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大乗仏教と般若心経の空

大乗仏教の在り方と般若心経の空の境地は矛盾していませんか?
救済される信仰(救うものとしての菩薩・仏などの存在)と、一元の世界との矛盾で混乱しています。

仏教
有り難し 9
回答 2

質問投稿日: 2016年5月5日 9:59

回答は各僧侶の個人的な意見であり仏教教義や宗派見解と異なることがあります。答えは一つとは限りません。多くの回答(法施)からあなたの人生を探してみてください。

「二諦」について

マイカ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

仏教では、確かにあらゆる全てのモノ・コトは「空」であると説かれますが、但し、「空」ではあるものの、「縁起」として、「救済する側(如来)」も「救済される側(衆生)」も正しく成立するということになります。

仏教では「二つの真理」について扱うことになります。

この「二つの真理」について、しっかりと理解していないと、仏教を学び進めていく中において、色々と誤解や偏見を生じさせてしまいかねないため、誠に注意が必要となります。

それは、「二諦(たい)」としての「勝義諦」と「世俗諦」のことで、前者は「空」という最高真理についてのことを扱い、後者は、世俗真理として成立している事態についてのことを扱います。

「二諦」を理解する上では、「空」と共に「縁起」※についても学ぶ必要がございます。

また、「縁起」の理解に基づいた「空」の見解について、特に、龍樹(ナーガールジュナ)大師における「中論」や「六十頌如理論」、または、「宝行王正論」からの学びもお勧めさせて頂きたいと存じます。

「般若心経」のことにつきましては、これまでにも下記の各問いの拙回答にて少しく扱わせて頂いておりますので、ご参考下さいませ。

http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/tag/般若心経

「空と縁起」については、下記の各拙回答の内容をご参照下さいませ。

http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/tag/空と縁起

※縁起については、いくつかのレベルがあり、例えば、「原因と条件と結果のそれぞれとの依存関係」、あるいは、「部分と全体との依存関係」、更には、私たちの「意識作用・概念作用・思惟分別作用により、仮名・仮説・仮設されることによっての依存関係」として、大きく三つに分類されることになります。

ご理解のお役に少しでもなりましたら幸いでございます。

川口英俊 合掌

2年7ヶ月前

諸仏による救いは、空即是色の現れ

亀山純史と申します。以下、ご質問に対する私見を述べさせて頂きます。
「色即是空」は、認識対象は実体がなく、区別することが出来ない存在であること(言語活動の停止)を表しています。この点においては、ものの一元化への思想と言えるでしょう。しかし、その次に来る「空即是色」は、ものには実体がないからこそ、ものは区別することが出来る存在であること(言語活動の再起動)を表しています。つまり、仏教が空を説くのは、ものが空でなければ、ものを区別すること(言語活動)が不可能になるからです。そして、言語活動が「色即是空」と停止されたあとに、「空即是色」と再び言語活動が開始するところに、大乗仏教の諸仏による救いが生まれるのです。
以上が私からの回答です。ご参考になさってみてください。

2年7ヶ月前

質問者からの有り難し - お礼

川口英俊様 今まで聞いたことのない2つの真理、二諦について教えて頂き心が踊る思いです。それを理解するために必要な学ぶべきNagarjunaの中論など詳しく教えていただいて本当に本当に嬉しく思います。ありがとうございます。まずはサイトを拝見して、どれだけ時間がかかるかわかりませんが(!)しっかり勉強をしてから改めて問いなおしてみたいと思います。縁起についてのレベルについても分類とその意味を知らずには話になりませんね・・・。貴重なご意見、勉強の方向を教えていただいて本当に嬉しく思います。

亀山純史様 わかりやすいご意見をありがとうございます。実体がないからこそ区別ができるということ、私はしっかりと認識していなかったようです。実体がないからこそ区別ができる、、確かにその意味をすっかり考えずに安易な質問をしてしまいました。恥ずかしいです。ひとりで本を読んだり自己流でいろいろ考えを巡らせていると日本人と同じだけの語学力認識力がないため、知らず知らずに飛ばして理解してしまっていたり間違うことも多くなかなか難しいです。こういうご指摘をいただけると、ぱっと新しい方向が見えてきたような気がしてとてもうれしくなります。コメントを本当にありがとうございました。

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