結婚による改姓
年内に入籍を考えています。
今後のことを相談していく中で、もちろん私がお嫁に行くつもりで考えられていたようで戸惑っています。
彼氏さんは長男で、既に唯一のお姉さんはお嫁に出ています。一方私は2人姉妹の次女で、姉は未婚です。
いつも優しく思いやりのある彼氏さんですが、長男だから嫁を貰うのは当たり前、私は次女なんだからお嫁に来たって問題ないのでは、と言われてしまい、すごく驚いたのと、なんだか悲しい気持ちになりました。
女性が改姓するのが今現在も一般的かもしれませんが、私は家族が好きですし、思い入れのある苗字は変えたくありませんでした。
私の祖母もお婿さんをもらったと聞いています。
彼氏さんのご両親もとても優しく、お嫁に行って不便があるわけではないと思いますが、こんな私が苗字を変えたくないと思うのはただのわがままでしょうか。
長男だろうが次女だろうが、自分の苗字を変えたくない気持ちは同じで、優先度もないとおもいます。お嫁に行くのが当たり前なんて世の中変わって欲しいです。
いずれはどちらかに決めなければならないので、もし万が一私が苗字を変えなければならなくなった時、ちゃんと納得できるか、心にギスギスしたものが残らないか不安です。
たかが苗字に、考えすぎでしょうか。
自分の家族が何だか遠くなってしまうような気がして寂しいです。
お坊さんからの回答 4件
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一緒に考えて納得していけたら。共に生きるって、そういうこと。
私も女性だから、とてもよくわかりますよ。姓が変わるというのは、何とも寂しい気持ちになりますよね。
実家の親や家族と縁が切れるわけではないけれど、もう名乗れないのかと思うと、今まで生きてきた私を置いていくような気持ちにもなって、もうそこで終わってしまうような、大きな決断のように思えてしまいますよね。
当たり前なんかじゃないよね。なぜ大切なものを手放さなければならないのかと、別れが辛いですよね。名乗りって、それだけ誇りなのですよね。
あなたの素直な気持ち、彼にも伝えてみませんか。姓が変わることを当たり前のように、決めつけられたことにも、悲しさを感じたのではないでしょうか。
結婚をすることが、どういうことなのか。環境や暮らしがどう変わるのか。どちらかが相手に合わせるのではなく、一緒に考えて納得していけたら。共に生きるって、そういうことだと思うのです。
私もね、夫の姓を名乗っていますから、昔の自分に会いたくなる時がありますよ。今はね、2つの姓を名乗って生きてきた自分が、幸せでもあります。この名を呼んで、私を愛してくださる人たちにも出会えたからでしょうね。
苗字を変えることへの不安と心の整理
ご相談を拝見しました。とても大切な時期に、「苗字をどうするか」というテーマで悩まれるお気持ち、よく伝わってきました。結婚を考える上で、単なる「たかが苗字」ではなく、ご自身の家族とのつながりやアイデンティティに関わることだからこそ、心が揺れるのは当然のことです。
・苗字に込められた思い
名字は単なる記号ではなく、そこには「家族との歴史」や「これまでの自分自身の歩み」が宿っています。特に大切な家族との思い出や支えがあるほど、「変えたくない」という思いは自然なことです。決してわがままではありません。
仏教では「縁」という言葉があります。名字の違いに縛られるのではなく、大切なのは「どの名字であっても縁は続いていく」ということです。ただ、そうはいっても現実には気持ちに引っかかりが残ることもあります。
・彼の立場とあなたの立場
彼が「長男だから」と言ったのは、おそらく世間一般の価値観をそのまま口にしたのだと思います。ただ、それをそのまま「当たり前」として押しつけられたら悲しいのは当然です。
大切なのは「どちらが正しいか」ではなく、お互いの気持ちを丁寧に伝え合うこと。あなたが苗字に思い入れを持っている理由、彼が「長男だから」と考える背景、その両方を理解し合うことが、これからの生活にとって大切な基盤になります。
・心の整理の仕方
「名字は変わっても家族の縁は切れない」と繰り返し思い出す。
苗字は形、縁は心です。苗字が変わっても、両親や祖父母との絆が変わることはありません。
どうしても寂しい気持ちが残るなら、日々の習慣でつながりを確かめる。
実家にまめに連絡を取る、家族の名前を日記に書くなど、小さな行為で心の距離を保てます。
話し合いの場で「私の気持ちはわがままではなく、心の深い部分に関わる大事なこと」と伝える。
感情を隠さず丁寧に話すことは、彼との信頼関係を強くします。
・結びに
名字をどうするかは、人生に一度きりの大きな選択です。大事なのは「押しつけられて変える」のではなく、「自分で納得して選ぶ」こと。その納得感があれば、たとえ名字が変わっても心にギスギスは残りません。
合掌
お互いに苗字変えてもいいよと言えるのが理想的な関係だと思います。
気持ちの問題なので、苗字を変えて親と遠くなってしまうと思うなら、結婚後に住む場所を苗字を変えた方の実家の近くに住むとかしてバランスをとるのもいいかもしれないですね。苗字を変えた方がお小遣いが一万円多いとか。
お互いに話し合って妥協点を探してみてくださいね。
私個人としては苗字は何でもいい派です。何百年か後はみんな佐藤になるらしいですし、珍しい苗字を残したほうが楽しいかもしれないなあと思う程度です。
いい妥協点が見つかるといいですね。
「捨(しゃ)」の心(執着を手放す功徳)
諸行無常。人類だっていつかは滅びるわけですから、苗字だっていつか途絶えるときは来る。
だから最終的には「どちらでも良い」問題だ、ジャンケンで決めても良いくらいだと、一旦宇宙的な規模(仏様目線)で眺めて落ち着きましょう。
その上で、やはりお相手と話し合うしかないですね。
名前の問題だけでなく、どちらの実家に近い場所で住むのか、将来の親の介護は等、ギブアンドテイクで妥協する方法もあるでしょう。
珍しい苗字の方を残すという選び方も良いと思います。
また、お子さんが2人以上生まれた場合に、お子さんそれぞれに両家の名前を継いでもらうという方法も可能性としてはありますね。
日常生活では通称使用が可能ですし。。
仏教では、執着が悩み苦しみストレスの原因になるので、執着を捨てた方が善い(悟りに近い)と言えます。
戸籍上の苗字を手放すこともまた、「捨(しゃ)」の心を作る修行になり、功徳(心に善い癖がついて悟り・成仏が早くなる)につながると考えられます。
なので、苗字を残すのにも捨てるのにもメリットがある、どちらでも良い、という「捨」の心を大切にしていただければ幸いです。
質問者からのお礼
大した問題ではないとわかっているからこそ、人に聞いてもらうほどの事ではないとひとりで考えていましたが、気持ちに寄り添ったご意見を下さり、本当にありがとうございました。
お互いの気持ちを理解し尊重しあうこと、新しい苗字にもいつか誇りを持てるかもしれないこと、縁とは心がつくること、
言葉にしていただいたことで、心の中でもやもやしていたものがすこしクリアになりました。
また、お小遣いを少し多くするというような譲歩の仕方も、お互い納得できていれば面白い生活になるかもしれないなあと、いいアイデアだと思いました。
私は自分の家族も大事にしたいことを、彼氏さんと、丁寧に話し合いたいと思います。
ありがとうございました。