hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

死について考えてしまい、眠れません。

回答数回答 2
有り難し有り難し 16

初めて相談させていただきます。
よろしくお願い致します。

2~3ヶ月前から、主人と自分が亡くなった時のことを考えてしまい
怖くて眠れなくなります。

きっかけはテレビドラマを観たという、些細なことでしたが
幼いころ漠然と死が怖いと思って泣いたことを思い出してしまい
それからは頻繁に考えるようになってしまいました。

話すことも触れ合うこともできなくなる、忘れられてしまうのかも、
まるで分厚いガラスで遮られているような感覚を想像してしまいます。

親族が亡くなった時も悲しかったけれど、ここまで怖いと思うことは
なかったのに、主人とのことはどうしても怖いのです。
怖がるより、するべきことがあるとわかっているつもりなのですが・・・

いつ訪れてもおかしくない死について、落ち着いて考えられるように
するにはどうすれば良いでしょうか。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

私の場合

仲の良いご夫婦でですね。
お気持ちはよく分かります。

死については、いろいろな向き合い方があります。
あなた達に合う向き合い方を見つけるのがいいでしょう。

私の場合、極楽浄土を信じています。
お釈迦様の話によりますと、阿弥陀仏が作った国です。
西洋でいう天国みたいな所です。
違うのは、極楽浄土は覚りに至る為の修行をする所という事、それと、阿弥陀仏にお願いすれば誰でも行けるという事でしょう。
極楽浄土ではたくさんの仏様やご先祖様と会えます。
私もいつかは妻や親、兄弟、子供と離れ離れになる時が来ます。
しかし、いつかは極楽浄土でまた会えると思っています。
また、阿弥陀仏にお願いするというのは、南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)と小さく声に出して1度となえる事です。
簡単でしょ。
なぜ簡単なのか。
それは阿弥陀仏は極楽浄土を願う全ての人を連れて行きたいと考えたからなのです。
難しい条件が必要だったら極楽浄土に行きたくても行けない人が出てくるでしょう。
南無阿弥陀仏ととなえる声を聞いた阿弥陀仏は、命が尽きた瞬間に迎えに来てくれると言われています。
たとえ心の底から阿弥陀仏を信じていなくても、たとえ無宗教あるいは他の宗教に所属していても、ただ、南無阿弥陀仏ととなえるだけで良いのです。
阿弥陀仏は慈悲の心で、誰であっても分け隔てなく助けてくれるでしょう。

他にもたくさんの向き合い方があるので、あなた達に合う方法を見つけてください。
では、お幸せに。

{{count}}
有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
このお坊さんを応援する

死は決して「絶無」ではない

まぁ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

「死」への恐怖・不安もそうですが、私たちの恐怖・不安も含めて、様々な煩悩というものは、「真理を知っていない」という無知、無明から生じてしまうものとなります。

我々の言う普通の「死」とは何かと申しますと、「肉体の死」、つまり、今の持っている肉体が、今あるように機能しなくなるということであります。

全てのモノ・コトは因縁(原因と条件)で成り立っているため、今の肉体も色々な原因や条件によって成り立っている次第ですが、やがて、因縁次第において、機能しなくなる、崩壊してしまうものになります。

ただ、問題はそれで何もかもが無くなって、「虚無」・「絶無」となってしまうのか、と申しますと、仏教ではそうは考えません。

肉体に左右されない微細なる意識としての心の連続体、心相続を扱うこととなります。

その微細なる意識としての心の連続体、心相続において、過去世、現世ももちろん、全てのこれまでの貴女様の数々の行いの業・カルマというものが、引き継がれていくこととなります。

上記のことを理解することは、色々と難しいかとは存じますが、死して、全てが「無」となるのではないということで、もしかすると、因縁次第では、また、ご主人様など、過去世・現世でご縁のあった方々とのご縁ももちろん先において十分にあり得るということでございます。

そのご縁が、できれば、聖章様も既におっしゃられておられますように、極楽や浄土、仏の世界にて、悟りへと向けた仏の道を共に歩む中であって頂くためにも、仏教を学び、修し、できるだけ悪い行いをなさずに、善い行いに努め励みて、心を清らかにして頂いておくことが大切となります。

共に頑張って参りましょう。

川口英俊 合掌

{{count}}
有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
読みながら、やっと深呼吸ができたような気分でした。
主人も不安な気持ちに耳を傾けてくれたので、どちらが先に逝っても
極楽浄土で会えるように頑張って生きようねと話し合いました。
もしまた不安になった時は、ご回答を読み返したいと思います。
本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ