際にスイッチが入ってしまうと、泣きながら、父からモラハラを受け続けているというような事を言い続けます。こうなると、酔いもあり、何を言ってもダメです。ちなみに内容は、『過去に』父が言った言葉についてです。
酔いながら泣く母が何を望んでいるのかが分からず、いつも適当にあいずちを打って、寝かしつけます。(この状態で父に会うと、永遠と終わらない激しい喧嘩になるからです)
母はこうやって聞いてもらえるだけで良いと言いますが、私自身が、変えることができない昔の話を繰り返し聴くことが、正直辛いです。

かと思いきや、次の日はやたら父に尽くすような行動をし、またそれに対しての見返りがないことを怒ります。心優しく大好きな母ですが、とても見栄っ張りで、すぐに他人と比較し、過去の話ばかりする所は良くないと思います。

また父に関しては、優しいが(甘いの表現が正しいかもしれません)、非常に頑固で、気に触ることを言うと直ぐに怒ります。母に対し、労う言葉や姿勢などを見せて欲しいと言うと、母が悪いんだとキレ出します。
一家の大黒柱として働く父を尊敬していますが、頑固な面や、嫌なものから逃げる所等が目につき、父に対し常に腹を立てています。母とは普段良く話をしますが、父とは最低限です。

わたしは、自分は幸せな家庭に育ったと思います。これは昔から変わらない考えです。父母も人間で、良い面もあれば悪い面があるんだ、と割り切れない自分をどうしたらいいのか、悩んでいます。

また、自分も同じように父母の悪い面を受け継いで、将来同じような事になるんじゃないかと、不安です。

贅沢な悩みなんだろうと思いながら、ずっと悩んでいた事を質問させていただきました。長文で失礼いたしました。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

無理に折り合いをつけなくても

無理に折り合いをつけようとせず、自分の気持ちに正直でもよいと思います。

私は両親ともすでに亡くなっていますので、正直、ご両親がご存命のあなたがうらやましいと思う面もあります。しかし、二人が生きていた時には同じようなことを思っていました。ですから、あなたと同じでした。みんな多かれ少なかれ同じだと思います。

さて昨年、あるご住職が亡くなりました。前住職と生前とても仲が良く、偶然にも同じ六十六歳で亡くなりました。年長だった前住職が先に亡くなりましたので、私は昨年亡くなったご住職にずいぶんよくしてもらいました。だから優しいよい方という面だけ見てきました。

ところが、そのご住職のお通夜の折、ご長男から意外な話を聞きました。ご住職とご長男は極めて不仲で犬猿の仲だったそうです。二人の関係が変化したのはご住職が終末期を迎えられ、もう強い父親でいられなくなってからだそうです。ご長男は、終末期の二か月ほどがとても貴重だった。はじめて父をいとおしいと思ったとお通夜のご挨拶のなかで語っておられました。

元気でピンシャンしているときから仲のいい親子もいます。しかし、親子だからこそ、無理に好きになることはできないと思います。いずれ親を心から尊敬し、いとおしむことができる日がやってきます。それまでは自分の気持ちに正直な方がよいのではないでしょうか。

{{count}}
有り難し
おきもち

私はお坊さんといっても、ひと様に何か答えらしいものを提示できるような立派な...
このお坊さんを応援する

良かったですね。

ぼんぼん さん、はじめまして。

唐突ですが、良かったですね。

あなたがご両親の姿を見て嫌だと思えるということは、あなたが目指すところがはっきりとしているということです。

ご兄弟が沢山いるご家庭では、ある子は父親に似ていたり、ある子は母親に似ていたり、またある子はどちらにも似ていたり、どちらにも似ていなかったり…
こんなことは多々あることです。

子供は親の言う通りにはなりません。
子供の目で親を見る中で、その子その子がそれぞれの選択で親の姿や言葉から、自分に合うところを引っ張ってきては真似をします。

昔から「親の背中を見て育つ」といわれる所以です。

子供の時にはそれほどに思わなかったご両親の姿を、ご自分がご自身の経験を積んでいろいろな判断を下せるようになったというだけのことで、どこのご家庭にもあることです。

ご両親の嫌なところが見えるようになったなら、その嫌だと思うことをご自分が真似をしないように努めることが出来ます。

昔から「負うた子に教えられる」ともいいます。
ご両親をたしなめたいなら、緩やかな言葉でそれとなく言ってみてはどうでしょう?

お経の中に「言辞柔軟 悦可衆心」という言葉があります。
これは「穏やかに臨機応変な言葉で衆生の心を悦ばしめた」という、お釈迦様の説法の姿を表現した言葉ですが、まさにこのように接してあげましょう。

私の周りでも、自分ではご両親の姿が嫌だと思いながらも、自分でも同じことをして「親譲り」だからと言い訳をしている姿を良く目にします。

そうなる前に気がついたのですから、ご両親に感謝しなければいけませんね。

{{count}}
有り難し
おきもち

報恩謝徳

まず、良かれ悪かれ、それがウチの親、家庭なんだなー、と思う。
受け入れるとか、受け入れられないとかの前に、ただ「どーん」とそこにあるのが真実のさま。「その通り」のさまでしかないのです。
そこに自分の批評、評価を入れるから苦しくなるのだと知りましょう。
今から、コメントなしに、評価なしに接してみてください。
その通り、その状態のままになりますから、それ以上でもなくそれ以下でもないので心が疲れません。人は自分のBADコメントによって、自分の心がBADに転ぜられているだけなのです。
あなたのご両親の悪い面は「困っていることのSOS」だとみてあげることです。
誰かのことを悪く言ったりするのも、その人に困っている、とみてあげることです。
そういうことからくる悪い面は誰にでもあります。むしろ世間の悪い面とは、そこから来ている。SOS信号が苛立ちになり、卒暴な言動になる。みな困っているだけなのです。
あなただって、親の悪い所しか見えていない、という悪い面があるでしょう。(^<^)
それも困っているからなのです。
でも、それは同時に、それを良くしてあげたいという、愛情でもあるから良い面でもある。
親の悪い所、悪い面といっても「あなたにとって」だけなのです。
ご両親にとっては、それが楽だし、スッキリするし、それが唯一出来るのなんて家庭しかありません。だからやってるだけですよ(^_-)-☆
簡単な方法が、あります。
あなたが、毎回リアクションで「ありがとう」をいうことです。
報謝、報恩謝徳といいます。
お父さんもお母さんもいきなり言えません。
まず、娘のあなたが家庭に涼風を吹かせるのです。
お父さんも、お母さんも、お互いが当たり前になり過ぎて感謝の気持ちを忘れていると思います。「ありがとう」いわれてうれしい言葉です。
ぼんぼんさん、ご質問くださってありがとう。おおきに(^<^)
このありがとうリレーを、家庭の中ではじめてみてください。
最初は気恥ずかしいかもしれませんが、お坊さんから言われたと言っても構いません。
家庭の中で、習慣にしてみましょう。
ちゃんと言葉にしないと伝わらないことってあります。
長文を読んでくださって、ありがとうございました。

{{count}}
有り難し
おきもち

質問者からのお礼

藤岡俊彦様

早速のご回答、ありがとうございます。
そういってきただけて、ホッとしました。
例にだしていただいた住職の息子さんであったり、同じ気持ちの方もいらっしゃるんですね!
SNSなどで芸能人の方なんかが、ご両親と仲良くされているのをみて、うちの家族はおかいしんじゃないかと思いましたが、よく考えると、それは、私の母と同じ他人のいいところを羨んでいるだけでした!笑
藤岡様もみなさまも、多かれ少なかれ同じ気持ちはあるのだということを聞いて、なんだかほっとしました。
考えすぎず、自分の気持ちに正直になり、いつか心から両親を尊敬できるよう、がんばります。
ありがとうございました!

小原観慈様

ご回答ありがとうございます。
お礼のコメントが遅くなってしまい申し訳ございません!
ご回答を読みながら、少し涙ぐんでしまいました。
たしかに、今まさに、自分の家庭をと考える時期で、私だったら…という気持ちが最近多くありました。
良いところは真似て、悪いところは真似ないよう、紙に書き出してみました。
そして、もう少し柔らかに、両親になおしてほしいところを伝える努力をしてみます。
色んな気持ちを持てたおかげか、昨日はなぜか、久々に両親と仲良くテレビをみました!笑
また悩んでしまう時がくると思いますが、小原さま、みなさまのご回答をみて、がんばります。
本当にありがとうございます!

丹下覚元様

ご回答ありがとうございます!
お礼のコメントが遅くなってしまい、申し訳ございません。

ご回答を読んで、家族にも対してですし、他の人に対してもすごく気が楽になりました。
最近は、新しく出会う人が多くいましたが、人見知りの私にとって、その状態を受け入れるというのは、とても有り難いお言葉でした!
また自分が思った以上に、家族に対して感謝の気持ちを述べていなかったので、もっと心がけて感謝しようと思います。
悪いところはもちろん、良いところも、素直にそのまま受け止めようと思います!
素敵なご回答を、ありがとうございました!

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ