子供の障害について
二歳の子供の母です。
先日、子供が自閉症スペクトラムと診断されました。一歳頃から全くしゃべらないし、人真似をしないし、周りの子と比べると遅れているとは思っていました。しかし目は合うし性格も穏やかなので、まさか二歳の時点で診断されるとは思わず、ショックでした。今も、その医師がおかしいんじゃないかとか、三歳になれば急にしゃべるようになって治るんじゃないかとか考えて、苦しいです。また子供の将来を考えると、就職、結婚といった普通に得られるはずの幸せが得られないかもしれないと思い、辛くてたまりません。療育を始めることになり、夫や母は理解してくれ、協力してくれていますが、やはり時々辛くて泣いてしまいます。
気持ちが前向きになる助言をいただければ、嬉しいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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苦しみの原因
現実を受け入れることに苦しみが伴うのですよね。障害児を持つ親としてわたしもその気持ちよくわかります。
その苦しみの原因は、
「もし、○○だったら」とか「同い年の子と比べて」などの、思いや思考に引きずられることて起きてしまいます。
しかし、現実は目の前の子供のみです。誰との比較もなく、もし、も存在しないのです。
ありのままを受け入れることで、堂々とできます。個々の個性に合わせた教育や子育てをしていけばそれでいいのです。
この先、他の子供との比較は何の意味もないということ。それより目の前の子供を素直な眼でしっかりと見ることです。
4%の奇跡
ゆーさん、はじめまして。質問を拝読いたしました。
ゆーさんのお子さん(2歳)が自閉症スペクトラムと診断され、療育が始まったのですね。2歳の時点で診断が下りるとは思わず、ゆーさんはお子さんが3歳になれば急にしゃべるようになって治るんじゃないかとか考えて、苦しいのですね。
私の二男坊も自閉症スペクトラムです。自閉症児の親として回答したいと思います。
私の二男坊は、先日12歳の誕生日を迎えました。12年間をふり返ってみて、親としてどうだったのかを書いておきます。
まず、親としてつらかったことは、「子どもが自閉症である」という事実を受け入れることでした。医師の診断が下りても、「できれば他人事であってほしい」と思っていました。療育手帳を取得しても、「保育園で手厚い保護を受けるために、先生の増員をお願いするために必要なもの」と考えていました。できれば、現実から目をそらしたかったのです。
ある時、『4%の奇跡』という話を聞きました。
未知の伝染病が村を襲い、懸命の医療活動の甲斐なく村人は次々に亡くなっていきました。「村は全滅するかもしれない」と思ったとき、未知の伝染病にまったく感染しない人がいることが分かりました。村人の4%は助かったのです。
生死を分けた原因を究明するため、生き残った村人の血液を調べると赤血球に異変がありました。つまり、4%の人は赤血球に障がいがあったのです。
自閉症などの発達障害がある子どもは、排除されてしまうのではないかと親として心配になるものです。私はあえて公立小学校の支援学級に進学させました。来月に小学校を卒業しますが、同級生は自閉症の友だちと過ごすことで、あたたかい心を身に付けました。
ゆーさんのお子さんが就職、結婚といった普通に得られるはずの幸せが得られないかもしれないと思うことは親として当然のことです。しかし、ゆーさんのお子さんにとって違う道は開けていきます。お子さんの可能性を信じてあげてください。それができるのは親しかいないのですから。
自閉症について
ゆー様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
二歳のお子さまが自閉症スペクトラムと診断されてしまわれましたとのこと・・
自閉症スペクトラムは、最近に定義が大きく変わり、非常に範囲が広くなって、まだどちらとも断定できないグレーゾーンもかなり含まれることになっているのではないだろうかと存じます。
二歳では正直まだまだ分からないのでは・・と、拙生も思うところですが、念のためとして、早めに療育に取り組まれて様子を見られるのも良いかとは存じます。その中で、大丈夫となれば、それはそれで良かったとなりますし。幸いにもご家族の協力、理解もおありのようですし、改めてお子さまの成長と向き合われてみて下さいませ。
また、自閉症などの発達障害においては、近年、その原因に関する研究と共に、分子栄養学的治療についての研究も色々と進んできて、成果を上げているところがございます。
是非、療育と併せて、場合によっては、分子栄養学的治療の導入についても検討する余地があるのではないだろうかと存じます。
一度、「自閉症 栄養療法」とネットで検索されてお調べになられてみて下さい。
何よりもお母様の笑顔と共に、お子さまの健やかなご成長、ご家族のお幸せを祈念申し上げます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
たくさんの回答ありがとうございました。ここで話を聞いていただくことで、心が少し軽くなりました。おっしゃる通り、現実を受け入れるには時間がかかりそうですが、親としてできることをがんばっていこうと思います。