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子供を作ることは悪いこと?

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有り難し有り難し 52

こんにちは!
突然ですが、仏教では「子作り」はどういう捉え方をされているのでしょうか?

仏教には「生物の幸せを願おう」「傷つけることはやめよう」という考え方がありますよね。それならば、僕は「子作りは産まれてくる子供を傷つけるということなのではないか?」と思いました。

なぜならば、人生は楽しいこともあるけど嫌なこともあるからです。また、赤ちゃんは泣いて産まれてきますよね。産まれた瞬間から「快」ではないのは確かです。

「明るい家庭を作りたい」と夢見たこともありましたが、「人(子供)が傷つくのか...」と思う自分がいます。考えすぎでしょうか。

そもそも彼女ができたことがないし童貞の自分がこんなことを考えても仕方がないのかもしれませんが(^_^;)、皆さまのご意見をお聞かせ頂けましたら幸いです!


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

生命の根源

泣くってのはですね、幸せに生きたいから泣くんです。
特に新生児って意味の無い泣き方しないんですよ。暑いとかお腹すいたとかオムツ気持ち悪いとか息苦しいとか、何か要望があるけど伝え方が分からなくて、とりあえず泣くんです。
だからまぁ、生まれた瞬間から快じゃないでしょうけど、でもその要望の1つ1つは全て、生きたい生きたいというエネルギーから出てきてるんです。

別に生まれた直後の赤ちゃんが人生の苦渋を悲観して泣いてるわけじゃないんです。そんな器用なことできるほど脳が発達してません。

だから親になったら推理ゲームの連続ですよ。この子は何を伝えたいんだろう…何を考えているんだろう…って。それは子供が生きよう生きようとしているのをお手伝いしてあげる事なんですね。

これは産んでみないと分かりません。産まれたばかりの、自分の首すら自分で支えることのできない赤ちゃんをこの手で抱き上げた瞬間、涙が出てくるんです。あぁ、こんなに小さいのに、こんなに弱いのに、力いっぱい生きようとしているんだなぁ。。。この子は俺が育ててやらないと生きていけないんだなぁ。。。俺が守ってやらないといけないんだ。。。って。

善いことだから子を生むんじゃないんです。
子が生まれたから、優しさが溢れ出てくるんです。

いつか親になる時が来たら、そんな父性スイッチON!の体験ができる距離にいてあげて下さい。

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おきもち

曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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仏縁

けやき様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

お釈迦様が最初にお説きになられた四つの聖なる真理の第一番目は、苦しみについての真理ですが、その中でもまず「生まれる」苦しみは、産道を通る際の苦しみであると言われています。

他、老、病、死、あるいは愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦と続いて参りますが、確かに、こんな苦の世界に生まれさせるのは・・と思ってしまうところはあるでしょう・・

しかし、この世界、娑婆世界には、お釈迦様が、この苦しみを滅するための道をお説き示された「仏法」が残っている世界でもあります。

仏教の場合では、悟りへと向けて修行に励むことのできる存在としての「有暇具足」を有する人として生まれられることは、「盲亀浮木」の喩えとして、大海に住む目の見えない老亀が、百年に一度海面に浮き上がってくる時に、たまたまそこに流れてきた穴の空いた浮き木の穴に首を突っ込むというぐらいに、難しいとされています。

更に仏様の教えのある世界に生まれて、仏縁を得て、仏様の教えを学び修せられることなど、尚もって難しいことと言われています。

ですから、お子様を仏様との教えに出逢えさせてあげれると考えれば、なんと尊く有り難いことになるのか、とも捉えることができるのであります。

拙生と致しましては、是非、お子様を授かられましたら、どうか仏縁を得させてあげて頂けましたら、誠に有り難いことであると存じます。

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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お釈迦さまも達磨さんも道元さんも一休さんもアナタもみな女性のお腹で育ててもらった。
何も悪いことはありません。
今ある命に感謝。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

お二方とも、どうもありがとうございます!

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ