お坊さんオススメの本
私は、最近よく読書をするようになり、そのなかで「禅」に興味を持ち、「100歳の禅語」や「道元『禅』の言葉」などを読んでもっと学びたい、もっといろいろな事を知りたいと思うようになりました。
本屋の宗教や自己啓発のコーナーなどで「これだ」と思う本を探していますがなかなか良いものに巡り会えません。
何かお坊さんオススメの本のはありますか?
「禅」や「仏教」以外の分野でも「これはためになる」「この本はぜひ読んでほしい」「これはおもしろい」というような本があればぜひ教えて下さい。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
仏教は直接関係ないですが、、
ウィリアム・マクニール 世界史
これはお勧めです。これを読むと、宗教というものが世界史の形成に大きな役割を果たしていることがよく分かります。話のポケットを増やすため、何回か読まれることをお勧めします。
竹村公太郎 日本史の謎は「地形」で解ける
これで興味深かったのは信長の比叡山攻めでした。(天台宗のお坊様すみません!)なるほどと思うところがありました。全体的には東京(江戸)の地理についての興味が跳ね上がったのと、徳川家康公の壮大な計略性を知ることとなったというところです。
井沢元彦 逆説の日本史
通説日本史です。逆説なので面白く、教科書のような当たり障りのない書き方ではないのでお勧めです。これも話のポケットが増えます。このシリーズも宗教が歴史に与える影響の大きさを教えてくれます。歴史と宗教はセットです。いや、通商や経済も、色々なものがセットになってくるというのが分かります。
ひろさちや はじめての仏教
仏教を分かりやすく説明されております。禅に興味がおありなら、この基礎的な本はお勧めです。ひろさちや大先生の本はとにかく分かりやすい。そしてあっさりしてます。
ひろさちや 空海入門
私は真言宗の僧侶なので、宗祖弘法大師空海様について一般の方々に分かりやすくご紹介が出来るよう、ひろさちや大先生の本を読みました。とてもためになりました。
横山光輝 三国志 (漫画)
これは最高です。この他、史記や、項羽と劉邦もいいです。それと徳川家康、武田信玄もよかったです。このお方の漫画はためになります。
その他いろいろ
ご自身の仕事や趣味に関する本、全く関係ない本、漫画、等々、色々と時間の許す限り読まれることをお勧めします。
用途別に読みやすいものをまとめます
・日本における宗教観の基礎
『古事記(まんがで読破)』バラエティアートワークス
・お釈迦さま(コミック)
里中満智子『ブッダをめぐる人々』中公文庫、全2巻
・お釈迦さま(活字)
中村元『ブッダ入門』春秋社
・三蔵法師(コミック)
諏訪緑『玄奘西域記』小学館文庫など
仏教に関心のなかった青年が兄の遺志を継ぎ、仏教史上もっとも高名な訳経僧に育つ過程を描くことで仏教を表現した超良作
・オーソドックスな教科書
田上太秀監修『歴史がおもしろいシリーズ! 図解ブッダの教え 普及版』西東社
今は電子版しか買えないかも
・真言宗のお坊さんによるぶっ飛んだ教科書
蝉丸P『蝉丸Pのつれづれ仏教講座』エンターブレイン
・昔ながらの専門的教科書(論蔵)
佐々木閑『仏教は宇宙をどう見たか』化学同人
・辞書的に参照する書の王道
水野弘元『仏教要語の基礎知識』春秋社
・一般書で最新の道元禅師思想研究
石井清純『構築された仏教思想 道元 仏であるがゆえに坐す』佼成出版
・曹洞宗について
山折哲雄『あなたの知らない道元と曹洞宗』洋泉社
・曹洞宗のお坊さんによる本
南直哉『恐山』新潮新書
吉村昇洋『気にしなければ、ラクになる。』幻冬社
太瑞知見『お釈迦さまの薬箱』河出書房新社
・禅寺の生活の様子(臨済宗)
玄侑宗久『ベラボーな生活 禅道場の「非常識」な日々』朝日新聞社、活字
杜康潤『坊主DAYS』新書館 、修行道場での生活、コミックエッセイ
同著『坊主DAYS2 お寺とみんなの毎日』同社、地方寺院での生活、コミックエッセイ
・雑誌
『大法輪』大法輪閣、定番
『サンガジャパン』倉敷印刷、ニューフェイス
・現代日本仏教
勝桂子『いいお坊さんひどいお坊さん』ベスト新書
・海外の仏教
立川武蔵編『アジアの仏教と神々』法蔵館
・原始仏教
佐々木閑『 出家とはなにか』大蔵出版
・仏教は農耕民族から生まれたので、農作の世界観は仏教を理解する上で有益
荒川弘『百姓貴族』新書館、連載中、コミックエッセイ
同著『銀の匙』小学館、連載中、コミック
・仏教の教えを知ってから読むと面白さが変わる作品
井上雄彦『バガボンド』講談社、連載中、コミック
天下無双を目指す宮本武蔵が精神的に成長していく姿は仏教思想そのもの
まず、人に惚れてください。
よしさん、こんにちは。
禅に興味があって、良書を求めているのですね。素晴らしいです。
私も本好きなので、お勧めしたい本はたくさんあるのですが、人それぞれなので会うかどうかです。
それよりもお勧めしたいのは、仏教は師資相承ですから、まずは人に惚れなければなりません。せっかく道元禅師から入ったのですから、道元禅師の物語を読めばどうですか?道元禅師の仏道物語は面白いですよ。まずは絵本や漫画から入ってイメージをしやすくしてから文字だらけの本にいくのが私のやり方です(笑)。すると道元禅師の生き方から禅の姿が見えてきます。以前はよく門前町の仏壇屋さんに売っていた、中村ひろしさんの仏教漫画の完成度がいいんですね。「道元さま」があります。合掌
私のおすすめ
お釈迦様の教えをいくつか分かりやすく取り上げています。
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4522476418/ref=mp_s_a_1_2?qid=1466041472&sr=8-2&pi=SY200_QL40&keywords=いのちの言葉&dpPl=1&dpID=41tT2hSlQ5L&ref=plSrch
さらに子供向けにしています。
大人が読んでも勉強になります。
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大事なことは読んだことを日常生活で実践することです。それを忘れずに。
「官僚たちの夏」
よし様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
よく無人島に一冊だけ持って行くとしたら・・というような聞き方がありますが、これまでの拙い読書の中において、一冊だけ挙げさせて頂くとすれば・・
「官僚たちの夏」城山三郎氏著になりますかね。これでも昔は天下国家を論じるのが大好きな青年でしたものでして。今でもたまに何かにつまづいた都度において読み返すことがあります。
仏教書となれば、「チベット仏教哲学」松本史朗氏著になりますかね。以後、自身の仏教思想哲学の方向性が決定付けられることになりました。
もし、大乗仏教全般を学びたいとなりましたら、「ダライ・ラマの仏教哲学講義」福田洋一氏訳がお勧めであるかと存じます。
ご参考までにて。
川口英俊 合掌