何のために生きるか。
10年ほどお付き合いをしている人がいます。
彼は関東、私は四国です。
お互いに仕事が好きで、家族が好き。私自身、会社での立場もあり、また、親元を離れる事に不安もあり、何となく結婚話を延ばしてきてました。
そんな中、一昨年、子供を授かり、これがタイミングかなと。子供に気付くのが早く、もう少し経って成長が確認できてから報告しようと思い、仕事を続けていました。そうして過ごしていたところ、後輩が事故に遭い、しばらく出社できない事になりました。
その絡みで今まで以上に精神的にも肉体的にも忙しくなり、子供の状態が不安定になってしまいました。病院からはできれば数日は休みを取り、できるだけ安静にするように言われましたが、後輩が出社できないため、私まで休むと業務に支障が出ます。彼とも話し、どうするか判断は私に委ねると言われました。
まだ会社に報告する前だったし、他の後輩たちに迷惑はかけられない。けど、せっかく授かったもの。いろいろ考えましたが、私は仕事をとり、子供は初期の流産となってしまいました。
私の判断はどうだったのか。彼は子供の件を両親に伝えていたらしく、それらを思うと後悔の念が大きくなり、何がなんだか分からなくなってしまいました。そして昨年、休日を利用し四国八十八ヶ所をまわりました。
初期の流産は手の施しようがないとも言われます。しかし、私が自分自身をとっていたなら助かったかもしれない。彼も彼の家族も私を責めません。ひとりで病院に行かせたり、しんどい思いをさせてしまった。尚更、一緒になりたい気持ちが強くなったと言ってくれます。
八十八ヶ所まわり、いろんな人や物に触れ、有意義な時間を過ごせてよかったと思います。しかし未だにあの時の判断は良かったのか、迷ってしまう自分もいます。お互い歳も歳ですし、関係を続けていってもいいものか悩んでしまいます。これから何に生きるのか。答えが見えません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
全ては今を生きるために
大変なご判断をされ、気苦労もされたことかと思います。
改めましてお疲れ様でございました。
その判断が正しかったか、誤っているかは、誰にもわかりません。
ですが、今、あかみ様がこうやって生きてらっしゃることは紛れもない事実であり、正しいことです。
水子供養はされましたでしょうか。
そのお子さんの供養をされ、そのお子さんの分まで生ききることが
お子さんにとっても、授かった命に対しても、正しいことかもしれません。
過去は変えられませんが、過去をどう意味づけるかは変えられますよね。
今生きているあかみ様は、紛れも無く正しい命であり
その命を変えられないものに使うことよりも、変えられることに使うこと。
過去ではなく
今、あかみ様の周りにいらっしゃる方
今あかみ様がいらっしゃる世界に目を向けることによって
なんのために生きるかが、見つかるかもしれませんね。
そして、それがいのちの理由かもしれませんね。
合掌
この世に人として生まれる確率は
村上和雄筑波大学名誉教授の研究によると
人としてこの世に生まれる確率は
「1億円の宝くじに100万回連続して当たったのと同じ奇跡」
です。
この世であなたが彼と出会う確率はどの位になりますか?
もはや奇跡だということが分かると思います。
あなたが今この世にいることが奇跡だと実感できると、自然に生きる意味が見つかります。
自分で考え悩むことから逃げてはいけません。
逃げれば逃げるほど悩みは消えるどころか、ますます大きくなります。
『人生の質は自分への質問の質で決まる』といいます。
自分に問いかけ続けると、自然に答えは見つかりますよ。
その子の死を生きる力に!
死は、早くとも、遅くとも、同じ死です。
あかみさんのおなかの中で、どれだけの日を過ごしたか分かりませんが、
どんなに短い人生でも、その子にとっては、一生を真っ当したのです。
問題は、その子の死を、遺された者がどう受け止めるかです。
今、あかみさんは、その子の死を縁として、命に向き合っていますよね。
それが、大切な事です。
死を意味ある死にするか、無駄な死にするかは、
その死を縁として、遺された者が心豊かになるかどうかにかかっています。
悲しむことも、悩むことも、心豊かな事です。
その子の死が、あかみさんの生きる力になれば、
おなかの中の短い人生も、本当に本当に尊い人生です。
あかみさんが心豊かな人生を送ることが、その子の願いです。
ちょっと、話は変わりますが、
あかみさん、「彼の所に行きたい」というのが本心でないですか?
文章からはそんな雰囲気が伝わってきますが。。。
もし↑これに対して「そう!」って思えば、
思い切って彼の所に行った方が良いように思います。
どっちの選択にしろ、
あかみさんが自分で選んだ道を歩むことに意味があります。
何でもなくなる為です。
何の為に生きるのか。
あなたが人生で今後も迷うことがあってもへー然としていられるようになる為です。
平たく言えば、あなたが自分の人生の最後の感想で「ああ、幸せだった」「間違いなかった」と思えるためです。その為には、あなた自身を学び、あなたとあなたの関わりを❝輝かしく❞することです。
88ケ所めぐって、88日を経て、88以上の出逢いや判断、思考をあれこれめぐらしたからといっても、たった今も続いているのが人生でしょう?それで終わりではなかったでしょうが。人生山あり谷あり…で、その結果、その後の、…たった今なのです。今後だって思い通りにならないことは続いていく。あなたが「後悔」「残念」という判断を下した後でも人生の川の流れは続いていくのです。あなたの生き方次第で「生きていてよかった」と思えることにもなるのです。
結婚の為、子育ての為だけに生きるのであれば、子供を産めない人や結婚をしない人は価値がないのか、といえばそんなことはありません。
自分の為、相手の為、世の中の為といっても、具体的には何をどうすることが自分、相手、世の中の為になっていくかはその時になってみないと分かりません。
だから、あなたは今後も得失に振り回されず、最高の人生を生きる為にも自分を明らかにすることです。
仏道をならうとは、悟りの道、最高の生き方をならうことです。
悟りの道をならうという事は、今の自分の様子をしっかりみて、自分の得失の思いに騙されなくなる事です。遠くの仏道らしいことをいくら学んだってぶっちゃけ何にもなりゃしません。
自分のここ、この場所を置いて他に仏道なんてものはありゃせんのですから。
何かしなきゃいけないという事に追われることも無く、誰もが平等に与えられている24時間を全うしておおいに生きるのです。
平凡なら平凡をおおいに生きる。
大平凡なら大平凡をおおいに生きる。
それはつまらないことではない。何故なら私もあなたと同じようなことがあっても、今、平平凡凡と大平凡をおおいに生きて幸せだからです。
かつて最悪のデッドエンド的な判断をあなたが下した後の今が、今日のこの日です。
その今日を迎えた後でも、あなたの良かった悪かったの判断は続いていくのです。
最後に微笑みを迎えられる判断をしっかりとくだし、これでよかった、と思える生き方をしてください。
結婚、真剣に向き合ってみれば?
あかみ様、体調の方は心も含めて現在の状態はいかがですか?
最近は、彼と実際に会って話をしてますか?
残念な結果になったとはいえ、子供を一度身ごもったという事は
「結婚」を真剣に考えるキッカケになったのではないでしょうか?
遠距離とはいえ10年もお付き合いし、お互い年齢的にも理解し合える大人です。
今、自責の念に苦しんでいるとはいえ、あなた方の子がいたのも事実です。
その子がお二人を強く結び付くことを、最も望んいるのではないでしょうか。
過去の判断は誤りかも知れませんが、いまあなたは生きている。
愛しあい、心を寄せあえる人もいる。
彼と結婚に向けて真剣に話し合い、彼そしてあかみ様のご家族とも相談して、
仕事や生活の場をどうするか決めていけば良いと思いますよ。
お二人が一緒になる事を、お子さんも望んでいるはずです。
お子さんの残した(あなたの身に存在した)メッセージを無駄にしないで下さい!
真摯に「いのち」と向き合って
あかみ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
流産・・誠につらく悲しいことでございました。
この世は縁によりて成り立っている縁起なる世界・・縁が調わなければ難しいことはいくらでもございます・・その子は僅か数日の命だったかもしれませんが、確かに二人の子どもとしてこの世に現れてくれたことは紛れもない事実です。それは何か大切なことを気づかせに来てくれたのだとお考え下さいませ。もちろんまだまだ難しいことかもしれませんが、拙生はやがてそのように思うことができ、有り難くに感謝致して、ご供養を申し上げて、乗り越えていくことができました。
その気づきはもちろんそれぞれで異なるでしょうが、真摯に「いのち」と向き合うことによって得るものは、それぞれ大きいのではないかと存じております。
この度のことで、二人の絆がよりいっそうに深まったのであれば、誠にその子のお陰様でもございます。是非、結婚、新生活、そして次の妊娠、出産へと向けて前向きに捉えて頂いて、しかるべくに善き縁を調えていかれましたらと存じております。
過ぎ去った過去のことをあれこれと詮索してその理由を見つけ出そうとしても所詮は詮無きことで、これだと明確に答えの出せるものでもなく、無数の縁の流れを追っても追っても結局、何かこれだという実体を確実に捉えられるものでもありません・・難しいことですが、仏教的にご説明致しますと、この「空」なる世界においては、実体として存在するものは何一つとして見当たらないからでございます。
とにかく、過去にいつまでも縛られずに、どうか前を向いて少しなりとも進んで頂けましたらと存じております。一経験者としてこの度はあかみ様に申させて頂きました。
また、宜しければ映画「うまれる」をお付き合いされている方と共にご覧になって頂けましたらと存じております。全国の自主上映会への参加となりますが、お近くでの開催の際に是非一度ご覧になってみて下さいませ。
http://www.umareru.jp/umareru/
拙回答が何かの気づきのきっかけとなりましたら幸いでございます。
川口英俊 合掌