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戒名・法名について。

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戒名・法名は、人が亡くなり仏になった事の名前だと良く聞くのですが、以前戒名等を調べた時に、生前に付けてもらっても良いと書かれていて、ミドルネームと一緒みたいなものだとも書かれていました。
何時から法名・戒名が、亡くなった時に付ける名前と言う認識に変わったのでしょうか?
それと、今は戒名・法名も付けない人が多いと
最近TVで見ました。
主人も付けなく良いと言っていますが、どうなんだろう?と、考えています。
実父が亡くなった時に遺言で、葬式するな・お骨拾うな・法名付けるなと言われましたが、結局法名をつけました。
生まれた時に付けてもらった名前が有るから良いと言う考え方も確かに出来ますが、どちらが良いのか分からないので、アドバイスをもらえないでしょうか?


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お坊さんからの回答 6件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

戒名要らん = オレは自己中エゴエゴ教でいい を意味します

我々僧侶はみんな生きているうちに、生きながら戒名で生きています。
私の場合は「〇?覚元」が戒名に当たるものです。
ただし、誰であっても戒名をもらっただけでは、まだ人として半人前、と言っておきます。
なぜなら仏教は、戒名をもらってOKではない。
戒名を頂いて「仏の道に適った生き方」をしていなければ嘘ラベル。偽装ラベル。
「イイ人」でないのに仏の名前は付けられない。
付けられたからには「イイ人」であるように生きる。
亡くなった人の場合はもちろん遺族の方々がその課題です。
「お布施高けー」という人も居ます。安くもできます。
それよりもあなた自身の自分ラブな人生はいつ終わるのか?という問いかけ無しに戒名もホーリーネームもありません。
仏の道に適っていない生き方とは、自己中心的な生き方。エゴ、自分ラブ、マイ思想。
そういう生き方をしていると必ず苦しむ。
自分のことしかないから、世の中なんて良くならなくてもいいと思っている。
それではいかんと思う人は菩提心を起こす。世の中ガツンとよくしたいと思って自分のエゴを捨てて、精神向上、世のためになる事をする。
その為には、まず自分の精神が大切です。
私は戒名を頂いて、そして、ここで皆さんに人間としての最高の在り方を説いています。
死んでからでは遅いのです。
生きているうちにそういう人間になろうとする誓いが無ければあらゆる人間は無宗教者で死んでいくからです。
無宗教=自分のためだけに生きている姿なのです。
もちろん無宗教でも、無自覚にエゴを離れて仏教的な生き方とリンク・重なって生きている方もおられます。大切なのはラベルより、実質。素敵なラベルを頂いたならそれに恥じない生き方をすることです。

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生前戒名が本来の姿

戒名・法名は、仏弟子になったときにいただく名前で、本来は生きているときにつけるものです。私たち僧侶は、得度を受けた時にいただきました。一般在家の方も生前戒名をいただいている方は結構いますよ。宗派によって異なりますが、1日ないし数日の講習と儀式に参加していただく場合が多いようです。菩提寺等のご縁のある寺で尋ねてみてください。毎年ないし数年に一回、行事をしているところがあります。また、随時戒名を授けていらっしゃる宗派もあるようです。
死んでから戒名を付けるのは生前ご縁のなかった方に後付けするもので、日本では千年以上前から行われたようです。

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高野山真言宗権少僧正。高野山本山布教師心得。高野山大学密教文化研究所研究員...
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名前が本体ではない

「戒名・法名はどうなのか」という論点は半歩ズレています。と言うのも、不殺生戒や不邪淫戒などの戒を受け、出家をする受戒(授戒)が本体であって、名前が本体ではないからです。(ただし浄土真宗さんはそもそも戒が存在しない特殊な宗派ですので例外。この回答でも言及しません)

ここが分かっていないからマルチメディアの葬儀観は素人論なんです。ああいうのは間に受けないで下さい。仏教系新聞の社説でも、観光系の記事はともかく「少しでも社会性を帯びた番組や記事」は「質の低い」「基本的知識に欠ける」と酷評されています。
http://www.chugainippoh.co.jp/editorial/2016/0316.html

さて、受戒というのは仏教では世界共通です。実はインドでも死後に葬儀で受戒するそうです。というか下のリンクを読むと形は違えど本質的には日本の葬儀と同じことをしているようです。少なくとも禅宗とは。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~zen9you/pada/syokus.htm
私はラオスで修行しましたが、ラオス仏教(タイ仏教の系譜)でもお坊さんがお葬式をします。誰だよお坊さんが葬儀をするのは日本だけとか言ったの!酷い大嘘やん!

受戒は生前が望ましいというのは私も同じ意見です。一日でも早い方がより善いです。
ただし出家するということは、お坊さんとしてのアイデンティティを得るのではなく、俺が俺が私が私がという自分勝手を抜いた状態なんです。だから人としての自分を終え、大自然に還ってゆくその時にスーッと効いてくるわけですよ。ご遺族への法話を込みとして。
親しい人を送り出すことを通じて、遺された人が自分自身の生き方を考えるのです。タイ仏教では親の葬儀で子が受戒します。受戒する主語はどちらでも良いのですが、結局はその受戒に触れる全ての人に、仏道のある生き方を考えていただきたいのですよ。

だから「私のために葬儀をしないでほしい」というご自分の希望はできるだけご遠慮いただきたいと思います。生命のことはいくら本を読んでも、ドラマや映画を見ても、本当に大切なところは学べません。実体験として実感するしか無いのです。そこで誰でも学べる機会が葬儀から供養へと続く一連の送り出しであり、その学びに善い方向性を与えるのが仏教です。お葬式の本質は名前ではなくコッチです。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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私の意見は

戒名は元々生前に出家して僧侶になった時に与えられる名前です。
僧侶の証です。
そして、僧侶となった人は修行により覚りを目指すのです。

それが鎌倉時代、浄土宗などのように、生前に出家して修行して覚りに至ってなくても、阿弥陀仏にお願いして極楽浄土に連れて行って貰えばいい。
極楽浄土で仏様やご先祖様と共に修行して覚りを目指せばよい。
という教えが広がって、死後に僧侶になる儀式を行い、戒名が付けられるようになったようです。
死後に僧侶となって極楽浄土で覚りを目指すのです。

ただし、浄土宗の宗祖法然上人は極楽浄土に行く方法は、極楽浄土を作った阿弥陀仏にお願いすればいいと仏典は示していると教えています。
お願いするとはつまり南無阿弥陀仏と唱える事であります。
浄土真宗でも唱えているでしょう。
(もっとも浄土真宗では阿弥陀仏に救われることを感謝して念仏を唱えると思いますが。)
なので、戒名が無くても、南無阿弥陀仏と唱えれば極楽浄土に行けるのです。
極楽浄土に行ったら多くの仏様が居られるので、そこで仏門に入り戒名を貰うこともできるでしょう。
そう考えると、無理して生前に戒名を付け無くてもいいかもしれませんね。

他にもいろいろな考え方があると思います。
あなた達が納得する考え方を見つけてください。
一緒に勉強しましょうね。

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私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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新しい世界で、まっさらさらな名前をいただく。

 「お戒名」とはその名の通り、仏弟子(お釈迦さまのお弟子さま)になるための戒を授けられ、仏弟子となった証として付けられるものです。つまり、本来は生きている人が出家する時に付けてもらうものです。

 出家するって事は、今までの事は全部捨てて、誰も知らない新しい所で修行の身になるって事です。人生のリセットですね。ちょうど亡くなった時みたいですよね。曹洞宗のお葬式は、亡くなった方に戒と戒名を授け、お釈迦さまの弟子とさせる内容となっております。

 あなたがもし、今までの人生を全部捨て、全部リセットして、新しい世界で、誰にも見つからないように、もういっちょがんばってみたい、と思った時、どうでしょう?やっぱり新しい自分に新しい名前が欲しいですね?新しい世界で、まっさらさらな名前をいただく。それが戒名だと思うんです。

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・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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私も戒名要らないかも

遺言で、葬式するな・お骨拾うな・法名付けるなと言われても、
送る側の気持ちとして供養で何かしてあげたいものですね。
送られる側の気持ちも分かりますが、
送る側の気持ちを理解しての遺言なのでしょうか?
どちらが良いというよりも、自分が良いと思えばどちらもアリと思います。
形より気持ちが大切と思います。

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50代、妻と娘2人。 若い頃はタイやインドなどアジアを中心に10年程旅行...
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質問者からのお礼

渋谷宗寂様、やはり生前に戒名を付けてもやはり良いんですね。
戒名の頂き方まで教えて頂いて、ありがとうございました。

聖草様、前回の質問にも丁寧に回答して頂いて、ありがとうございます。
宗派によって、戒名に対する考え方が微妙に違うんですね。
もう少し自分なりに、戒名・法名を勉強してみます。

光禪様、戒名に関する新しい考え方を教えて頂いて、ありがとうございます。
今色々な意味で、もう一度自分を見直したいと
思っているので、今が戒名・法名を貰う時なのかと思ったりしました。
ありがとうございました。

水上昇真様、父がお葬式に関するテレビ番組を見て、この様な事を私に話してくれました。
理由を聞いてみたら、孫や娘達にお骨の面倒を見させるのが嫌と言う事と、葬式で無駄なお金を使わせたくないと言う事でした。
父らしい遺言だなと思いました。

皆さん、本当にありがとうございました。

丹下覚元様、回答して頂いて、ありがとうございました。
戒名・法名は、付けてもらった後の生き方も凄く大切なんだなと初めて知りました。
もう一度、戒名・法名の意味を考えてみたいと思います。
素敵な御言葉、ありがとうございました。

大慈様、回答して頂いてありがとうございます。
まず父の葬儀ですが、簡素では有りますが
娘が出来る最後の親孝行だと思い、真宗大谷派の御住職にお願いして、葬儀をしました。
戒名・法名ですが、主人はともかく私個人は
まずは、親に付けてもらった名前に恥じない生き方が出来ているかなと皆さんの回答を読んでいて思いました。
個人的には名前に負けない生き方が出来ているとは思えない自分がいます。
なので、もう少し自分の名前に自信が持てる様になってから、法名・戒名を考えてみたいと思います。

御住職方、本当にありがとうございました。

「戒名」問答一覧

戒名料と魂入れのお布施について

お世話になります。 お布施の相場感について教えて頂きたいです。 この度母が亡くなり、葬儀屋さんの紹介頂いたお寺さんに四十九日法要と新しい仏壇への魂入れをお願いすることになりました。葬儀屋さんから四十九日だけであれば、3万円と案内がありましたが、今回仏壇への魂入れもあるので、お布施の相場を葬儀屋さん経由で聞いたところ、5~10万円とのことでした。 そして、後日、お寺さんとのやり取りの中で、古いお仏壇の供養と、子供の頃に亡くなった父の位牌の件でどうするか?というご提案を頂きました。 古いお仏壇は仏具店にて魂抜きお焚き上げをお願いできますが、父は宗教上の理由から、亡くなった当時戒名をいただかず、位牌もない状態です。 お寺さんと相談し、古い仏壇は仏具店にお任せすることになりましたが、父の件は、夫婦位牌にして、父にも戒名を授けていただけるという流れになりました。 お寺さんには無知な私に色々と教えていただき、大変有難く、お布施でも礼を尽くしたいのですが、今回母の葬儀でまとまったお金が出ていき、経済的に厳しい状況です。 今回父の分の戒名と夫婦位牌へ母と合わせて魂入れとなると、もともとの5〜10万円に加えて、いくらほどお布施を追加したらよろしいでしょうか。 お寺さんに聞きましたが、冗談ぽく「たくさん笑」と言われました。気持ちの問題なのでそうとしかお答えできないかと思いますし、ご配慮をして頂いた上で、ユーモアあるご回答だったと思います。 ただやはり、失礼のない相場感を教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

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戒を授かることについて

お世話になります。 私の実家(祖父母)は、父方・母方ともに西本願寺派の檀家ですが、父母の代から別に家を構え、私自身も結婚して独立し、父母の家・私の家ともに仏壇はなく、檀那寺との付き合いもありません。 今後、父母逝去の際にどうするかという問題もあるのですが、今回ご相談したいのは、私自身の授戒についてです。 生前に戒を授かることはとても尊いことと聞き、死後授かるよりも素晴らしく、破戒があっても、輪廻の果てに必ずや解脱に導くと聞いたことがあります。 仏弟子となりたいという思いのほか、子どもをもうけるつもりがないため、死後の葬送が不明瞭ということもあり、生きているうちに戒を授かりたいと考えているのですが、どのように手続きしてよいか分かりません。 高野山、善光寺では授戒会をしているときがあるとか、本願寺ではお剃刀があるという断片的な情報しか知り得ないのですが、 1 授戒とお剃刀は仏弟子になるという意味で同様のものですか?(浄土真宗には戒がないのでお剃刀とは聞いています。) 2 授戒と戒名の授与は別なのでしょうか? 3 どのように授戒やお剃刀にアクセスすればよいでしょうか?(いきなり近隣の お寺に行って、「授戒してください。」でOKなのか?) 4 複数のお寺で、何回も授戒を受けてもよいのでしょうか?その場合戒名は複数持てることになるのでしょうか? 5 生前戒名を授かっていた場合、授戒したお寺さん以外で死後、葬儀や法要をしてくれない場合もあると聞いたのですが、肌感覚としていかがでしょうか? 6 また、祖父母の檀那寺を含め、もし授戒をしてくれるお寺様と巡り合えた場合、その授戒・戒名(又は法名)を持ちながら、他宗派の信仰や勤行をしても差し支えないものなのでしょうか?(例えば、檀那寺又は檀那寺経由で浄土真宗の法名をもらいながら、一方で、他宗派の信仰や勤行をする等) 以上、とりとめのない質問で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ