童話『ウサギとカメ』のカメは、なぜウサギに勝てたのでしょうか。
「比べなかった」からです。
優れた相手をうらやんだり、自己嫌悪でふてくされたりせず
自分のやるべきことだけを見据え、淡々...
仏教の目的はたったひとつ。「苦」の消滅です。
なぜ苦しむのか。煩悩によって真実が見えなくなっているからです。ものの見方が狂っているからです。
移り変わるものを永遠と信じ、欲を満たすことを...
『マーガンディヤ経』に、このようなたとえが出てきます。
ある重い皮膚病を患った人がいます。虫もわいて、かゆくてたまりません。かゆみを少しでも紛らわそうと爪でひっかき、患部を火で焼きます。ちょっ...
後悔の気持ちを、仏教では悪作(あくさ)と呼びます。
(1)過去になした悪いことを「あんなことするんじゃなかった」と憂う
(2)過去にできなかった良いことを「ああすればよかった」と悔いる
...
「隠者、遁世者、世捨て人」の定義が曖昧なので、仮に「出家者」と「ニート」の違いで説明させてください。
仏教が生まれる以前から、インドでは「出家」はポピュラーなことでした。
出家pabba...
11世紀にスリランカで書かれた「アビダンマッタサンガハ」という仏教書があります。そのなかで、生命の始まりについて「1週目はカララ(浄水)、2週目に泡になり、3週目に柔らかい肉片になり、4週目に卵...
まずお尋ねします。仏教の修行をしたい、僧侶になりたいというのは、息子さん本人のご意思ですか?であれば、答えは簡単です。
「放っておいてください。手助けは必要ありません」。
本気でやりたい...
「彼らは過去を嘆かない 未来を願うこともない
ただ現在に生きている そのため皮膚が輝いている。
未来を願うことにより 過去を嘆くことにより
愚かな人は干からびる 刈られた緑の葦のように」。...
「六道(ろくどう)」という言葉があります。
いまだ迷いの中にある生命が、生まれ変わり死に変わりしながら輪廻する6つの世界で、天、人間、修羅、畜生、餓鬼、地獄を指します。
幽霊とはその中の...
寺嫁12年目です。
お寺のお嫁さんの暮らしってどんなの?とご不安になるお気持ちわかります。実際には、お寺の規模・宗派・地域・同居の有無・お嫁さんの仕事量により、千差万別です。彼のお母さまの暮ら...
「ただそしられるだけの人、あるいはただ褒められるだけの人は、過去にもいなかったし、未来にもいないだろう。現在にもいない」(法句経228)
あるときお釈迦さまと弟子たちが長い旅をしていると、...
昔観た映画の話です。
酔っぱらいがケンカの末、ガラスを叩き割り大怪我します。周りは早く止血しなければと焦るのですが、本人は怒り狂って大暴れ。「バッキャロー、てめえら、ぶっ殺すぞ!」手が付けられ...
不安に押しつぶされそうになるお気持ちを、読ませていただきました。
親は決して当事者になることはできません。
この先出会うであろう困難を代わってあげることはできません。
彼女の人生の主役...
そのようなお話は全くのデマで、心配する必要はありません。
ですが、あなた様のお心が軽くなりますように、『宝経』のお話をひとつ。
昔、インドのヴェーサリーという町で病気・飢饉が起こり、その...
世の中には「信じなさい、そうすれば救われる」「信じなければ地獄に落ちる」と煽る宗教もあります。しかしお釈迦さまは、こうおっしゃいました。
「私の言葉を信じるな」。
伝統だからと信じる...
ミャンマーで瞑想していた時、思うように修行が進まず自己嫌悪に苛まれた私に、先輩が教えてくれたおまじないの言葉です。
「私は、私を、許します」。
ネガティブな感情の渦に押しつぶされそうにな...
仏教のある時代に人間として生まれてきただけで、すごいことです。
十分に悟れる可能性があります。
経典では奴隷の少女、瀕死の老人、盗賊…さまざまな人がお釈迦さまの詩を一節聞いたくらいでワン...
パートナーと出会いたい、家庭をもちたい、子どもを授かりたいと望むのは自然な感情と思いますが
子どもを「作るもの」と考えるのはエゴだと思います。
一休宗純師は臨終に際し「死にとうない」と呟いたそうです。
命あるものはみんな、死が怖いのです。死にたくないのです。
(完全な悟りを開いた阿羅漢者と、強力すぎる我見を持つ生命は例外です)
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2年前、59歳の母を大腸がんで亡くしました。判明したときには既に末期、わずか半年での別れでした。
私は母の期待に応えられず、たいへんに親を悲しませた娘です。ようやく和解して、これからたくさん親...