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四法印と八正道について解説してほしい!回答受付中

回答数回答 5
有り難し有り難し 18

お疲れ様です。
学校の調べ学習の課題で、仏教について調べています。

基本的な理念は何なのか?
何を目指すのか?
そのために何をしているのか?
色々とインターネットを用いて調べてみましたが、その中で特に「仏教の重要点(おそらく四法印の内容)」と「八正道の正念・正定」がいまいちよく理解できませんでした。

↓↓↓
お釈迦様は「物事は常に苦しみの連続、なぜかというと自己も、周囲も、物事も、環境も不変のものがないからだ。だからと言って、そこから離はようとするのもまた苦しい道なのだ。」と気づきました。現代仏教でもそれは色濃く残る重要な概念です。
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正念:正しい心の働きを感じること
正定:心を統一し安定させること

と書いてありましたが、どういうことだ…?となっています。

・重要点に対する解説
・正念、正定の解説
また、皆さんの思う今を生きるのに役立つ仏教の重要な点もよければ教えていただきたく存じます。

よろしくお願いします。

2025年11月4日 4:45

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お坊さんからの回答 5件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

仏教の中心的思想とは

仏教の中心的思想は「縁起(世の中に単独で存在するものはなく、必ず原因と条件によって成立している)」の説であり、お釈迦様ことゴータマ・シッダッタが今から約2500年前に悟った内容でもあります。
これを人生の問題からみると、「四諦八正道」となり、世界観に広げると「四法印(諸行無常、諸法無我、一切皆苦、涅槃寂静)」となります。
お尋ねの「正念」ですが、「正しい意識、正しい注意」を意味し、行動したり、物事の判断をしたりするときに、常に正しい考えを持つことを指します。
また「正定」は「正しい精神統一」の意味で、具体的には坐禅や瞑想、マインドフルネスを指します。
ちなみに、私自身が現在、最も重きを置いている仏教の教えは「不放逸(appamāda)」です。
お釈迦様が入滅前に弟子たちに語った最期の教えは、諸行無常と不放逸だったとされます。
不放逸はなかなか日本語に訳し難いのですが、私はチコちゃんの「ボーっと生きてんじゃねーよ!」がニュアンス的には一番近いように思われます。
さて、仏教についてインターネットで調べるのも結構ですが、出典が不確かな場合も少なくないので、図書館などを活用して専門書を参照しましょう。
私のおすすめは、仏教用語を調べるなら「岩波仏教辞典」(中村元ほか編)、八正道など原始仏教を学びたいなら「ブッダが説いたこと」(ワールポラ・ラーフラ著、今枝由郎訳、岩波文庫)です。
どちらも定評がある本なので、宗派の違う僧侶の方からも、それほどの異論は出ないと思われます。

2025年11月4日 22:23
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有り難し
おきもち

社会人生活を長年送った後、曹洞宗の僧侶となりました。仏教の教えの一つ一つが、かつての私自身の場合がそうだったように、相談者の皆さんの生き辛さの解消につながるものと信じています。愛知県内にご住職のいないお寺がありましたら、ぜひご紹介ください。

慈しみ

くりん 様

学校の調べ学習の課題なんだから、自分で調べなさい。
インターネットを駆使してもいいし、本を徹底的に調べ上げてもいい。
ハスノハの回答僧の回答を参考にしてもいいが、
自分でしっかり学び、咀嚼して、自分の文章で回答を導くようになさい。

四諦八正道については、すでに回答僧の各上人が応えておられるので省きます。
正念も正定も教科書的な言葉の答えを得るのは簡単ですが、
それを身につけるのが難しい。(私も身につけたなんて言えません)
心身一体となって実践できるかが誰しも問われるところです。

で、私は「今を生きるのに役立つ仏教の重要な点」だけ応えます。
「慈しみ」です。
根本精神と言っていいでしょう。
ブッダが崇高な境地(ブラフマ・ビハーラ)と語った「慈しみ」。
これがなければ、すべての教えが成り立たない。
「自他の苦しみに気づき、それを和らげようと実践すること」これが「慈しみ」です。あなた、実践しますか?

2025年11月4日 23:09
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有り難し
おきもち

個別相談可能
お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリング、コーチングなどで活動しています。 メールでの相談も受け付けています。hasunohaの回答後のフォローアップはメールで致しておりますので、メールでお問い合わせください。また面接でのカウンセリングセラピーをご希望の方もメールで連絡をお願いします。 amrita.offcourse@docomo.ne.jp へどうぞ。
昼間は、ほとんど法務に出ておりますので、夜の応対になります。 できれば、事前にメールで相談内容を教えていただければ、スムーズなセッションになるように思います。 プライバシー、相談内容の守秘義務は遵守いたします。

「これが分からない」は成果

 こんにちは。調べ学習という事ですから、「コレコレでした」ということのプロセスが大切です。内容は学生程度でも、「どうやって、ここまでたどり着いたか」という過程こそ学びです。なので、「ココを調べたけれど、ココが分かりませんでした。は十分な成果です。大人の研究論文でも「今後の課題」はしっかり述べるものです。
 私から差し出せる観点としては、「正しい」とは何なのだ?正しさは、何によって保障されているのか?という哲学的な問いです。
「どういうこと?」と感じたこと、それを聞いてみたいと思ったのは、大変正直で素直、良いことです。なぜなら、問いなくして答えはないからです。
 そして、あなたは言葉での説明を求めているのでしょうけれど、その形式であなたに伝わる保証はない、私とあなたが「このカレー美味しい」と言ったとして、それが同じカレーを指している可能性は限りなく低いです。説明というのは所詮「違う言葉で置き換えている」にすぎず、正念も正定も言葉としては辞書の通りで、解説は個々の経験によって受け取りがブレていきます。
 ということで、「これが分からなかった」を堂々と報告するのが良いと思います。寧ろそれこそが、「AIに要約してもらいました」を超える、学習の入口です。
 ちなみに、「正しさ」を検討したい時は、「正しくないものは何か」「別の文脈や宗教では、どう規定しているか」を見ていくのがオススメです。
 そして、「今を生きるのに役立つ点」ですか。「色んな問題も起きるのが人生だけど、最大の問題は解決されてる、そう思える安心感」ですね。でもきっと、この答えはあなたにピンと来ないでしょう。「私にとっての答え」だからです。

 いずれにせよ、「坊さんに直接、何でも聞ける」というのはいい時代です。これからもガンガン聞いてみて下さいね。楽しみですよ。

2025年11月4日 12:53
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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊さんに限らず、二足のわらじを履くことで、話に幅が出るはずだと考えて、はき続けています。子育てとか家族論とか考えつつ、でも仏教って個人のものだなぁと感じたりします。

ご質問ありがとうございます。
経典によって説明が違ったり、宗派によって解釈が違うところがあるかもしれませんので、私の個人的な回答としましては下記のとおりです。
四法印とは①諸行無常、②諸法無我、③一切皆苦、④涅槃寂静のことです。①全ての物事は移り変わっていく、②そこに私は無く全て縁によって変わっていく、③だから全ての物事は私の思い通りにはならない。④そのことを観察した時、私の思い通りにしようという気持ちがなくなる。
八正道とは①正見、②正思惟、③正語、④正業、⑤正命、⑥正精進、⑦正念、⑧正定のことです。このなかの⑦正念とは、あなたが書いたように自分自身を観察することです。今自分が怒ってないか、貪ってないか、物事の本質を間違えて認識していないかなど自分自身の身と五感と心を客観的にありのままに観察するのです。
⑧正定とは、坐禅して正念に意識を集中することで涅槃寂静の境地に住むことです。
私にとって仏教の重要な点は多すぎて選ぶのが難しいですが、強いて言えば、浄土宗でもありますからやはり南無阿弥陀仏とお念仏をお称えして来世の不安を取り除きつつ、悪いことはせず良いことをするということを前提に、たった一度の人生ですから自分が本当にやりたいことをやろう、ということでしょうか。

2025年11月4日 12:34
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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答していますが、無知未熟ゆえに質問を読ませていただくことしかできないことも多々ありますがお許しください。 回答は私個人の意見や解釈もあり、場合によっては浄土宗の教義とは少し異なることもあるということをご了承ください。 また、寺の紹介ページに電話相談についても紹介していますのでどなたでも気兼ねなくご利用ください。 ハスノハのお坊さんがもっと増えますように。 合掌 南無阿弥陀仏

とりあえず

とりあえず、八正道と四法印について新纂浄土宗大辞典 WEB版
https://share.google/84senirMfDwR8HB8u
で記事をご覧ください。
あと、正念については、例えばテーラワーダ仏教系のホームページ等で「ヴィパッサナー瞑想」や「サティ」を調べてみるとわかりやすいと思います。
正定については「サマタ瞑想」を調べてみると参考になるかと思います。
浄土教においてもインドの世親菩薩などがビバシャナ(ヴィパッサナー)やシャマタ(サマタ)を説かれてはいますが、日本の浄土宗ではそれらは大変難しい修行であると考えられ、誰でも簡単にできる口称念仏によって往生極楽を願うことを主な修行としています。

2025年11月4日 12:41
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

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