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人は死んだらどこへ行くのでしょう?

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有り難し有り難し 118

天国や地獄へ行く。生まれ変わって新たな命となる。
火葬なら幽霊になって、土葬ならゾンビになるとも聞きます。

死後の世界。きっと生きている限り分からぬ世界。
しかし、生きているからこそ、死への恐怖や不思議に囚われます。

知らないからこそ死への恐怖が拭えるのか。
それとも知ってしまう方が安心して死んでいけるのだろうか。

天国や地獄がもしあるのなら…
またその世界で生きていかなくてはならないのか。
生まれ変わって新たな命となるのなら…
知らぬうちにまた同じ世界で苦しまなくてはならないのか。

この世界に生きるものとして。いつか死を迎えるものとして。
死と向き合うためにアドバイスお願いします。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

どこかに❝いく❞のではありません

「人は死んだらどこへいくんだべ?」
お釈迦様は灯火を手に取り、火を消し、修行者に問いかけました。
「この火はどこへいったか?」
「師よ、それは質問が間違ってまんがな。火はどこかへいったのではありません。」
火がどこかに行く、人が死んだらどこかに行く、と思うのは誤りであるというのがお分かりいただけると思います。🙎
死後の世界というものがあると思いこんで、あれこれ想定、想像してします。
宗派によって死後の世界観が異なるとも言われますが、異なっているのは世界❝観❞であって、それらは❝観❞なのですから頭の中の想像の世界でごんす。
眼の前で蚊が死んだからと言って、どこかに行ってしまったわけではありません。
どこかへ行ったのではないかと思うのが人間の❝観念❞。
そもそも死んだことのある人で生きかえった人はいません。
生きている人のすべては死んだことがありません。
だから死後の世界「観」の多くは、生きている人の想像です。
きっとあーなんじゃないか、こーなのではないか、とという思いとその映像化と情報です。
そもそも、その死後の世界のイメージが生まれているのは「どこ」でしょうか。
その本体、おおもと、本機がこのアタマであって、その中に出てくる像は皆、幻想です。
だからこそ、自己・心の正体を明らかにして、自分の思いから離れた❝真実❞※を相手に生きなさいというのが私の知る限りでは本当の仏教です。
空想や妄想上の人が考えたアノ世なんざに保障がありましょうや。
存在の立証もできないような死後の世界のエセ極楽よりも、現実ののリアルタイムの心の中の極楽浄土を実現させるべく、あなたがサトリ、涅槃、安心を手にすれば、ああ、こんなもんは妄想じゃったか、ということが明らかになり問題なく暮らせましょう。
では死後の世界はないのか?ありますよ。
それは、あなたの親しい人や、私が亡くなった後も、永遠に存続してきている「この世界」です。厳密には「死後の世界」ではなくて、
「私たちや誰かの死後にもあり続けていくであろうこの世界」のことをこそ本当の死後の世界とみなすべきでしょう。
この世界は、誰かたちの死後にも存続している世界なのですから。(^<^)
だからこそ、今後も深く関係していく、周りの方々や、すべての縁ある方々との関わり合いを大切に生きていってください。

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有り難し
おきもち

自分自身の信仰をもち、それを深めることが大事です

 宗教によって、死後の世界は異なります。民族によっても異なってきます。また、風土即ち生活環境によっても違ってきます。一人一人の持っている宗教、信仰、世界観、倫理観によって大きく異なってくるのです。すべての人に共通する答えは有り得ないのです。
 また、同じ仏教徒と言っても宗派によって説明は異なっていますし、その人の信仰の度合いや修行体験の深浅によっても異なってくると思います。死後の世界を精神的世界と捉える人もいれば、実際の空間的な世界と考える人もいます。各人の受け留め方次第と言うしかないのです。
 基本的にすべての仏教徒に共通する「死後の世界」は、仏国土です。仏の国土です。仏の世界です。ちなみに浄土とは、浄らかな仏国土-浄仏国土-が縮まった名称であると言われています。仏国土がどこにあるのか、それは経典によって説明が異なっています。例えば『阿弥陀経』では西方十万億土のところに阿弥陀如来の浄土があると説きます。別の経典では、東方に薬師如来の瑠璃光浄土があるとされています。天の遥か彼方(兜卒天)に、弥勒仏の浄土があると説く経典もあります。

 民俗学の立場からも、様々な指摘がされています。海の側に住む人々は、死者の霊はすぐ近くの島に行き、それから遠く離れた海上にある死者の世界に行く、と考えています。山間部に住む人々は、死者の霊は自宅の裏山に行きそれから近くの山に昇り、さらに有名な霊山ー恐山や月山や高野山などーに昇って行く、と考えています。

 こう説明していくと却って混乱する方も多いと思います。私は曹洞宗ですので、曹洞宗の僧侶の立場から檀家さんに以下のように説明します。

 あなたのお宅のお仏壇の中に御先祖がいる、と御理解いただくのが一番わかりやすいと思います。仏壇は仏様の世界そのものです。本尊のお釈迦様と高祖道元禅師太祖瑩山禅師が教えを説かれ、仏弟子となり戒名を頂いたご先祖様たちがお釈迦様道元禅師瑩山禅師の下でその教えを受け修行し、子孫であるあなた方を見守っている。それが曹洞宗の檀信徒にとっての仏国土であり、そのことを表現しているのが、皆さんのお宅にお祀りしている仏壇なのです。

参考  『仏事を考える』   http://blogs.yahoo.co.jp/dorinji/92059.html

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有り難し
おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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生死出づべき

たまさん、ご質問ありがとうございます。

お釈迦様は、死後の世界についてはお語りにならなかったそうです。

死後のことを心にかけ、心配するより、今を生きなさい、というような意味なのかと思っております。

そうとはいっても、気になるのが人の常かもしれません。

いたずらに生死流転(しょうじるてん)を繰り返しても、私たちは幾度も「苦」の世界に生まれ出ることになります。

その生死を超えたところを求めるのが、仏教ではないかと思います。

親鸞聖人は「生死出づべき道」(しょうじいずべきみち)を求めると言っておられます。

死後のことをいろいろと考えるのは、あるいは「迷い」なのかもしれません。

浄土真宗では、阿弥陀仏をたのみ、阿弥陀仏にたすけまいらせるお浄土に死後生まれると信じております。

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おきもち

真宗山元派上西山正善寺住職
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「不生不滅(不死)・死ぬ者は死なない」

たま様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

死後のことにつきましては、これまでにも下記の各問いにて扱わせて頂きました。

http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/tag/死後

その中では、最近の下記問いの拙回答が少しくまとめ的には参考になるのではないかとは存じます。

問い「死を受け入れるにはどうしたらよいでしょうか」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1006199690.html

結論的には、因縁果の法則に則って、無明(根本的な無知)・煩悩・悪業(悪い行い)を対治していくためにも、心(相続)のありようをより善くに調えることにて、死後の善き赴きへと向けての善き行いが求められるものとなります。

誠に、七仏通誡偈「諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教」のこととなりますが、「諸々の悪い行いをなさずに 善い行いに努め励みて 自らその心を浄らかにすること」が仏教としての基本的な教えとなります。

あとは、丹下様のおっしゃられているように、死後へと向かう実体が何かあるわけではありません。このあたりの議論は仏教の中でも「空と縁起」という考え方に関する非常に難しい理解が必要となります。興味がございましたら、下記二つの問いの拙回答もご参照下さいませ。

問い「生きる意味、死ぬのが怖い」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1002966329.html

『・・究極的真理レベルからは、生死に関しても「不生不死」で、「意味」についても「意味は無い」のですが、世俗的レベルにおいては確かに「生死は有り」・「意味は有る」のであります。とにかく難しいです。それよりも何よりも、まあ、分からない、答えの出ないことはあまり考えないこと(離戯論)にして、「今」目の前にある現実、この現実を精一杯に、より善く生きなさいということが最も大切であるのではないかとは存じております。・・』

問い「生きること、死ぬこと、どっちが辛いのか」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1002992500.html

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

吉田俊英様、丹下覚元様、藤堂尚夫様、川口英俊様、ありがとうございました。お礼が遅くなり申し訳ありません。

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