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将来の夢が叶わなかった時

回答数回答 4
有り難し有り難し 94

初めまして。どこかのお寺を訪ねたいと思っているうちにこのサイトを見つけました。

私は小学生の頃からなりたい職業があり、それを目指して勉強してきました。今までずっと、努力すればその夢は叶うと思っていました。ですが、親との話し合いや試験の結果等を見て将来の夢というものが叶わない事もあるのだということに気づきました。

将来の夢が叶わなかった時、これからの未来に希望は見出せますか?
私は他にも夢、いわば第二志望の夢は一応ですがあります。その職業は収入面でも仕事の安定面でも第一志望の職業よりは劣っています。しかしやってみたい仕事であるのは間違いありません。

今まで私の将来の夢を叶える為に、親から投資してもらったお金であったり、時間であったり、そのようなもの全てが無駄だった事になるようで怖いです。親はそんなこと気にしなくていい、と言ってくれていますが申し訳なさで一杯です。

学生の身で金銭面を自分でどうにかしようとしても出来ない事は分かっています。私が将来の夢を諦め、違う職業に就いても親へ恩返しすることは可能でしょうか?

大変読みづらい文章で申し訳ありません…。一度きりの人生を後悔の無いように生きる、ということが一番難しいことなのではないかと幼いながら感じています。

私よりも、人生経験を積んでいらっしゃる方からのお言葉を頂きたいです。よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

誰ひとりとして、無駄な人生はないんだよ。

そんなこと気にしなくていい〜ご両親の言うとおりですよ。
あなたの夢が叶うことだけのために、親は投資しているのではないと思いますよ。
夢=現実 必ずしもそうなりません。また、夢はいくらでも変わっていきます。それは、自分が様々なものを見て知って学んで、変わっていくからですし、多くの人からの影響や環境により、変化していくものです。

子供の頃に描いた夢が叶わなかった人は、みんな 不幸かしら?
ケガや病気により、資格条件に合わなかった人は絶望しているかしら?
本当に大切なのは、その夢を叶えることよりも、その夢に向かって、どれだけ自分が努めたか、ではないかしら。

だから、ご両親は、気にしなくていい、無駄なんて一つもないんだよ、とあなたを応援してくださっているよ。

誰ひとりとして、無駄な人生はないんだよ。
夢にとらわれず、今 あなたが夢中になれることに、全力投球しましょう◎
私も、応援しているね(*^^*)

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おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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ここで自分の昔の夢をカミングアウト!

それは"旅人"でした。
ガチのやつです。
世界中をフラフラと、その日の気分であっち行ったりこっち行ったり…
猿岩石のヒッチハイクで世界旅とかに憧れてましたね!
ところが、今は住む職業と書いて"住職" 真逆ですわ(笑)

まぁ、これはホントに"夢(現実ではない)"でした。
でもさくさくさんのは"夢(目標)"ですよね。
なのでここからは夢⇒目標に置き換えて話します。

第一志望の目標には到達が難しい、第二志望もあるけど一より劣る…
目標到達できなかったら親不幸なのでは…
こうお考えでしょうか。

さて、突然ですがここで問題です。

Q:あるとっても険しい山があります。そこに二人の登山者がいました。
1人目は、必死で頑張って努力し、八合目まで登ることができたのですが、残念ながら到達できませんでした。
2人目は、なんとヘリコプターで山頂にひとっ飛び。
なんなく到達できました。
この場合、またどちらの登山者が称賛されると思いますか?
また、"登山者としての経験値"が高いほうはどちらでしょうか?

…何が言いたいのか、分かり頂けましたかね。

山頂は目標であり、確かに到達することは素晴らしいこと。
ですがもっと大切なことは、それまでのプロセスです。
経験値を積み、鍛えて、艱難辛苦のこの現代社会を挫けず強く生きていって欲しい。
これがあなたの両親の願いです。

山がたくさんあるように、目標もたくさんあっていいんです。
そしてそのどれも優劣なんかはなく、向かっていくその人の姿が大事なんです。

ちなみに、密かに旅人の夢は諦めてません。
いつかチャレンジするつもりですよ!人生は長いですからね♪

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おきもち

困っている人や悩んでいる人にとって、仏さまの教えが少しでも良薬となれること...
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夢は叶わないことの方が多いかも

私も子供のころからの夢がありました。本気でパイロットになりたかったのですが、勉強のし過ぎ(?)で高校生の時に目が悪くなり、叶わぬ夢となりました。鉱石ラジを組み立てたり、電池を作って見たり、スピーカーをこしらえたりするのが好きでした。大学も工学部を目指していましたが家庭の事情で断念しました。
世間でも相撲取りになりたいと思っても身長が足りなかったり、性別によって職業を選べなかったりする場合もあります。本人の努力とは関係ありません。夢や希望、目標といっても自分だけの努力ではどうしようも出来ないことは、たくさん存在します。しかし、夢や目標を持つことは大切です。
1941年から1944年にかけて、ナチスドイツは数百万人のユダヤ人を絶滅収容所に移送し、特別に開発されたガス施設で彼らを殺害したという歴史があります。収容所に移送された人たちの中には、置かれた現実に、夢も生きる希望も失い収容所の中で絶命した方もおられます。その中でも、戦争が終わるかも知れないという希望を捨てなかった人は、しぶとく生き抜いたという事実があるそうです。
夢が叶わないということは寂しいことですが、それで人生が終わるわけではありません。それから自分のやりたいことが自分の得意分野とも限りませんし、やりたいことをやっていて他人から評価されるというのも稀有なことです。現在テレビで活躍している方の経歴を見ると、望み通りの人生を歩んだ方など一人もおられません。みんな紆余曲折の人生を歩み、壁にぶつかって自分なりの価値観を育んで来たのです。
私は現在67歳の住職ですが、22歳で大学を出て同じ企業に36年間勤めました。全国規模の企業でしたから業種も金融保険業、ホテル事業、冠婚葬祭業などを経験しましたし、職種も営業、広告宣伝、接客業務、食品管理、契約管理、総務経理、労働管理などを経験しました。どれも初めての分野で戸惑うことも多かったですが新鮮な気持ちで仕事が出来ました。サラリーマン時代も希望通りの仕事に就いたことはほとんどなかったです。
あなたには回答者にはない若さがあります。親も子供に投資するわけではありません。あなたが一人で生きて行ける力をつけてあげることが親の役割です。人生の大海原を渡って行くのはあなたなのです。前を向いて進んで下さい。合掌

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おきもち

鳥取市にある浄土真宗のお寺の住職です。36年間のサラリーマン生活を経て20...
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希望や後悔は今の状態によって現れるものです。

さくさく様
こんにちは。拝見させていただきました。

10代にして結果が出てしまう将来の夢というのもすごいお話ですね。それこそ小さい頃から努力されてきたのでしょう。その夢が叶わなかったとの事ですが、私は夢というのは「コレ!」というものではなくて「カタチ」が変化していくものだと思います。思い続けていれば例えば夢そのものの職業にはつけないかもしれませんが、職業に関連する職業や業界は違えど同じような仕事をする職業もあります。もちろんその職業でなければ出来ない事というのもありますが、実際違う職業についても「あぁ私はあの職業に就きたいと思ってきたのだけど、実はその職業を通してこの仕事をしたかったのだなぁ」なんて気づくことは結構多いのです。

例えば私は小さな頃から祖母の影響もあって花が好きで花屋さんになりたいと思っていた時期があります。今はお坊さんとして全然関係ないように見えて、実はお坊さんは本堂で仏様のお花を立てるという大切なお仕事(お給仕)があります。花屋さんそのものではないですが普段からお花と接することが出来ているのです。

人生を「決めすぎないこと」は大事です。希望はひとつではありません。希望はさくさくさんが「見ていない時」になくなるもので「見続けている限り」なくならないものなのです。

親への恩返しというのは、あなたが親に何かしてあげることではなく、「生んでくれてありがとう」という気持ちを持って生きること、あなたが心から機嫌良く生きることです。なぜならあなたの喜びが「親の喜び」だからです。「後悔」というものがあるのではありません。人は感謝や生きる背景、今目の前の大切な事を見失った時に後悔となって現れるだけです。何もしなくても後悔しない人もいれば、社会でものすごく成功しても後悔し続けている人もいるのです。

迷った時は立ち止まって、今目の前の大切な事に集中すること。その積み重ねが後悔を希望へ変えていくと思います。挫折したからこそ感謝や恩を知ることが出来ます。応援しております。合掌

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有り難し
おきもち

御縁があって一般人からお坊さんになりました。現在は小さなお寺の住職をさせて...
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質問者からのお礼

今まで皆様から頂いたお言葉を思い出しながら生活してきました。まず、お礼が遅れてしまい申し訳ありません。昔からなりたかった将来の夢とは別の道を進むことに決めました。それでも変わらないことがあります、それは「誰かの為になる仕事」ということです。どのような仕事でも誰かの役に立つことが出来ると思います。しかし直接的に私の知識、心、想いの全てを持って、誰かの役に立ちたいとの思いから、新たな道を見つけました。両親も周りの方々も応援してくれています。自分がやりたいことをやらせてもらえる有難みを忘れずに、日々努力したいと思います。辛く苦しい日々に光を差して下さった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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