宗派にとらわれない仏教思想の学び方について
10年ほど前、職場やプライベートの過度なストレスから
パニック障害→鬱となり、仕事ができない状況になって職を離れました。
それまでは、フルタイムでバリバリ働き帰りは終電、
帰宅後や週末も時々在宅や出先で別の仕事をかけ持つなど
無茶もしていた時期もありました。
それくらい動けていたのが突然何もできなくり、愕然としました。
投薬治療で少しずつ動けるようになってきたものの、未だに完治とならず
相変わらず波がありゆられながらギリギリで過ごしています。
それまでの様な生き方、暮らし方はもう出来ない状況です。
そんな中、自分の生き方を振り返りながら、
ふと子供の頃から生き辛さを感じ続けていた事に気づかされました。
そこで、色々と勉強(通信制で通学もある大学で)を始め、
数年前に(明治維新以降ではなくそれ以前の仏教の考え方)仏教の
教えに触れる事ができ、そこから色々と(亀の様な歩みではありますが)
物事の捉え方を修正できてきている実感ができるようになってきました。
授業だけでは物足りず、参考文献など少しずつ読みながら独学を進めております。
最近は、どこかのお寺で勉強会などがあるなら行ってみようか?
と考えてみたりするようになりましたが、
宗派にとらわれずにお坊さんから学ぶ術はないのだろうか?
という疑問が湧いてきております。
今後学んで行くために何か良いアドバイスがいただければ幸いに存じます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
仏教という知識を学んでもぶっちゃけ救われない。
「仏道をならふといふは自己をならふなり」と道元禅師。
タイトルはすこし矛盾したような言いぶんに感じられるかもしれませんが、仏教を学ぶという姿勢よりも、自分自身の心を学び、自分の本当のありようを知ることの方が、より仏教の真意を学んでいることに近いと言えましょう。
私も知らずに陥ってしまったのですが、多くの人や僧侶は仏教の知識や作法、行法を学ばれることイコール仏教を学んでいることであると誤解をされしまいがちです。
私は、仏教を学ぶにあたり、何をどう学んで良いやらわからず、いたずらに仏教知識を集めてばかりでした。
それは残念ながら仏教を学んでいるようで、仏教を学んでいることにはならなかったようです。
何故なら「自分自身が心底救われていかなかった」からです。
知識をインストールしただけです。知識だけ集めたモン勝ち?なら仏教系大学の教授が一番仏教をよく学ばれている、ということになります。ところが、ある有名教授の補佐の方が「○○教授は教壇から降りた途端に別人になる」人間性に問題がある点を指摘をされました。
私も仏教知識コレクターになっていましたから人から仏教のことを尋ねられたら知識の範囲で答えることはできます。それが布教だと思い誤っていたことさえあります。これは大罪です。
でも一生救われるような救いはそこにはありませんでした。
もし本腰いれて学ばれるのであれば、以下の点には用心なさって下さい。
自問自答
「自分が学んだ仏教は仏教であるに違いはないだろうけど、果たして私は…
本当に心が晴れやかになったか、迷いはないか、怒りや感情に支配されていないか、人間性は穏やかであるか、智慧・慈悲円満であると言えるか?」
この問いを自分に投げかければ、お坊さんであっても再出家せねばならないという方がわんさか出てきます。
タイトルからしても大変鋭い観点ですね。私はそういう方をお待ちしておりました。
うちのお寺も宗派根性はありませんので純粋にご自身に参じてみてください。
こちらもぜひ。
http://tosenin.e-tera.jp/inouekandourousi/inouekandourousi.html
ここはどうですか。
私は通信教育で勉強した以上に学ぶことは無いと思います。ここからは実践行です。修行するのではなく、研修に参加するのがいいと思います。机の上での勉強はここまで。これからは実践行です。宗派にとらわれない勉強より、色々な宗派のお寺を回って、見聞することをお勧めします。その中で共通点を見いだせると自分自身深く、客観的な見方ができると思います。
鬱やストレスで身も心も調子が悪い時は人との交流が助けてくれることもあります。私もそうでした。
2年前ほど役僧の職場でいじめられ身も心もボロボロだった私は仏教伝道協会の研修に行き、色々な僧侶と交流を重ねるうちに精神的なゆとりが出来、今年6月にあった研修の時、ある僧侶から「君、生き生きした顔しているね。」などと言われました。自分に合っていたのですね。
いいですよ仏教伝道協会の研修は年に1回、6月初旬ごろかな?志があれば、申し込み可能ですよ。色々な宗派の本山に2泊3日研修し、参拝し、ディスカッションし充実した研修です。一度問い合わせて見て下さい。『仏教聖典』を出版している協会なので安心ですよ。
※別に仏教伝道協会のまわしものではありません。客観的に一般の方が参加しやすいかなと思っただけです。悪意も善意もないのでよろしくお願いします。
法を知る一番の近道は、聴聞であり、一番大事なことなんです◎
体調は、いかがですか?
宗派にとらわれない仏教思想の学びということですが。。。
まずは、お寺へ参られ、ご聴聞なさっていただきたいなと思います。
浄土真宗では、法を知る一番の近道は、聴聞であり、これが一番大事なことなんです◎
そこから 本当の私が、どう歩んでいけばよいのか、見えてくると思いますよ。
仏法を学び深めることが、救いに繋がるわけではありません。
如来の大悲に抱かれている安心、共に念仏申す仲間がいる喜びが、私を支えて下さっているのです(*^o^*)
もし行を学ばんとおもわば、必ず有縁の法によれ
紅緒様
はじめまして。
フルタイムでバリバリ働いていたのに、急に仕事ができなくなってしまったとのこと。
たいへんお辛いことと思います。
さて、
>宗派にとらわれずにお坊さんから学ぶ術はないのだろうか?
とのこと。
だんだんと仏教を学ぶ途上、それでもまだ宗派という集団は空恐ろしいところなのかもしれません。
または、そのなかで自分にあう宗派を選びたいのかもしれません。
しかし、経典にも
「もし行を学ばんとおもわば、必ず有縁の法によれ、少し功労を用いるに多く益を得ればなりと。」(『観経疏』善導大師)
とあります。
今まで読んで感動した本の著者や宗派で、勉強会などに行かれてはいかがでしょうか。
結局、宗派などと申しても、人によって少しづつ言っていることが違ったりします。
なぜならば、それぞれが負った業(悩み苦しみ)がちがうので、ひとりひとり聞こえ方は違うからです。
紅緒様に聞こえた声はどんな声でしょうか。
その声をたよりに、歩みだしてみてはいかがでしょうか。
たとえ思った通りの結果でなくとも、同じように思い悩んできた先達たち(お釈迦さまや法然・親鸞・道元など)の歩んできた道が紅緒様に響いてくることがあるかもしれません。
結局仏道を歩むとは、その悩んできた道を訪ねることだけだと思います。
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
確かなるご仏縁へ向けて
紅緒様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。
心の病となられて、「生き辛さを感じ続けていた事」への気づきから仏教へと向かわれましたこと、これは「出離心」(この輪廻の苦の大海を厭い逃れたいと思う心)の動機の一つと捉えて頂いて構わないかとは存じます。「出離心」につきましては、下記問いにても扱わせて頂いております。
http://hasunoha.jp/questions/163
http://hasunoha.jp/questions/36
上記36の問いにて詳しく述べさせて頂いておりますように、出離心の次には、更に菩提心を起こして、確かなる仏縁の下で「聞・思・修」と修行を一歩一歩進めることが望まれることとなります。
また、仏道を歩むには、その基本としての「戒・定・慧」の三学を修めることが必要であるとも言われます。「戒・定・慧」の三学につきましては、詳しく下記問いにて扱わせて頂いております。
http://hasunoha.jp/questions/70
正式に仏教を学ばれるのであれば、確かなる師・先生をお探しになられて、その師・先生の下にて進められるのが最も良いでしょうし、授戒・得度も受けられてとなりますと尚更に良いかとは存じます。
しかし、その前にまずは自ら自身で学びを進めてみて、偏見や差別をできる限り省いた状態にて、特定の宗旨にはとらわれずに、ある程度一定、仏教を基本から学び、そしてやがて全体(初期仏教から密教まで)を鳥瞰視した上にて、確かなるご仏縁により正式に仏道の歩みを進められていくことも大切であるかとも存じます。
まずは基本的な仏教の学びの中で、浦上様の挙げておられる東方学院さんは、誠にレベルが高くありますが、ある程度既に学びを進められている紅緒様には良いのではないかとも存じます。もちろん、お金・時間の問題もありますから興味のある分野、固めたい分野を受講して、あとはやはり文献に頼るのが良いのかもしれません。
拙生が一から仏教を学ぶ上における文献について参考にさせて頂いたのが、下記紹介のおすすめ仏教書のコーナーとなります。初心者から上級者向きに分類されており、誠に参考となりました。
是非、これからも共に頑張って仏教を学び進めて参りましょう。
川口英俊 合掌
ご無理なさらず学ばれて下さい
紅緒さま
なごみ庵の浦上哲也と申します、よろしくお願いします。
10年前に体調を崩し、完治しておられないとのこと。
それまではバリバリ働いていたのですから、その変化にご自身も驚かれたのではないでしょうか。
そんな中、仏教に出逢い、学ばれているのですね。しかも独学もされ、かなりお詳しくなっているのではないでしょうか。
多くのお寺で法話会をしていますが、そのお寺の宗派に沿った内容になるでしょう。でも、色々なお寺に行けばそれぞれの宗派の考え方を学べますね。
「檀家じゃないけど法話を聞かせて欲しい」と言えば、意外と受け入れてくれると思います。
もっと専門的にということであれば、お茶の水にある東方学院という学校があります。様々な講師がいて多くの授業があり、好きな科目を取れるようです。授業料はかかってしまいますが。
http://www.toho.or.jp/gakuin.php
私は築地本願寺内の東京仏教学院という学校に通いました。
ここは浄土真宗の学校ですが、インド仏教史や日本仏教史、各宗要義という教科もあり、聴講も可能です。
http://www.tsukijihongwanji.jp/toubutsu/
ご参考になりますでしょうか。
ぜひ学んでください
紅緒様へ
いろいろとご苦労をされているようで
その後体調はいかがでしょうか。
体が悲鳴をあげたのですね。
いろいろと学ぶことは人生において大切なことであると思います。
最近はいろいろなお寺で学びの場を開いております。
当然、当山でもいろいろな学びの場を設けております。
自分が興味をもつもの、ネットなどにてぜひ探していただきまして
ご参加いただければと思います。合掌
とりあえず東京の情報です。
こちらの講座には私も行ったことがあります。
どの講座も無料です。
http://www.baisouin.or.jp/gyouji/bukkyou/h25butsu2.html
曹洞宗の法話会の情報。下の方に法話会の情報があります。
http://www.soto-kanto.net/zazenkai.htm
その他、探せば色々あると思います。