実家依存の妻
実家依存症という言葉を最近知りました。
その傾向がある妻との生活について相談したいと思います。私の妻は一人っ子で、とても大切に育てられてきたようです。7年前に結婚して私の家で私の実母と同居していました。子供もできて、しばらくは普通に生活していましたが、私と私の実母が職場に行っている間は自分の実家に子供を連れて戻り、夕方に帰ってくる生活になりました。私の実母の退職後は、自分の実家近くの幼稚園に子供をいれ(私もそれでいいよと許してしまっていました)、ますます実家に行くようになりました。
いわゆる嫁姑問題もあって、妻も私の母の言動全てをいちいち悪くとってしまっているので(実母にもきつい面が確かにありますが‥)、私のうちにいたくなかったのでしょう。実母に対する愚痴も嫌になるくらい聞かされて、夫婦喧嘩も何度もしました。夫にも話を聞いてもらえないと思ったのか、子供を連れて出て行ってしまいました。
その後、子供のことを考えて私も家を出ました。夫婦と子供の三人の生活が始まりましたが、やはり妻が頼るのは実家と自分の親類です。私は別居先から職場へ仕事に行き、時々実家へ行っていますが、妻は別居後も、自分の親類にだけ子供を預けて用を足したりしています。妻の、自分の親族とだけ上手くやって、うちの親類とは絶縁状態になっても構わないというような生活ぶりにものすごく嫌な感じを受けるのです。
実家は寺院なので、私がいないと困ってしまいますから、いずれは寺で生活できればと思っていますが、妻も「私も一人っ子だから実家は私しか頼る人がいない」と言って、実家に行っては、楽しく過ごしているようですし、実家のことをしてる時の妻は本当に生き生きしています。私の仕事のことや寺を守って行くことを考えてくれている様子はないようです。
子供を第一に考えてこの生活を選びましたが、このままでは私の気持ちが萎えていってしまい、いずれ最悪のことになってしまって子供にかわいそうな思いをさせてしまうことにはなりはしないかと案じています。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
話を聴くという事と聞き入れるは違う
http://hasunoha.jp/questions/417
我々坊さんの職業病の一つは相手の話を聴いているようで聞き入れていないということです。
説法してしまう、助言してしまうことが問題です。
女性はそんなこと求めていません。
聴いてくれるだけでいいのです。
坊さんでなくとも世の中の男性陣は話を聴くという事を誤解しています。
聞き入れる、受け入れる、理解する、相手に助言しない、全肯定する。
それができれば夫婦の関係は良くなると思います。
え?私?まだまだです。
妻の気持ち 母の気持ち 私の気持ち 子どもの気持ち
40udomateshiniさま
はじめまして、真宗僧侶の釈理薫と申します。
私もおなじことに悩んできました。
結婚して妻にこちらの家庭に入ってもらい、いろいろ問題はありながらもなんとか上手くやっていると思っていました。
しかし、そう思っていたのは自分だけだったようで。
妻がある日この状態の限界を訴えましたので、私も妻と子ども2人を連れて寺を離れました。
寺の近くにアパートを借りて、私はそこからお寺に通っていました。
そのとき大事にしたのは「妻や子どもとの家庭が一番」と伝え続けたことと、その上でそれでも私の両親だけではなくご門徒さん檀家さんにもお育ていただいている僧侶という役割をできる限り大切にしていきたいという私の気持ちも伝えました。
そのことは妻も理解してくれたようです。
子どものことなどは、妻が頼るのはもちろん実家です。
そのような生活が数年つづいたある日、まわりのいろいろな条件や環境がかわってきた時に妻の方から寺にもどって私のサポートをしてくれると言ってもらいました。
寺に帰ってきてからも、妻は子育てを大事にしながら外で働いていました。
しかし、とうとう周りの条件や環境が厳しくなってきてから、だんだんとお寺のことも手伝ってくれることになりました。
私の父母は父母で思うところはあるのでしょうが、私たちの気持ちを理解してもらって、いまはそれなりにやっていると思います。
お釈迦さまも、カタチや立場に執着してはならないとおっしゃっていたように思います。(無執着)
僧とはいえ凡夫である自分は、やはり自分の家庭を一番大事にしてきました。
でも、その自分を育ててくれた仏恩を大事にしたいことも伝えてきたつもりです。
夫婦は千差万別で、いろいろなカタチがあると思います。
既存のカタチにこだわらずとも、お互いがお互いを大事にしあいながら歩んでいける道もあるのではないでしょうか。
また子どもたちも、両親がときどきぶつかりながらも仲良くしていることを望んでいると思います。
お返事になっているかどうか分かりませんが、おなじような立場の経験談としてお話しいたしました。
結婚というのは、どこにでもある煩悩の林に迷い込んでしまうことかもしれません。
そのなかを神通無碍にはたらく仏法に依りながら、いまも七転八倒しています。
共に考えて参りましょう・・
40udomateshini様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
坊守・御裏・寺庭婦人の役割・・このことにつきましては、最近の下記問いの拙回答にて少し触れさせて頂きました。
問い「帰国子女はお坊さんの奥様になれますか」
http://hasunoha.jp/questions/488
確かに40udomateshini様も、これからのご実家の寺院のこと、寺族・親族並びに檀信徒の皆様とのお付き合いのことと、奥様には色々と求めるところ、ご期待なさられていることもおありであるかとは存じます。実質的にお寺の経営は坊守・御裏・寺庭婦人の力量によるところにも大きく左右されることになりますから、ご心配の程、もっともであるかと思います。
ただ、時期や状況によるところもあるため、現段階ではやはり40udomateshini様にはまだどうしても忍耐が必要になるのかもしれません・・
特に家事、育児に追われて忙しく余裕の無い中では、奥様もお寺に戻ってお寺のことまではまだまだ考えられない状態であるのかもしれません。ただ、これから状況に余裕が出て参りますと、少しずつでも改善していく余地もできていくのではないかとは存じます。
以前に下記のご質問にもお答えさせて頂きましたが、今すぐにではなくとも、お寺へ戻られるタイミングを逃さないように、心づもりだけしっかりとなされておかれれば良いのではないかと僭越ながらにも存じております。
問い「よき夫とは」
http://hasunoha.jp/questions/417
あとは、様々な依存性の原因の一つとして、ストレスや心の問題が控えている可能性もあります。精神的な安定、精神的な充足を何かに依存することで補おうとしているかもしれません。もっともこの度の内容としましては、嫁姑問題がその原因の可能性が高くありますが・・何とかうまくできればそれに越したことはありませんが、うまくいかない場合はそれはそれで今のところ仕方がありません・・うまくいかないのであれば、うまくいかないなりに現実に即して対応していく中で、また何とか良い落としどころを共に考えて参りましょう・・
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
正徳寺 釈 理薫 様
同じお坊さんで私のようなことでお悩みの方がいたとは、何とも驚きました。町場で育った妻から見れば何の魅力もないところだし、母ともうまくいかないし、夫も話を聞いてくれない、味方になってくれないとなれば当然のことだったかもしれません。田舎の極小寺院ですから、進歩的な考えの人は少なく、何と思われるか不安もありますが、「既存のカタチにこだわらずとも、お互いがお互いを大事にしあいながら歩んでいける道」を二人で開いていけるようにしていこうと思います。
安穏寺 (天岑寺) 丹下 覚元 様
いつもありがとうございました。「話を聞くだけ」「全肯定する」ことが一番できていなかったことでした。朝の出勤前から、また、帰宅してすぐに、生産性のない話に付き合わされることって苦痛以外の何物でもありませんでしたが、それこそ修行と思い、 やってみようと思います。難しそうですが。
川口英俊 様
回答ありがとうございます。最近も寺の行事等で私は仕事と寺を行き来していますが、私がアパートを出て仕事をしている間は実家浸りです。仕事をしているわけでないし、実家の家族の介護や世話が必要なわけでなし、家事をしているわけでなし、何をしに行っているのか…。そう考えると何のためにアパート暮らしか、何のための夫婦か、非常に疑問です。「夫が耐えろ」というのが世の風潮らしいですが、とってもむなしくやるせないです。このままではこちらが持たないと思います。