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失礼かもしれませんが、お坊さんたちは何を信じていますか?

回答数回答 3
有り難し有り難し 39

今現在色恋沙汰(お坊さんの前で煩悩剥き出しですね(笑))学校成績、私生活何もかも上手くいかず毎晩自殺について考えています。
私の家は父が無宗教なので無宗教ということになるのですが(とはいえお盆は墓参りに行き、クリスマスはサンタを待つような普通といえば普通の色々手を出してる無宗教です)

もしも、神や仏などが救ってくださるのであれば信じてみたいのですが、あまり信じることが出来ないのです。自殺は嫌です。でも今現在生きてるのもそれに匹敵するほどに嫌です。なぜ自分が生きてるのか毎日自問自答するのはとても嫌です。

本当に些細な事で構いません。何かきっかけになるようなお話をしてください。うまく言いにくいのですが、もし神や仏を信じることが出来れば救われるような気がするのです。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

悪いことをせず、善いことをする

煩悩上等です。煩悩の話が無ければ仏教は始まりません。煩悩ださずに済めばお坊さんは要りません。そりゃチト困りますなw

まずは神仏についての誤解を解きましょう。テレビの「ぶっちゃけ寺」で歌舞伎役者の市川猿之助さんが「お父さんって、本当に仏様が救ってくれると信じているのですか?」と問いました。すると高野山真言宗の東賢性師がこのようにお答えになりました。

「仏様の救いって何かと私も本当によく聞かれるんですけど、仏様っていうのは自分の足で歩かない限り助けてくれないんですよ。だから仏さんの救いって何ですかっていうことを、ある弟子が聞いたら、仏はあなたの苦しみを拭い去ることもしない、あなたの手を引っ張って悟りへ導びかない、あなたの苦しみに同情もしない、私はただただ真実を説くだけだと。つまり、真理・真実を説いてあなた考えなさいと。だから自分の足で歩けるかどうかをやっぱり仏様は見ている。」

私はよくぞ全国放送で言って下さいましたと手を打ったものです。

ぶっちゃけ、困った時に救ってもらえるよう、すがる対象を信じることが信仰なら、私も無宗教です。お盆もクリスマスもするお坊さんですけど、無宗教です。そうじゃない。宗教ってそんなモンじゃない。逆に無宗教と誤解されている感覚は、実は一神教のイメージにすり替わってしまう以前の、伝統的な、日本人にとって常識的な宗教観なんです。

じゃあ私が何を信じているか?仏さまの考え方と生き方です。尊敬するあの大先輩のように成りたい…あんな風に生きれば間違いないハズ…そんな感じです。

前置きが長くなって本題がリンクになってしまい恐縮ですが、ぜひご覧ください。
https://hasunoha.jp/questions/3160
リンク込みで長文申し訳ありません。

長文ついでにいろいろ貼っておきます。気が向いたらお読み下さい。コレじゃあないかもしれませんが、少しでも参考になれば幸いです。

日常生活
https://hasunoha.jp/questions/3597

学業
https://hasunoha.jp/questions/3354

恋愛
https://hasunoha.jp/questions/2956

自力(追加)
https://hasunoha.jp/questions/12115

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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「自分で心の底から納得したこと」

ふじ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

「自分で心の底から納得したこと」になりますかね。。

チベット仏教でよく引用される言葉に、「師の教えを、ただ尊敬だけをもって受け入れるべきではなく、金細工師が、その扱っている金が本物か偽物か、その金を焼いて、切って、磨くことをもって慎重に吟味するように、そのようにして師の教えも受け入れていくべきである」とありますように、例えそれが、尊敬する師の教えであろうとも、批判的、合理的に検証を繰り返して、しっかりと納得した上にて、その教えを実践していくことが大切となります。

仏教は、今後の自分の流れをより善いものとしていくための教えでもあります。是非、これを機会に、更に仏教に興味を持って頂いて、仏教を学び、そして、納得して実践をして頂ければ有り難くに存じます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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2種類の教え。自力聖道と他力浄土。

仏教の教えは2種類に分類できます。
自力聖道門と他力浄土門です。
私は、両方を信じています。
自力聖道門とは、自分で修行することにより、悩み苦しみの原因である煩悩を消したり制御したりして、悩み苦しみを消したり制御したりする教えです。
他力浄土門とは、阿弥陀仏という仏様の力(他力)によって、来世に極楽浄土に生まれかわる(往生する)教えです。

お釈迦様やその弟子たちのように、戒(生活習慣の修行)、禅定(集中力を鍛える瞑想修行)、智慧(真理を悟るための瞑想修行)をやれば、私達は悩み苦しみを消したり制御したりできる。
私はそう信じています。(自力聖道門)

一方で、自力聖道門をできる人もできない人も、みんなもれなく救われる、私達の能力が未熟でも、阿弥陀仏の力で必ず救われる。
私はそれも信じています。(他力浄土門)

他力浄土門の救いに最も有効な修行は、「南無阿弥陀仏」と念仏を称(とな)えて、往生極楽を願うことです。

自力聖道門は、悪人から善人に成る(究極は成仏する)ための修行。
善人になった方が生きるのが楽になるのです。(この世を極楽気分で過ごせる。)

他力浄土門は、善人は善人ながら、悪人は悪人ながら、生まれつきのままでも救われる方法。
(苦しみはいずれ過ぎ去り、きっといつかは極楽浄土)
その2つを、私は信じています。

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おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

皆さんとても丁寧な解答ありがとうございます
もう1度自分と向き合い、宗教とは何かを考え学んでいきたいと思います。
本当にありがとうございます

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ