なぜ自殺はいけないのでしょうか
死にたいです
泣いてばかりです
某芸能人方も辛くて死んだんだと思います
世間の人はなんで…とか思うかもしれませんが死ぬほど辛いという事ですよね
なぜ嫌なことをしながら生きないといけないのでしょうか
なぜ頑張って生きなきゃ行けないんでしょうか
自分が満足したら死んではいけないのでしょうか
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
どうしてだと思いますか?
ご相談拝読しました。
自殺はなぜいけないのか?とのことですが、良いとか悪いとか判定できる問題ではないと私は思います。
でもそのように問うあなた自身が、理由はわからないにせよ何かいけないのではないか?と心の底で感じているのではないでしょうか?
世間や他者がいけないというからだけでなく、あなた自身の本来的な感覚としてそういうものがあるのではないですか?理由以前の本来性です。
ずっと人生がつまらないという相談をされてきましたね。
人生というものは「なんてつまらないんだ!だれかこの私の人生を楽しませてくれ!」という態度では面白くなりません。受け身で待っているだけではつまらないのです。
先にお坊さんが他者と関わることをオススメくださっています。私もそれには同意します。ボランティアでもアルバイトでもサークルでも何でもいいです。やってみましょう。
他者と関わることにはめんどくささ、煩わしさ、などネガティブな感覚も伴います。でもそれを排除して楽な方に流れてばかりいると人は孤独になり生きる意味を見失ってしまいます。自分は自分だけで生きているのではなく、あらゆる関係を生きているからです。関係を排除すると「私」から内容が失われてしまうのです。
自殺を選んだ人は良いとか悪いとかではなく、まさに生死をかけて人生の意味を問うたのでしょう。そして決断にいたるまでに闘い切ったのだと思います。
あなたも良いとか悪いとか評価や価値観によって道を選択するのではなく、あなた自身が本当の満足を得るためにどうしたらいいか、あなた自身の感性を最大限にはたらかせ、主体的な態度で人生に臨んでみましょう。
嫌な事は嫌だと言ってみることから始めてもいいでしょう。嫌な事だけど嫌と思いながらでも本気で取り組んでみることから始めてもいいでしょう。
あなたのこれからに期待しています。また近況を教えてください。hasunohaで待っています。
ちょうどいま読んだばかりの記事です
私は58歳です。年寄りでしょ。この私があなたと同じ20代の頃、岡田有希子というアイドルが自殺しました。すると、このアイドルの後を追うように多くの人が自殺しました。
私はいま、当時のことを思い出しています。たぶんこれから自殺が頻発するのでしょう。
実は、8月にはもうそういう傾向が始まっていて、ことにあなたと同じ若い女性の自殺率が40パーセントもあがっているという統計が発表されています。
芸能人だけじゃなく、みなが、ことにあなたと同世代の女性にとって生きにくい状況になっていたんですね。あなただけのお悩みじゃないんです。
この状況をどう打開するか、また個人としてのあなたのお悩みにどう答えたらよいかといえば、やはり仏教の坊さんですから「利他」ということになります。
人間は孤独感にさいなまれた時、生きる意味を見失いがちです。私と同じ宗派の坊さんたちが「京都自殺自死相談センター」というのをやっています。そこに自殺志願の男性が相談を受けにきました。そのときはいまにも死にそうな顔でした。が、引っ越しの最中だったので、手伝ってもらているうちに、みるみる活き活きしてきて帰る頃にはすっかり元気になり、「また何でも手伝いにきますから」と揚々と帰っていったそうです。
この例は、孤独や他者の役に立っている実感のなさが如何に人の生きる意欲を削いでいるか、逆に何かで人と関り役に立っていることを感じられると生きる意欲が湧いてくるかを明らかにしてくれています。
私を例にとると、子ども食堂をしていますが、他のボランティアさんの顔を見ていると本当に楽しそうです。自分の顔はみえませんけど、たぶん同じ表情をしているのでしょう。
もしあなたがいま生きる意味を見い出せないでいるなら、何か他者との関りのなかに身を置くことです。そしたらその関りのなかで生きる意欲が湧いてきます。子どもと接するとそれだけで楽しくなりませんか。子どもが苦手ならお年寄りでもいいんです。
いまはコロナでみなが接触を避けなきゃならないんで社会全体が孤独化しているんですね。でも、何かやってみてください。
それから、以下の記事も参照してください。偶然いま読んだばかりの記事です。
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/10020605/?all=1
苦しみから菩提へ
なりらさま
仏教においては、「自殺」という行為そのものが悪いということではなく、特にその「動機」に関わるところを重視することになります。
「動機」が煩悩などによる悪いものであれば、その行為の結果も悪いものとなり、その後へ向けたカルマに悪い影響を与えることになるため問題になるというものであります。
では善い動機による自殺であれば、良いのかとなりますが、それは相当に限定的なものであり、我々凡夫では容易に判断できないところがございます。
ただ、世間における自殺の動機のほとんどは煩悩を動機としている場合が多いのではないだろうかとは存じます。ですので、やはりお勧めはできないところになります。
とにかく、本当の動機、気持ちは本人にしか分かり得ないところがございます。
どうか善き安らかな道のりにありますようにとご供養申し上げます。
仏教ではまず一切皆苦を説きます。まさにその通りに四苦八苦する世界であります。
しかし、仏道を歩めば、苦しみの無い寂静なる安らかな境地へと至れることをお釈迦様は四つの聖なる真理にて明らかになさられます。
苦諦、集諦、滅諦、道諦であります。
今、苦の真理について、まさにお知りになられました。
次は、では苦はどうして起こるのかについてお知りになられることであります。
是非、下記を学びの参考になさって下さいませ。
「ダライ・ラマの仏教哲学講義―苦しみから菩提へ」(大東出版社)
川口英俊 合掌
選択肢を増やす
なりらさん
ご相談拝読させて頂きました。自殺したいと思うほどに、頑張ってこられたのだと思います。
自殺はいけない事、やっちゃいけない事との意見の中には、「自殺をすると楽だと思わせてしまうと、誤解してしまう人が出てきてしまう」などの意見もありました。
芸能人の方にしろ、様々な理由があり、それぞれ悩み苦しんだのだと思います。
私は、自殺というのは選択肢の一つだと思っています。ですが、それは最後の選択だとも思っています。
なので、選択肢を広げてみてはいかがでしょうか。
人と関わるのが怖いなら、海や山や川や動物など自然に触れてみても良いかと思います。
今はソロキャンプなるものも流行っています。一人の時間を作り大自然の中で、料理をしたり焚火をしたりしてゆっくりと心を見つめる時間を過ごすのも選択肢の一つだと思います。
身近な事からで構いませんので、行動してみてはいかがでしょうか。行動が変われは、人生が変わって行きます。
なりらさんが、どのような理由で死にたいと思うほどになってしまったのかは、わかりませんので無責任な事は言えません。
ですが、勝手な解釈ながらこのhasunohaに投稿してくださったのは『生きたい』と言う、なりらさんの心の叫びのように聴こえましたので、私なりの回答をさせて頂きました。
なりらさんの苦しみが苦しみでなくなりますよう、自坊にてお祈りしてます。 合掌