焼香の仕方
お盆が近づいて今度法事にいくのですが、焼香の仕方はルールがありますか?
ほかの人のを見ていると、指でつまんで顔に近づけて元に戻すというのを2,3回繰り返しているのでそのまねをしているだけですが。
意味とか由来とかなるほどね~みたいなわかりやすいお話もあれば一緒に教えてください
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
香は仏様へのお供え。香りを通して、浄土に思いを馳せる。
お焼香(お線香もそうですが)。。。香は、仏様への香りのお供えです。香りを通して、浄土に思いを馳せる意味があります。ですから、落ち着いた気持ちでお供えさせていただけるよう、出来るだけ よい香りのものにしましょう◎
作法は、宗旨により 様々です。
せっかくの 仏縁ですから、正しい作法で行っていただきたいものですが、一般的な冠婚葬祭の本などに載っているものは、正しいとは言えません。お寺様に聞かれるのが一番ですね。
私は、浄土真宗本願寺派ですので、お焼香は、つまんで 額に おしいただかず、1回焼香です。お線香は、立てずに 静かに寝かせるのが、作法です。法要の際には、必ず 参拝者に説明をしています。
この機会に、ご自分のお寺様に、正しい意味や作法を尋ねられて、尊いご縁にしていただければなと思います(*^^*)
各宗派それぞれ
wowさん
お焼香の作法ですが、各宗派で回数など異なりますので、wowさんご自身、またはご実家の宗派をお知らせ頂ければ、hasunohaには各宗派の僧侶がいますので指導を頂けると思います。
前の人の作法をマネしても、それが正しいとは限りません。法事の時などに見ていると、前の人が加えた自己流の作法が、後の人にだんだん伝染していってます。
行った寺の宗派の作法に合わせる、という方法もありますが、私はそれぞれの方、またはその方のご実家の宗派で行うべきだと思います。
ちなみに浄土真宗各派では、つまんだ抹香を上に向けたり額の近くに上げず、そのまま火種の上に落とします。
真宗には10の派がありますが、本願寺派では1回、大谷派では2回、私の属する高田派では3回。他の7派では…すみません、存じ上げません。
さて、豆知識。
焼香は「撮(さつ)」という数え方をします。
私は初めて知った時、「撮影」などで使われる文字ですので意外に思ったのですが、辞書で調べると「ごく少量をつまみとる」という意味でした。
「撮影」も、「光景を一瞬つまみとる」ということなんでしょうね。
http://753an.blog.so-net.ne.jp/2010-06-19
回数の意味よりも、香に込められた意味や願いを。。。
WOWさま。
焼香といいますと、どうしても回数に注目がいきがちですが、
香にまつわるものとしては焼香の他に、体に塗る塗香(ずこう)もあります。
また今はお金にかわることの多い香典も、もとは香を供える意味からきています。
(たしか本願寺派のお坊さんの作法として他寺への弔問時、線香を香典として供える習慣があったと思います)
香を供える回数だけではなく、香を焼くことで立ち上る煙に意味や願いを込めている宗派もあります。(六波羅蜜 焼香で検索されるといろいろ出てくると思います)
私は真宗の僧侶ですが、回数に執着しようがしまいが、如来の光や慈悲は変わらないという立場を取りたいです。大谷派、本願寺派、高田派、他派でも回数が統一されていないのが現状です。
誰かがするから真似するというのではなく、「ご自身が信じる宗旨の作法だからこのやり方を行う。」あるいは「故人の信じていたことを大事にしたいので弔問時は故人の作法に準じる。そのことで自分の信仰が揺らぐことはない」というどちらかの立場で焼香を行っていただけると嬉しいです。
この質問を通して、WOW様がよりよき宗教との付き合い方ができますことお念じ申し上げます。
※ 以下補足です。
余談ですが、私の住む地域の仲間のお坊さんはマイ香入れ(香合)を用意して焼香します。会場備え付けの香で焼香するのが当たり前ではないことも留意くださいませ。
あくまで宗教者側のルールです
宗派によって、さまざまな決まりがありますが、それはあくまでも宗教者側の話でして、参列される方は、様々な宗旨な訳ですからさほど気にしなくて良いと思います。
ちなみに私の属する真言宗では、参列する側の方へは回数の決まりを作っておりません。
ただ、日本人は昔から割り切れないという事で奇数を縁起が良い、おめでたい数としておりましたので(祝日などは元々全て奇数の日ですし、節句の日なども奇数ですね)、奇数回数(1回、あるいは3回)、お焼香すれば問題ないと思います。宗派によって偶数をすすめているところもありますが、前述のようにあくまで僧侶側の話です。
お焼香の後、手を合わせて、祈願したり、故人へお話をすることと思いますが、一般の方にとって一番大切なのはその部分ですので。
また、敢えてアドバイスするならば、お線香もお焼香も仏さまのお食事ですので、なるべく良い香りのものを求めてください、でしょうか…
僕流の説明ですが、
インドは清潔では無いので、悪臭がします。
お香は、その悪臭を破るところから、清浄(しょうじょう:清くてけがれのないこと)を表します。
だから、身や心、その場の空間を清めてお参りをするという意味が込められたのでしょう。
それを僕は、堅い説明が嫌いなので、
「お焼香は、良い香りをすっと嗅いで、嫌なことを忘れて気持ちよくお参りするためのものです。」
と説明しています。
やり方は、各宗派それぞれですが、
やり方よりも、そのやり方に込められた意味が大切です。
曹洞宗は2回です。
曹洞宗では1回目は気持ちを込めて念じて、
2回目はその気持ちに蓋をするという感じで
そのまま焼香します。
そのやり方は宗派、地域性、色々ありますが、形より気持ちです。
その思いを供養する人に伝えるように、伝わるように
してあげるのが一番と思います。
焼香供養
wow様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/供養
供養とは、「仏、菩薩、諸天などに香・華・燈明・飲食などの供物を真心から捧げること」とありますように、良い香りを供養することもその一つとなります。焼香や線香の良い香りにて、五感の中での嗅覚を満たさせて頂いて安楽にお過ごし頂くということとなります。ご先祖様に焼香や線香をご供養するのもそのためとお考え頂けましたらと存じます。安楽にお過ごし頂くということを考えますと、私たちにおけるアロマテラピー効果と似ていると言えるのではないかと存じます。
焼香の回数につきましては、下記サイトの内容が参考になるのではないかと存じます。
お葬式のマナーや葬儀の準備に役立つ情報サイト
お葬式・葬儀の基礎知識home>お焼香の回数は?
http://manner.sougi-support.net/incense.html
天台宗 1回または3回(特にこだわらない)
真言宗 3回
臨済宗 1回
曹洞宗 2回(1回目は額におしいただき、2回目はいただかずに焼香する)
浄土宗 特にこだわらない
浄土真宗 本願寺派 1回(額におしいただかずに)
真宗 大谷派 2回(額におしいただかずに)
日蓮宗 1回または3回
日蓮正宗 3回
※「顔に近づけて」・・「額におしいただくこと」と同意とお考え下さいませ。
・・
「仏、菩薩、諸天などに香・華・燈明・飲食などの供物を真心から捧げること」の本来的趣旨からは、衆生をお導き賜る、仏・菩薩・諸天など尊格への一回だけでも十分に良いのではないかとは存じますが、あとは随意にて捧げ奉ることが大切と考えております。
拙生は、仏、菩薩、諸天など尊格へと一回、その教えである仏法を護る先師たち・僧侶集団・サンガへと一回、仏法を及ぼすべくである一切衆生へと一回の計三回と心掛けております。お線香もそのようにして三本を御供えすることが多くございます。
とは言え、あまり回数や本数には拘らずにご供養致す対象へと向けて「供物を真心から捧げること」が最も大切であるのではないかと存じております。
川口英俊 合掌