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死がこわいです

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もうすぐ9ヶ月になる大好きな彼が出来て、それから愛する人の死についてよく考えるようになりました。

同世代の交通事故で彼を亡くしたとか、病気で父を亡くしたとか、そのようなお話を聞くといてもたってもいられなくなります。
平均寿命まで愛する彼を含め、大好きな家族、信頼している友達が無事に生きてくれるかどうかとても不安です。
いきなり事故などで愛する人が亡くなって、私だけ取り残されてしまうことを考えると、まだ亡くなってもいないのに、ぼろぼろと涙が止まらなくなります。考え出すと止まらなくなってしまい、ちゃんと無事に家に帰れてるか、無事でいるかどうかとても心配で胸がおしつぶされそうな気持ちになってしまいます。

寿命で死ぬのは怖くないのですが、一番楽しいと感じる今、愛する人の突然の死というものがとても怖いです。別れが怖いです。どうすれば強い気持ちでいられるでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

今を大切に!

大好きな彼氏様がいらっしゃって、毎日幸せな反面、失った時を想像すると、とてつもなく怖くなりますよね。お気持ち拝察いたします。

仏教では「諸行無常」という考え方があります。すなわち、「あらゆるものは移り変わる」という意味です。命があれば、いずれ尽きるときが来てしまう。人間の致死率は100%です。はな様のおっしゃるように、「死」がいつどこで、自分や愛する人の身に迫ってくるかは、誰にもわからないのです。

結論から先に申し上げます。今をしっかり大切に生きてください!

よくお寺や神社に行くと、狛犬、獅子、龍、仁王像などが入ったところにあるのを、ご存知でしょうか?よくみると、片方は「あ」の口を開けており、もう片方は「うん」と口をつぶっています。人は誰しも「おぎゃー」と「あ」の口で生まれ、「うん」と死にます。仏教では「阿吽(あうん)」と言い、「はじめから終わり」を表します。人生においてはじめから終わりとは、「生まれてから死ぬまで」のことです。

お寺のいろんな所に、「阿吽」のお口をした像や彫刻があるのは、一説によると、「今入ってきたあなたは、たとえここで死んだとしても、満足できる生き方をしているか?」と尋ねている姿だそうです。

全国には7万7千のお寺があり、この数はコンビニの数よりも多いそうです。普段何気なく道を歩いていると、たくさんお寺があることに気づきます。そのたびに「よし、今を大切に生きよう!」と思っていただけますと嬉しいです。大好きな彼氏様と巡り合えたということは、まさしくご縁です。今を大切に、素敵な毎日を歩んでいただけることを、一心に願っております。

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浄土宗の僧侶です。一緒に悩みましょう!
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それほど愛していらっしゃるのですね。

でしたら、
いつ死が訪れても良いように、
今この瞬間瞬間を精一杯生きてください。

いつ死んでも構わないという覚悟が、
その恐怖心を包んでくれると思います。

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おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
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質問者からのお礼

三谷彰寛様
ご丁寧な回答をありがとうございました。
「阿吽」のお話をはじめて聞き、なるほど、、、ととても感じさせられました。お寺を通ることは何回かあり、今までは何も考えていませんでしたが、これからは満足できる生き方をしているか、心に問いてみたいと思います。いつかは死ぬと分かっていても、人間の致死率が100%だと考えることで、気持ちが少し和らぎそうです。そして、今を大切に生きようと思いました。ありがとうございました。

和田隆恩様
回答どうもありがとうございました。
確かに、死や別れの恐怖はいつ死んでも構わないという覚悟を持つことによってはじめて和らいでいく、と思うことができました。覚悟を持ち、もっと今この瞬間を大切にして、生きていこうと思います。ありがとうございました。

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