お寺とお坊さんについて教えて下さい
お寺での生活や、僧侶として従事する方の日頃の暮らし、なぜ仏門に入られたのかきっかけ等に興味があり、件名の通りの質問をさせていただきます。
不躾な質問でしたら申し訳ございません。
お寺や宗派によってもまた違うかと思いますが、できるだけいろんな方の回答を伺えたら幸いです。
質問数が多くなってしまい大変申し訳ありませんが、差し支えのない範囲でご教示いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
①一般的に、住宅街にあるような比較的小規模な寺院には、住職以外のお坊さんは大体何名ほどいらっしゃるのでしょうか?
②お坊さんが一通りの修行を終えたとされるのはどのような段階ででしょうか?
③修行を終えたのち、学校職員など他の職業と兼任しながら、お寺に住み込みで役僧や僧職員として住職のお手伝いをして暮らす言うことはあるのでしょうか?
④お寺に住み込みで働く場合、住職にご家族がいらっしゃる場合、同じ場所で暮らすのでしょうか?別棟などが用意されてるのでしょうか。
⑤実家がお寺で家業を継ぐ以外で、お坊さんになられた方がいらっしゃいましたら、なぜ仏門を目指されたのかお話を伺えますと幸いです。
以上です。
もし失礼なことを伺っていたら申し訳ありません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
在家出身の浄土真宗僧侶です。
① 地域差もあるでしょうが
檀家数が500軒以下であれば
住職一人で法務は勤まると思います。
小規模寺院でも檀家数が多ければ
住職以外に僧侶が居るかもしれません。
② 僧侶になるには「得度」
住職になるには「教師(宗派によって呼び名は違う」」
という資格が必要です。
それが最低限の資格であり僧侶を名のれますが
仏道の修行には終わりはありません。
③ 檀家数が少なくて
御布施だけでは寺院運営できない場合は兼職します。
檀家数が多くて住職一人では勤め切れない場合は
他に法務員(役僧)さんを雇うこともあります。
大抵は世襲ですが
寺院運営に余裕があれば
跡継ぎが副住職として法務を勤めるでしょうし
余裕が無ければ
住職が引退するまで他の仕事に勤めることが多いです。
④ 法務員さんは
自宅からの通いか
社宅のような部屋を貸してもらえます。
居候のような状態は
今の時代では少ないでしょう。
⑤ 拙寺は前住職に子どもが居らず
後継者が決まっていませんでした。
その話を聞き
前住職の甥である私が立候補しました。
私はそれまでサラリーマンでしたが
ノルマノルマの仕事に嫌気がさし
脱サラ転職した次第です。
当初は崇高な志などありませんでしたが
仏教に触れていく中で
この道に導かれた不思議さに感謝しております。
基本的に日本のお寺は世襲制です
①小さなお寺は、住職とその家族だけです。
②少なくとも、加行という行を専門道場などで成満(終わらせて)して伝法灌頂を受け本山の教師検定に合格することが必要です。
③役僧が、他の仕事を掛け持ちするのは難しいかなと思います。
④お寺によって違うのではなでしょうか?最近は住み込みは本山レベルに大きなお寺しか聞かなくなりました。
⑤
私は真言宗で一般から、発心して修行して僧侶になりました。
修行が終わると、お寺出身の方々は自分のお寺に帰って僧侶として働くか、大きなお寺で役僧として数年お寺の仕事をこなしてから自分のお寺に戻られます。
お寺のご住職や副住職はお寺のご住職の血縁関係の者がほぼなります。
基本的に女性の役僧は大変稀です。
女性が一般から出家した場合は、運良く空き寺に入れるか、自分でお寺を建立しないと寺院住職にはなれません。
ですので、職業として女性が尼僧を目指すのはお勧め出来ません。
私に関して言えば、密教が凄く魅力的で面白く、突き動かされるように学んでいるうちに、僧侶になっていました。
なってみて、お寺を持たない僧侶は、かなり組織からも世間からも相手にされないことが多く、僧侶としての活躍の場はあまり無いことに気がつきました。
一時期、超宗派のボランティアな集まりならば活躍な場があるかと思い多くの団体に参加しましたが、やはりその内部でもお寺の住職や副住職と、師匠寺だけが寺の繋がりな者では何か感触がかなり違うなと感じて疎外感を覚えることもありました。
なので話に関して言えば、原点に戻って、寺では無くとも、さらに機会があれば学び、研鑽して祈り、まだまだ至りませんが日々密教を味わって、その素晴らしさを漫画などて表現して、それを生業としつつ、日々祈っております。
お寺という大きな縛りが無い分、大変自由ではあり、仏教(密教)を学び体感して、実感して、人々に紹介して表現するには今の立場は私にとってはありがたい状況と感じております。
しかし、私の話しにとらわれる必要も無く、仏縁があれば流れるがごとくです。
こんな話でいいですかね?
在家出身僧侶です
こんにちは。浄土宗の僧侶をしています。
①小規模寺院は、基本的にはご住職とその家族というのが多いと思います。
②一通りの修行は、
まずお師匠さんになって下さるお坊さんを探す→その師僧さまのもとで得度(仏弟子になる)→各宗派の道場や大学などで学問と実践→両方が揃ったら最後に本山でそれぞれの宗派の最後の行を受けます。内容はそれぞれの宗派。それで一応、僧侶となります。
③本山職員となったり、大きなお寺でしたらそこで雇っていただくということはあると思います。
④別に住むことが多いと思います。
⑤私は在家出身です。何となく佛教に触れていくなかで自然に僧侶への道を歩いていた感じです。
このような理由で、というよりはたまたまそちらに導かれたような感じです。そのような仏縁だったのでしょう。私は宗教の世襲はおかしいと昔から考えてはいたので、世襲の方とは少し考え方は違うかと思います。世襲の方と違い、自分で色々揃えたり大変ではありますが、最近は在家からのお坊さんも増えています。私は寺院所属で、自分で暮らしています。朝夕勤行をして、頼まれた仕事をして、まだまだ足らない部分を勉強して、といった生活です。昔は学校の先生との兼業がよくありましたが、今はたぶんほとんどありません。学校の先生は今は忙しすぎて、学校だけで精一杯です。ただ最近のコロナ禍で法事などが減り、生活維持のために、仕事を探してあるようなお寺も増えてきています。
そんな感じでしょうか。仏教という基盤が心にあると、心の動きが柔軟になる感じがします。
南無阿弥陀仏
実家がお寺の浄土宗僧侶です
①小規模寺院だとたいてい住職一人のことが多いです。中規模寺院だと副住職を置いたりします。大規模寺院になると役僧を雇うことが多いです。
②浄土宗の場合浄土宗教師として認められるのは、宗門大学(大正大学・仏教大学)で加行単位を取り、加行を終え、宗脈戒脈の相伝が終わった時ですね。今はどうかわかりませんが、昔は一般大学でも少僧都養成講座というお坊さんになるための講座がありましたし、高卒でも律師養成講座というのもありました。(今はないかもしれない。)
③兼職は寺の規模的に寺の収入だけでは食べていけない場合に、行われます。昔はあなたの言うように、学校の先生や役場の職員などの公務員が多かったのですが、公務員の兼職禁止により、今は介護職員が多いようです。
④今は住み込みは減りました。別棟や通いが多いですね。
⑤実家がお寺なので無回答です。
質問者からのお礼
皆様たくさんのご回答ありがとうございます。
以前から伺いたいと思いつつも、なかなか聞く機会のないお話だったので、詳しく教えてくださり、非常に感謝しております。
お寺やお坊さんの生活などを知ることができて嬉しいです。
この度は大変勉強になりました。
貴重なお時間とお話をありがとうございました。