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動物を殺してしまいました。

回答数回答 4
有り難し有り難し 242

今から10年位前、夫の両親同居中、義父が室内犬を飼い始めました。その時2歳の娘がいて、お腹に赤ちゃん。環境的に室内では動物を飼いたくはないけれど、主人は単身赴任で留守、私も嫌だと言えず、我慢しました。けれどストレスをすべて犬に向けてしまい、殺してしまいました。今更後悔しても遅いのですか、苦しくて仕方有りません。
現在は家族だけで賃貸を借りて生活していますが、安定剤を飲みながらなんとか生活しています。
私のした事ですから、苦しむのは当然ですが、やはり苦しく助けて欲しいと思いメールしております。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

罪意識があなたを導こうとしている

マイルールが強いのでしょうね。事前設定、期待する自分を一生涯捨ててください。
そうすれば安定剤も卒業できます。ストレス、怒り、感情米を育てる心の土となっているのがあなたのエゴ、都合、マイルール。
本当に殺そうと思って殺す人間、事故を起こそうと思って起こす人はいないもんです。
罪は罪ですが、あなたも怒っていた原因があったでしょうに。
苦境、子育てからくる怒り、孤立感、大事にされていない感。
それが爆発してワンちゃんにぶつけてしまったのですね。どちらもかわいそうな事。
でも人のせいにしっぱなしでは人間向上しないし救われない。
幸せは人に求めるものじゃなく自分の心の田んぼの土づくりができてはじめて良いお米ができる。あなたの人間性向上の為にもう一度ワンちゃんを飼われるのはどうでしょうか。
また色々失敗もあると思います。その都度アナタは自分の「都合意識」に目を向ける功徳になる。動物を育てることの中で沢山の不都合な事が生まれてきます。
きっと子供も犬をイジメるでしょう。あなたにとって不都合がおこる。
そういう時、それを「ダメ!」と感情的に怒るようではあなたは自分の罪に向き合っていると言っているようでもやってることは結局同じレベルのまま。
飼っても飼わなくても、あなたの物事の行い方の一つ一つ。それがすべてに通じてしまっているのです。字を乱暴に書く人は、行いも乱暴。態度も乱暴。
自分が書いている字、食器の洗い方、一つ一つをみてください。
犬にあたった自分、子供にあたる自分、夫に向けられる怒り、子育てで表れている表情、態度。それらを一つ一つ改善する必要はありません。根本、心の根。性根。ねっことなる心の畑の土づくりからですね。
その為にはまず、心底、いい人間、真人間になろう!…と思い起こされることです。
過ちを犯して犯しっぱなしではあなたは何も成長しない。
でも今回の事であなたは何かを変えようとしています。
向上心にするべきです。人間、罪を犯してそれで終焉ではない。
償うことができます。

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おきもち

教え続けてくれる存在

こうさま
なごみ庵の浦上哲也と申します。よろしくお願いします。

10年前に義父が飼っていたワンちゃんを「殺してしまいました」と書かれましたね。そしてその罪の意識が強く、今も苦しんでいらっしゃるのですね。
当時の細かい状況はわかりませんが、強い後悔の念に苛まされ、本当にお辛いのだと思います。

私の実家で、私が生まれる1年前から家族の一員になったチワワがいました。長生きをしたのですが、私が高校生ぐらいになるとボケてしまい、夜中にずっと鳴くのです。私の部屋の前がそのチワワのケージ置き場でした。

私はその鳴き声で寝られず、ケージを叩いたり怒鳴ったり、ずいぶんと辛く当たりました。今思えば、ケージから出して一緒の布団に入れてあげれば鳴き止んだのかもしれません。

私が16歳の時、そのチワワは亡くなりました。私はずっと泣きながら、もっと可愛がってあげれば良かったと後悔をしました。
20年以上経つ今になっても時々思い出します。そして私に「弱く小さい命の大切さ」を教え続け、また「私は弱く小さい命に冷たく当たる本性がある」と教え続けてくれています。

こうさん。
安定剤を飲む状況は望ましくありませんね。もしかするとワンちゃんを死に追いやって、そのことを打ち明けるべき方に打ち明けられていないのが、苦しみの原因になっているのではないでしょうか。
まずはワンちゃんのために手を合わせ、可能ならば打ち明けるべき方に懺悔の言葉を申し上げてみてはいかがでしょうか。

ご参考になれば幸いです。

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おきもち

浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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身代わり

こう様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

この度は、まずその改悛のお気持ちが何より大切でございます。最初から完璧なる人、聖人君子はおりません。人間誰しも何らか大小拘わらず幾つかの過ちを必ず起こしてしまうものでございます。

問題は、過ちを犯したとしても、「慚愧」することにより、心の底から悔い改めて反省し、二度と同じ過ちは繰り返さないようにすることが求められることとなります。「慚愧」に関しましては下記の問いにても扱わせて頂いております。

問い「後悔の念から抜け出す方法?」
http://hasunoha.jp/questions/225

この度は、既に十分に慚愧されておいででございますので、どうか少しはご自身を許してあげて頂けましたらと存じております。

そして、できましたらその犬君の御供養をして頂けましたらと存じております。御供養の想いをその犬君へと向けて頂きまして、どうか安らかでありますように、良い境涯を得て、悟り・涅槃へと向かえていけますようにとお念じ賜れましたらと存じます。

以前にも下記問いにて動物御供養に関しましての拙回答をさせて頂いております。

問い「私が殺したのでしょうか」
http://hasunoha.jp/questions/128

問い「動物について」
http://hasunoha.jp/questions/170

御供養は、僧侶に相談して、正式に読経を頂いて回向致すのが良いですが、もちろん、やはりご自身にて読経、回向なさられたいとなりましたら、そうですね、畜生を救い導くとされる馬頭観音様のお力を賜れますようにとして、観音様に関する経典、例えば、般若心経や大悲心陀羅尼経、法華経普門品第二十五(観音経)、十句観音経などを誦経し、観音様のお力にて、どうかその犬君をお救い賜れますように、悟り涅槃へと導いて頂けますようにとして回向申し上げるのも宜しいのではないかとは存じます。

もしか致しましたら・・ストレスが子どもへの虐待へと向かわないために観音様がその犬君となって顕れて、身代わりとなって守ってくれたのかもしれませんね・・

拙生も少しく拙寺の草木禽獣沙巌供養塔前にてその犬君に想いを寄せての御供養させて頂きます。

どうか少しはお心が楽になられますように祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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現在の気持ちを大切に!

こうさん
こんにちは、誕生院執事山口と申します。
どんなに苦しくても過去は消せません。いまどうしたいか!と思う時に、もし「馬鹿な事をした。申し訳なかった。ごめんない」という気持ちがあられるのでしたら、近くのお寺又は知っているお寺で殺してしまった事に対し懺悔し、動物の供養をなされた方がいいと思います。あとは、埋葬しているところで手を合わされる方法もあるでしょう。一回したから終わりではなく、自分の気持ちが落ち着くまで続ける事が大切だと思います。
実際、しかたなく殺さないといけない食肉業者や水産業者の方々でも一年に一回、供養をされている業者さんもいらっしゃいます。

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おきもち

山口光玄
昭和39年9月14日生 新義真言宗大本山誕生院執事 社会福祉法人覚鑁会...
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ