障害のある子を授かる意味
前回の質問でも書きましたが、私には難病を持つ息子がいます。
息子は遺伝子の突然変異が原因といわれ、親自身には非はないとお医者さんに言われています。しかし最近思います。では、なぜ息子は障害を持って生まれてきたのか。私がどうしても女の子が欲しくて、3人目女の子授かるよう願ってしまったから?(結果男の子でしたが)これまでの行いや前世での行いが悪かったから?
私の周囲には、人を振り回したり悪口言ったりと人を傷つけたりしてる人がいます。でもその人は元気な子を産み、幸せに育てています。私も気づかぬうちに人を傷つけたりしてきたかと思いますが、悪口など言わないようにしているし、めちゃめちゃ悪いことをしてきたとは思えません。なのになぜ、私の元には元気な子を授かれなかったのでしょうか。
また、よく子供は天で親を選んで産まれてくるといいます。息子も私を選ばなければ丈夫な体で幸せになれたかもしれないし、もしかしたらあまりに私が子を願うあまり神様が無理に私のお腹に宿したのではなどいろいろ考えてしまいます。
障がいのある息子を宿したことは、私への罰なのでしょうか。それとも何か意味のある運命なのでしょうか。他の人ではなく、私が選ばれた差は何なのでしょうか。
お考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「なぜ?」を超えて「どう?」生きるか
意味は後付けです。この世の現象は意味があって起こっているのでなく、原因があって起こっています。そして起こった現象に意味を見出すのはそれぞれの受け止め方です。
なぜその家に・その顔に・その能力に・その性格に生まれたのか?
元々先に意味があってそうなっているわけではなく、そうなったところから意味を受けとるのが私たちです。
事実、さとさんはお医者様から「遺伝子の突然変異」という意味・理由を教えてもらってもそれでは納得できていないでしょう。
では、なぜ遺伝子の突然変異が起きたのか?それは遺伝子の突然変異が起こる原因が整ったからとしか言えないでしょう。そこに神とか罰とかの二次的な意味を持ち込んでおいて自ら苦しむのは人間の都合です。
ですから、私は「子どもは親を選んで生まれて来た説」が好きではありません。
しかし、もし私が子どもを育てるのなら「この子は私を選んできてくれたと思う」瞬間はあるのでしょう。それは実際に「×選ばれたということが事実」なのではなく「〇私がそう感じた」ということが事実です。
ところで、私はいわゆる男性不妊という類のもので、血のつながった実子は授かれませんが、私や私の妻は「選ばれなかった」のでしょうか?
ね?そんな考えでは救われないでしょう。
意味ありきではないのです。事実ありきです。
「障害のある子どもを授かった」あるいは「子を授かれなかった」という事実から、「ではそれを受けて私はどうするか?」という大いなる意味をいただくのです。
運命でもありません。罰でもありません。人間の考えなどとうに及ばない不可思議なる縁のめぐりあわせでそうした事実が起きたのです。言ってしまえば「たまたま」です。
前回のご相談で「同じ境遇の方々と交流を持つ」ことを勧められていましたね。どうでしょう?調べたり、足を運んでみたりしましたか?
きっとみなさん「それぞれの意味」を受け止めている事でしょう。そこにさとさんの救いとなるような意味もあるかもしれません。
もちろんその意味も「現象の原因としての事実」ではなく、「それぞれの立場で受け止めた事実」です。
「なぜ?」では中々人は救われません。自分の納得いく「なぜ?」をどこまでも求めるからです。それに原因がわかったところで目の前の事実は変わりません。
大事なのは「どう?」生きるかではないでしょうか。
あなたを、選んで来たのです。。。
さとさん、良く頑張ったね、息子さんのガンバってるね。
私も、長男が、生まれついて、心臓の弁に障害があり、生まれから、ずっと、手術
20までもたないといわれたむすこも、25になります。
涙が枯れれば良いのにと、思いました、毎日泣いて暮らしました、でも枯れませんでした。
そして、息子は、私達を選んで生まれてきたのだと、受け止める事ができました。
息子さんは、さとさん夫婦を選んでこの世に命を授かりました。
前世の行い、業 そんな事は絶対にありません、
神様、仏様が、そんな事をする訳がありません。
さとさん夫婦だから、彼を、受け止め、育て事ができるのです。
その両手は、彼を抱きしめるためにあるのですから。
大丈夫ですよ。
きっと、進んで行けます。
ゆっくり、進んでいきましょうよ。
大丈夫 大丈夫 大丈夫
運命のようなものは無いと思いましょう
私には子供が3人いますが、重度障害のある子が一人います。
障害児の父になることを受け入れるには時間が少しかかりました。
なぜ私の元に生まれてきたのか、理由を探ってみたり、私には育てるだけの力はないと考え落ち込んでみたり、正直偏見もありましたので差別的に世間から見られるのではないかと考えてもいました。
しかし、それらは全て自分の中の考え方にしか過ぎないことに気づきました。私の場合運良く寺に生まれ、禅が目の前にあったので、禅を実践することで救いを求めました。修行を進めてく中で、娘に重度障害があることはまぎれもない事実であるが、そのことを娘自体は全てを受け入れて生きている。差別的なことも事実には無いことに気づきました。周りの子供と比べたら違いはありますが、それも考えの話。事実は一人の人間としてしっかり生きていることも分かりました。
生まれた理由とか生きる意味を、人は考えたく
なりますが、そんな人間の考え方で世界、宇宙の働きは成り立っていません。運命のようなものも存在しないでしょう。そんなエゴイスティックな考え方で解決をしようとすると苦しむことになります。常識や考え方を手放すことで人は救われます。
禅を実践してみてください。
「エピジェネティクス」
さと様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
無責任なとお叱りをお受けいたすかもしれませんが・・
罰とか、運命とかは、正直、考えられない方が良いでしょう。
実は、私たち人間は少なからず遺伝子(ヒトゲノム約3万)のどこかに、ホモであったり、ヘテロであったりの変異を必ずや抱えているものです。それがまた色々な人としての良い面での個性、優れた能力となったり、悪い面では病気や機能障害になったりしてしまっています。
拙生も、貴女様も含めて、完全正常(とされる[何が正常なゲノム形式であるかなども、本来は決められないのですが・・])なヒトゲノムを全て有する者などは、実はおりません。そういう意味では、皆、悪い面でのリスクも抱えているのでございます。
また、同様の変異を抱えていたしても、その遺伝子変異について、実は、色々な要因次第(他の遺伝子機能との組み合わせ、代謝機能との関係、外部要因、環境要因など)でも発現が異なっているという場合もございます。例えば、双子で、同じ遺伝子変異を持っていたとしても、一方では発現しても、もう一方では発現しないということもあるのです。
そして、発現してしまっている場合でも、その発現について、薬や栄養療法などで、その遺伝子変異を迂回して、正常な機能にコントロールできることもあり得ます。
医学は、日進月歩。もしか致しますと、今は難病であっても、これからの研究の進展によっては、早々に難病でなくなることだって十分にあり得ます。
克服できる可能性はゼロではありません。どうか諦めずに、お子様の成長を見守って応援して頂けましたら有り難くに存じます。
川口英俊 合掌
乗り越える能力が備わっていたのかも知れません。
さぞかしお辛い事でしょう。
まったく想像もしていなかったことですし。
いや、それ以前に女の子を望むなど、別のところでの期待があった訳ですから。
同じくらいのお子さんを持つ方と接触するのも嫌になられるでしょうね。
だって傷つきたくないですから。
健全なお子様を可愛がられるごくありきたりな姿を見るだけで、胸がグイグイと押しつぶされます。
適当な慰めの言葉も、余計に惨めになります。
そのやり場のない気持ちお察し申し上げます。
ところで、上の2人のお子様は健常者なのですね。
もし今回が最初のお子様ならいかがでしたか?
今は自分のせいだと思い悩んで下さい。
いずれ現実を目の当たりにします。
今、お子さんに抱いている気持ち、今度はそのまま他者が抱き、あなたたち家族に襲い掛かってきます。
あなたは、どうされるのでしょうか?
戦うならば、息子さんも戦いに加わざるを得ませんが。
お子様は親を選べません。
親がお子様を選ぶのです。
あなたのお子様は、お腹にいる時に怪我をされました。
それだけです。
今は、様々な想いが巡り怒りや罪悪感、孤独感に襲われておられることでしょう。
でも、それ自体なんら悪くはありません。
申し訳ありません。
文面からして、かなり毒を吐いておられるように感じましたが、そのような想いを理解し受け止めてくれる人と接して欲しいと私は思います。
それがあなたの癒しになると、少なくとも私はそう思いますので。
今は、どんなきれいごとも、あなたにとって嫌味なだけなのです。
質問者からのお礼
たくさんのお答え、ありがとうございました。親の会など参加しましたが、なかなか自分の本心を話すことはできず、ここで吐かせていただきました。
上の子二人そして私も息子とは別の病気を持っています。日常生活には何も影響はないですが、上の子二人に遺伝させてしまいました。だからこそ、3人目はどうしても何もない子を産みたかったんです。旦那に旦那家族に病気の子しか産めなかったことが申し訳なくて申し訳なくて…病気の私が子供を欲しがったことが悪いのでは…と今でも強く思ってしまいます。(息子の病気はこれとは全く関係ないです)
なのでとても卑屈な考えを持ってしまっています。詳しく書いていなくてごめんなさい。確率の問題…私もわかっていて、正しい、でもそんな現状の自分には一番辛い答えでした。
すみません、話がとてもズレてしまいました。どこにも誰にも言えないことだったのでここで質問させていただきました。お答えくださり、ありがとうございました。
読み返して、一部なんだか当たってしまったように受け止められるような表現をしてしまいました。すみません、ただの私の気持ちですので、お気になさらないでください。(修正できないようですので、こちらにて謝罪させていただきました)
ご回答頂けたこと、感謝しております。