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仏教の「東南西北」について質問させて頂きます

回答数回答 2
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ご質問させていただきます。
仏説阿弥陀経の中盤に「東方亦有〜」、「南方世界〜」、「西方世界〜」、「北方世界〜」とありました。
順番として「東南西北」となり日本の「東西南北」とは異なります。
なぜこの「東南西北」順番になるのでしょうか?お釈迦様のお話で「四門出遊」でも東の門、南の門、西の門、北の門と順番に出家される前のお釈迦様がお出かけされています。
この「東南西北」の順番に仏教的な意味はあるのでしょうか?
ご教授頂ければ幸いです。

 自分なりに考えてみたのですが、中国が「東南西北」の順番で数えていて、そこに仏教が伝わったのでこの順番になった(麻雀でも東南西北の順番でローテーションするので、中国はこの数え方が主流なのかと)。
「東西南北」の数え方は日本的なもので、神道と関係がある。お彼岸はもともと神道の行事であったとききます。おそらく稲作をする上で太陽の動きは大切なものであったので、太陽がのぼる東を一番に数え、太陽が沈む西を二番に数えるという対角線上に数えたのかと思いました。

もしご存知の方、何かお考えがおありの方がいらっしゃいましたら、ご教授くださいませ。よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

爆発四散しました

う〜ん、順番ですか。考えたことがありませんでした。理由は存じませんが、ちょっと考えてみます…と、須弥山を中心とした世界観やら陰陽五行説やら連想ゲーム的に字数制限いっぱい書いてみたのですが、最後にちょっと調べて全部吹っ飛びました(泣)

大正新修大蔵経という物凄い量の漢訳経典のテキストデータベースで検索してみたのです。すると「東南西北」が131hitで「東西南北」が484hitでした。これだけ差があると有意に「東南西北」の方が少数派で、「東西南北」がグローバルスタンダードと言って差し支えないでしょう。いわゆる原始経典もむしろ「東西南北」に多いか同じ割合かくらいです。

つまり「神道由来」、「日本的」は間違いで、少なくとも中国までは「東西南北」派が多数派、おそらくインドも「東西南北」派が多数派です。
時代によって流行はあるかもしれません。

紙と筆が出来るよりももっと昔、彫刻刀のようなもので削ることを考えると東→西、南→北になるかなと思います。
東南西北は太陽が昇る東を1として、順当に数えるとこうなりますね。

ちなみに私は「彼岸は神道由来」には懐疑的です。
「お盆は儒教or道教由来」が大嘘で、文献的にも上座部等の実態的にも当たり前に仏教行事として行われていたことが近年判明したからです。ぶっちゃけ歴史学にせよ仏教学にせよ、古い世代の学者さんの通説はメチャクチャです。

追記
浄土思想に限れば、我々の住む南の世界から西の極楽浄土への転生し、そこで悟って須弥山の上の方へ…という連続性を意識して東南西北ということもある『かも』しれませんね。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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四天王に由来

しているのではないかと思います。

四天王は仏の四方を守護する存在です。
大阪の四天王寺は有名ですね。
日蓮宗のお寺なんかではよく祀っていますよ(^^)

順番としましては
①東担当の持国天
②南担当の増長天
③西担当の広目天
④北担当の多聞天(毘沙門天)

持国より時計回りで「じ・ぞう・こう・た」(地蔵買うた)で覚えろ…
と先輩僧に教わりました。

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YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

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