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祖母に禁煙させたい

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はじめまして。

私の母方の祖母は我が家から車で30分くらいの団地で一人暮らしをしています。

彼女は70代半ばなのですが、喫煙者で、今年に入ってとうとう酷い咳が出るようになってしまいました。

母は大変心配し、ほうぼうの病院を探して通院させ、祖母に禁煙を約束させたのですが、
病院嫌いの祖母は薬をろくに飲まなくなり、こっそり喫煙するようになりました。

それを知った母は裏切られた思いがしたらしく、激怒しました。
それまでは祖母は1か月に一度ほど遊びに来ていたのですが、それ以来数か月、訪問が絶えています。

私は、心配だから禁煙してほしい、もしその気なら私も協力するという旨の手紙を祖母に送りました。

祖母から電話で返事がきましたが、
「手紙ありがとう。本当にうれしかったよ。孫にまで心配されて情けないね。でも私はバカだから煙草はやめられない。ごめんね」
と泣きながら告げられました。
私はとても悲しい気持ちになりました。

私の希望は、祖母と母が仲直りし、以前のような交流を取り戻すことです。

祖母と母の絶縁状態が続けば、高齢の祖母の体に万が一のことがあった時など非常に不安ですし、幼い頃から可愛がってくれていた祖母の老後が寂しいものになるのはとても悲しいです。

祖母と母との仲直りのためには祖母の禁煙は絶対です。
なんとかして禁煙させたいのですが、祖母は若い時から愛煙者で、喫煙や飲酒の他には特別な楽しみもありません。

団地の5階に住んでいることに加え、最近は膝も痛むので出不精気味ですし、
第一病院嫌いなので禁煙外来なども続きそうにありません。

気ままな一人暮らしなので、こっそり喫煙しても誰にもわからないのも痛いところです。

また、祖母は「自分はバカだから煙草はやめられない」と言っていましたが、
自分の心の弱さを禁煙できない言い訳にし、楽な道に逃げいている印象を受けます。

こんな祖母に、なんとかして禁煙させる方法はないものでしょうか?

長々と申し訳ございませんが、ご回答いただけたら幸いです。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

タバコを吸いたい時に話を聞いてあげる

 人が喫煙をするのは私の感覚の中では、ハスに構えたい気持ちが生じている時ではないかと思っています。
ちょっと、自分になりたい。
気持ちを他に向けたい。
口が寂しい。
ちょっと、自分を強くしたい。
ちょっと、はすに構えたい。
ただの常習性もありますが、そのままで居られない弱さでもあります。
完全に悩みも何もない人には喫煙は必要ありません。
私も昔吸っていましたが、やめました。
時々吸いたくなることがありますが、そういう時はそういう心理が働いているような気がします。
ご年配の方になる途端にニコチン摂取が気持ちが良いのだと思います。ですが、そういう気持ちも少しは働いているはずです。ですから、お婆ちゃんの寂しさに寄り添って健康を気遣ってあげてください。ダメだよ、ダメだよ、というとお婆ちゃんも苦しいでしょうから、今日は一本減らしたら誉めてあげる、とか優しく肯定的に言うのです。
~したらダメ、よくない、NOTNOTな言い方を否定的な告げ方、ダメ出しとしますと、肯定的な表現とは「〇〇するとイイよ」という言い方にしていくことです。
多分タバコはしばらくはやめられないと思います。でもお孫さんからそこまで言って頂けることがものすごくうれしいのです。続けてみてください。減るだけでも良いはずです。お婆ちゃんにもっと長生きしてほしいからと、目を見ながら伝えることです。
人間は年を重ねるとあまり誰も声をかけてくれたり相手にしてくれる人が少なくなってしまうので、嬉しさのあまりその場で死んじゃうかもしれません。あ、それじゃまずいですね。(^▽^;)
お母さんとお婆ちゃんの関係を修復できるのはあなたしかいません。できる限りで結構ですから働きかけてあげてください。

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おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

喫煙という短所ばかり責められたら辛い

年齢も年齢だし、禁煙にこだわるより、他の長所を伸ばして(禁煙以外に健康に役立つことをするとか)はどうでしょうか。
辛いのは本人です。
本人が本当に禁煙したくなるまで待つしかありません。

人は必ず病になり、いずれは死に別れなければなりません。
健康も大事ですが、健康はいつか必ず壊れます。
それよりも、家族の円満を保つことを優先してはどうでしょうか。

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おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

タバコ吸わせてあげたらどうですか

今の時代、タバコ=悪いモノとなっています。できることならやめてもらいたい。自然な思いだと思います。
あなたのおばあちゃんに対する思いも十分おばあちゃんには伝わっているのでしょう。
でも、やめられない。やめたくないのでしょう。

今のおばあちゃんは、きっとやめてほしいといわれているのにやめられない自分は駄目な自分だと、自分を責めて、申し訳ない気持ちと後ろめたさでいっぱいになってしまっているのではないかと思います。

ちなみにわたしは、タバコを吸うことはありませんが、タバコを吸う吸わないにかかわらず、おばあちゃんを認めてあげることが何より大切なんだと思いますよ。

心配しているようで、知らず知らずにおばあちゃんを責めていたのかもしれません。十分気持ちは伝わっているのでしょうから、あきらめではなく心から、タバコを吸っても吸わなくてもおばあちゃんが大切な存在であるということを伝え、心底おばあちゃんを認めてあげてください。

もしかしたら、結果として、そうしたことの方がやめようという気持ちになってくれることにつながるかもしれませんよ。(もしかしたら、ですけど)

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おきもち

個別相談可能
禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す事で、ちょっと楽になれます。悩みの根本に気づき、明るく爽やかに生きていきたいですよね。 私自身、禅との出会いにより救われた一人です。皆様に少しでもお伝え出来たらと思います。 人は自分の都合を立てて物事に向き合うところがあります。私の回答も期待していたものと違うことがあるかもしれません。その時に素直に聞けるか、回答の内容を否定的に聞くかで救われるかどうかが変わります。疑問は出てくると思います。その時はご相談ください。
ご相談時間は不定期なので、いくつかご都合を教えてください。 ◆小学校教員もしています。子供、家族、ご自身のことお話をお聞きします。 ◆禅のおかげで私も救われました。禅の教えを基に「思い通りにしたい」という自分の都合や価値観から生まれた思い込みをほぐしていくお手伝いをします。 ◆仏教は人生を豊かにしてくれることを感じてくだされば嬉しく思います。

質問者からのお礼

丁寧且つお早いお返事、本当にありがとうございます。

私自身は祖母の喫煙については諦めと容認の気持ちの方が強いのですが、
肝心の母が禁煙しない限りは祖母を許しそうになく、頭を悩ませています。

そんな状況ですが、親身なアドバイスをいただいて少し心が軽くなりました。
自分にできるかぎりのことをしていこうと思います。
本当にありがとうございました。

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