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お稲荷さんにお坊さん??

回答数回答 3
有り難し有り難し 54

勤め先の会社にはお稲荷さんがあります。
1年に一度、お坊さんが来てくださり
線香をつけて、お経?を唱えています。

お稲荷さんに、お坊さんが来ていることに
すごく疑問を感じます。

調べてみると、神仏習合の関係?と出てきますが
なぜなのかあまり理解ができません。

詳しく解説していただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

神仏の隔てをも超越した宗教性が仏教

ウチのお寺にもお稲荷さんと金毘羅さまがまつられていて鳥居もあります。
仏教は世界で唯一、昔からある大事にされていたものを壊さずに合い和することができる最高の宗教心だということです。他の宗教同士であればみんな喧嘩したり、戦争してますでしょ。
音楽でいえばジャズもロックも演歌もソウルもどれが一番とか、これじゃなきゃダメとか言わない。それを聞く耳を広くせよ、というのが仏教です。

お稲荷さんも仏教とは関係しています。
今の曹洞宗大本山永平寺の禅師さんは豊川稲荷(妙厳寺)のご出身です。
仏教とは他を壊したり、排他主義にならずにキツネも守り神としてお互い尊重し合ったのです。
明治時代に奕堂禅師という立派な坊さんがいました。愛知の妙ゴン寺で一般の方が仏弟子になられる受戒会という儀式がありました。寝る部屋も無いぐらいに大勢の人が集まってふろ場の脱衣所でも人が寝とったそうです。すると夜に浴室の扉を叩く者あり。
「こんな時間にだれでっしゃろか」
「我はダキニテンの眷属ナリよ。この度の受戒会は高徳の禅師様が導きの師であるとナ。私も受戒を受けたい。」
「受戒をしたければ参加の費用として戒金をもってコンと…むにゃむにゃ…」
「ほなら戒金もって来ん来ん。」
「やれやれ。こんな時間に。」坊さんは昏々と眠りにつきました。
すると後でその者がお金を持ってきたとか、そこに置いてあったとか言います。
当日の受戒会にはそのダキニテンはお金は持ってきたものの来ん来んだったとか、その坊さんが寝ぼけとったかキツネに化かされてたとかで懇々と説教されたとか、キツネだけに扉を叩く音がコンコn(以下略)
その後も豊川稲荷ではお受戒の際に鎮守様として血脈を授けて仏法の守り神としてたたえています。大本山総持寺でも穴熊稲荷、荒神さまにも血脈を授けて仏法の守り神としてお祭りしています。
広い宗教性を持つ真の宗教は他のものを損ねないということでしょう。
ぜひ、あなたもワールドワイドな宗教性を持ってください。

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仏教と神さま。お釈迦様の時代からの縁。

メタルさんはじめまして

質問拝読しました。

神仏習合というと今でも一部ネガティヴなイメージを持つ方がおられますが、それは勘違いからきているものです。

仏教と神様は実はすごく深い縁があります。
それこそお釈迦様の時代から。

というのもお釈迦様が悟られた後に悟りに至る為の教えを説かれた(仏教の布教を始められた)のは梵天(ブラフマー)というインドの神様に懇願され頼まれたからなんです。

「梵天勧請(ぼんてんかんじょう)」という説話です。詳しくは「梵天勧請」と検索してみてください。

つまり、神様に頼まれなければお釈迦様は教えを説く事もなく、現在の様に仏教は広がってなかった。今の形の仏教や各宗派はなく、日本や世界各地にあるお寺や僧侶は存在しなかったかもしれません。

また仏教には護法善神(ごほうぜんじん)と鎮守(ちんじゅ)様という神様が出てきます。
前者は仏教に帰依し経典やお寺、僧侶を守る様々な神様で後者は土地(お寺のある土地)を守る土地神様です。

お寺に鳥居や社があるのは鎮守さま土地神さまをお祀りしているからです。
特に稲荷さんは鎮守さまとしてよくみます。稲荷心経をはじめとした稲荷さまを拝むお経や作法が古来より今にも伝わっています。

かつては日本でも厩戸王(聖徳太子)の飛鳥時代の前後、蘇我氏と物部氏の争いや壬申の乱の頃、当時大陸より伝わり新宗教であった仏教と日本古来の土着宗教の争いがありました。

ですが、その後融和の道を辿りました。

特に平安初期、真言宗の開祖である弘法大師空海が当時の中国、唐より持ち帰った密教においては仏の世界を表すマンダラに神様も仏様と共に存在し、共存しています。
実際に、弘法大師空海は高野山を土地の神様より拝受しお寺を建てました。
それ故、高野山は今でも神様を祀る社があり、仏様と同じ様に拝んでいます。

寛容と融和が宗教において大切な事であり、本来は何も不思議な事でもありません。

いい加減にアバウトに何でもありでごちゃ混ぜにした故ではないのです。

長くなりましたが参考になれば幸いです。

合掌(^人^)

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おきもち

慈蔵房(氵門亠广)
未だ愚迷凡夫の身ではありますが、皆様の一助になるようなお答えができれば幸い...
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拝読させて頂きました。
そうですね、ちょっと違和感をお感じなさるかもしれませんね。
とはいえ明治以前は神仏習合でしたので実はよくある事かと思います。

私のお寺にもお稲荷様がありお祀りさせて頂いていますし、毎日お参りさせてお勤めしています。
ですからある意味自然なことでもあると思います。

今のスタイルとして厳密になさりたいのであるならば近所の稲荷神社の宮司様にお願いしてもいいとは思いますが、今までのご縁を重要視するならばそのお坊様にお願いするのでも良いかと思いますよ。

何でもご縁は大事ですからね。ご選択なさるのは施主様ですからね。

心を込めてお勤めなされば神様も仏様もきっとお慶びになるでしょうからね。

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おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます!

良いお話を聞かせていただいて、大変勉強になりました!

改めて考えてみると、神社にもお寺にもお参りにいきますし
自然な事なのかなぁと思いました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ