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子供を産むことについて

回答数回答 4
有り難し有り難し 41

はじめまして、瑠璃と申します。

私は子供が大好きで、また、子供を育てる全ての方々を尊く思います。
しかし、私は生きることは苦であるということを徹底的に思い知ってしまっため、子供を産もうと思いません。

そして、子供を産む意志が無いことを結婚を前提にお付き合いさせていただいている方にお伝えしたところ、私との別れを考えているようです。

私は、生きることが苦であると知って安心しました。
煩悩を捨てる、お釈迦様の道を歩みたいです。

それなのに、まだ少し、お別れは辛いです。
お知恵を拝借出来たらと思います。
よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

煩悩は、はじめから捨てる必要もないものです

瑠璃さま
初めまして。
お釈迦さまの道、仏道を歩みたいとのこと。
そこにお子さんを授かっても、授からなくても、その道をはずれることはありません。
あなたがお子さんを望まないのであればそれはそれでいいでしょう。

相手の方が子供を望んでいたら、別れを考えるのもごく自然なことかもしれません。
そこに苦しみが生まれたのは、今までの生活、つまり彼といた時間と今の比較により寂しい感じがするのです。
事実というものは、今という時間しかない。見えないもの、過去や未来の存在は頭の中の想像の世界のものであることを知ってください。

煩悩は捨てる必要もないことです。捨てようとした時点で執着してしまい握り絞めることになります。思ったらそのまま。つかむこともなく手放しで。

物事、思いには、善も悪も付いていないのです。出会い頭には何も問題になっていないはず。そこに思いを付け足すから、煩悩となるわけです。はじめからなんにも問題のないことは、はじめから手放しでいいでしょう^_^

おわかれは寂しいけれど、それはそれとして目の前の生活に目を向けていれば消えていく気持ちです。過去と比較、人と比較はマイナスしかうみだしませんよ。

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おきもち

禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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人生は辛い(苦)

人生は苦だと気付かれたのは、すばらしいことです。
苦は、基本的には辛いのです。
出会いも苦しみ、別れるも苦しみ。
苦しみ(辛さ)が、形や強さを変えながらまとわりついてくるのが、人生なのかもしれません。

生きていれば苦しみはなくならない、ただ形がかわってゆくだけ。
誰にでも、お釈迦様にも、多少なりとも辛いことはあるのです。

お釈迦様は晩年、腰痛を患いながらも伝道を続けました。
私も、人生に辛いことはあります。
でももしかしたら今の辛さ、お釈迦様の腰痛よりはかなりマシかもしれません。
お釈迦様は生きる勇気もくださるのです。

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おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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「苦」を軽減させようというのが仏教の教えです

  確かに仏教ではこの世は「苦」であると説いています。仏教でいう「苦」とは、「苦しい」とか「辛い」とか「いやな気持ちになる」という事ではなく、本来は「自分の思い通りにならない」という意味で使っています。

 生まれることも、老いることも、病気も、死も、出会いや別れも、他人の気持ちも、お金や財産も、みんなあなたの思い通りにはいきません。「苦」なのです。

 また仏教は、その「苦」をそのまま受け入れるのではなく、その気持ちの原因を探し、それをコントロールして、なるべく大変じゃないようにやっていこうよ、というスタンスです。もしあなたが「人生は苦だ。わかった。安心だ。」という気持ちでいるなら、仏教的にはまだまだです。

 ところであなたの「生きることは苦」と感じた原因は何でしょう?
 その原因を思い出して、気持ちを整えることができたら、もしかしたら、「やっぱ自分の子供が欲しい」って気持ちになるかもしれませんよ。
 それでも「自分の子供は産みたくないなぁ」という結論が出て、それが原因で彼氏の心をつかむことが出来ないなら、それも「苦=思い通りにならないこと」だと思うしかないと思います。

参考になれば、こちらも。
http://hasunoha.jp/questions/5216

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おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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教えの続きを少し紹介します

確かに生きる事は苦であります。

お釈迦様は八つの苦があると言いましたね。
これを苦諦といいます。
生、老、病、死、
愛別離苦、怨憎会苦、
求不得苦、五蘊盛苦、
の八つの苦です。

でも、お釈迦様の教えはここでまだ第一段階なのです。まだ教えの途中なのです。
実は第四段階まであるのですよ。
簡単に紹介しますね。

次の教えは集諦といいます。
これらの苦には原因があるという教えです。

そして、次の教えを滅諦といい、
これらの苦は滅することができるという教えです。

最後の教えは、道諦といい、
これらの苦を滅する方法があるという教えです。
この方法は八正道の実践と言われました。
八正道は私達お坊さんだけでなく、一般の皆さんにも通じる方法であり、日々努めるべきことであります。
八正道の内容と実践は難しいですが、本屋さんにあるような分かりやすい仏教の本や、お坊さんが書いた本、などにその要素が少しずつ含まれていますので、是非いろいろ読んでみてください。
読んでみて、もし苦が軽減されるようなら、子供を産むことも考えてみてはどうかと思いますよ。
まだお若いので結論を出すのはもう少し後にしてください。ご主人にももう少し考えさせてと伝えてはどうでしょうか。

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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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質問者からのお礼

ご回答、有り難うございます。

今はまだ完全な別れには至らず、相手も苦しんでいます。
これからのことはもう私にコントロール出来ることではなく、出た結果はただ受け入れようと思います。

今も、子供を産まないという決断で間違いはないのかと自分に問いかけ続けていますが、中々難しいです。

色々ありましたが、物心付いた時には既に生きるということの苦しみを感じていて、また仏道に出会うまで「みんなが楽しいと言っている生きることを苦しいと思っている私はおかしい」と思って余計に苦しんでいました。

それでも心の中に、みんなと同じ普通の幸せを感じで生きたいという気持ちがありましたが、今回のことを通して、結果はどうあれ、もう自分の道を生きるしかないのだと思い直しました。

重ね重ね御礼申し上げます。
有り難うございます。

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