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浄土や阿弥陀仏の存在を信じられるようになるためには。。。

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浄土の存在を心から信じておられる僧侶の方々も少なくないのではないかと思います。浄土という概念自体が浄土教(浄土宗、浄土真宗など)を中心としたものだと思いますが、浄土教の僧侶の方々はどのようにして浄土や阿弥陀仏の存在を信じられるようになったのでしょうか? 多くの仏典を熟読したり、神秘体験をきっかけとしてなど色々あるかと思いますが、是非僧侶の方々の実体験をお聞きできればと思います。私自身もなんとかして浄土や阿弥陀仏を信じるまでになって心の平安を得たいと思い学習していますが、まだまだです。仏典の学習だけでは無理なのかとも思っています。(ちなみに、読書を通して、禅宗においては死後の世界の存在を問わないことを知りました。)
宜しくご教示頂ければ幸いです。


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お坊さんからの回答 5件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

みだ仏は、自然のようをしらせんりょうなり。

親鸞聖人の自然法爾章という文章をあえてまずは原文で

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 自然というは、自はおのずからという。行者のはからいにあらず、しからしむるということばなり。然というはしからしむということば、行者のはからいにあらず、如来のちかいにてあるがゆえに。法爾というは、この如来のおんちかいなるがゆえに、しからしむるを法爾という。法爾はこのおんちかいなりけるゆえに、すべて行者のはからいのなきをもって、この法のとくのゆえにしからしむというなり。すべて、人のはじめてはからわざるなり。このゆえに、他力には義なきを義とすとしるべしとなり。自然というは、もとよりしからしむということばなり。弥陀仏の御ちかいの、もとより行者のはからいにあらずして、南無阿弥陀仏とたのませたまいて、むかえんとはからわせたまいたるによりて、行者のよからんともあしからんともおもわぬを、自然とはもうすぞとききて候う。ちかいのようは、無上仏にならしめんとちかいたまえるなり。無上仏ともうすはかたちもなくまします。かたちのましまさぬゆえに、自然とはもうすなり。かたちましますとしめすときには、無上涅槃とはもうさず。かたちもましまさぬようをしらせんとて、はじめて弥陀仏とぞききならいて候う。みだ仏は、自然のようをしらせんりょうなり。
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この中で親鸞聖人は「みだ仏は、自然のようをしらせんりょうなり。」つまり、「阿弥陀仏とは自然ということを知らせる手立て」だとおっしゃります。
そして自然とは「行者のはからいにあらず(ああではないかこうではないかと思うことではない)」とおっしゃります。ですから「かたちのましまさぬゆえに、自然とはもうすなり。」です。

ご自身の中で掴んだ「阿弥陀っぽいもの」「浄土っぽいもの」をもって、その有無を問うてみるのではなく、まずは掴んだものを放すところからかもしれません。

死後の理想世界や実体的な救済主としての阿弥陀仏や浄土イメージがあるとしたら中々どうして難しいものです。

追記
仏典ではなく『末燈鈔』という親鸞聖人のご消息(お手紙)を集めたものと正像末和讃にあります。

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個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

目に見えないものを信じようとしても難しいですよね。私も同じですよ。阿弥陀様はそのような私たちのことも分かっておられるのです。
だから阿弥陀様は「極楽浄土を願って私の名を心に保っているならば、命が終わる時に迎えに行く」また「極楽浄土を願って私の名を呼ぶ者がいるなら、命が終わる時に迎えに行く」と誓われたのです。
信じられなくてもいいのです。
極楽浄土を願って、阿弥陀様の名前を心に保つだけで、阿弥陀様の名前を呼ぶだけで、迎えに来てくれるのです。
その名前を呼ぶことが、南無阿弥陀仏と唱えることなのです。
南無阿弥陀仏と唱えるだけでよいのです。
法然上人も、念仏を唱えなさいと言われたのは、唱えるだけで救われるからなのです。
老若男女問わず、信心の浅深も問わず、誰でも救いとる、それが阿弥陀様なのですからね。
南無阿弥陀仏。

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私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答していますが、無知未熟ゆえに質問を読ませていただくことしかできないことも多々ありますがお許しください。 回答は私個人の意見や解釈もあり、場合によっては浄土宗の教義とは少し異なることもあるということをご了承ください。 また、寺の紹介ページに電話相談についても紹介していますのでどなたでも気兼ねなくご利用ください。 ハスノハのお坊さんがもっと増えますように。 合掌 南無阿弥陀仏

仏典の修学からでも

仏に引かれて様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

いえいえ、仏典の修学だけでも十分に信解できるものであるかと存じております。

一切智者である釈尊が、同じく如来で互いのことをよく知る一切智者である阿弥陀如来様、またその浄土のことについて言及なさられておられることでありますゆえにて。

娑婆世界が、ご自身(応身)が入滅後、しばらく(応身の)如来が不在となってしまうことを心配なさられて、娑婆世界の衆生が頼りとすべき如来在世の他の多くの浄土、如来様方のことを言及なさられますのも、釈尊の御慈悲を鑑みましても何らおかしくないことであると存じております。

川口英俊 合掌

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最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断しています。 https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k

「もしも実在するなら是非往生したい」

本当に極楽浄土や阿弥陀仏が実在するのか、私達にはわかりませんよね。
ですので「もしも実在するなら往生したい」という考えでもよいのでは?

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

願いが強ければ信じます

願いが強ければイメージ(観想)します。イメージが強ければ信じます。私の答えは以上です。もし念佛修行に興味があれば、当方の道場にもご参加できます。ご縁があればどうぞ。

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僕はウイキペディアでは以下のように紹介されています。 「日本、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、オセアニア、中東、タイ、バングラデシュで活動する指圧師、作家、音楽家。タオサンガ・インターナショナル代表。京都浄土宗和田寺の僧侶。タオ療法、タオ指圧、気心道の創始者。著書は数カ国語に翻訳され世界各地で出版されている。」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A0%E8%97%A4%E5%96%A8%E5%8F%8A が実は、元家出少年です。ティーンエイジャーの頃は、徹底的に自己破壊的な行動を繰り返し、高校も2つ中退しています。現在は、浄土宗和田寺の住職で、一般の人が気軽に修行できる場として、京都と東京に道場を作りました。(道場はその他、世界各地にもあります) なので、修行したい方、人のために涙する方、楽しいことが好きな方はぜひ来て来てください。あなたを歓迎します。 ※毎週、法話を配信しています。書き起こされた法話は、下記でご覧いただくことができます。 http://taosangha.com

質問者からのお礼

ご回答をありがとうございました。とても励みになります。

法覚寺 吉武文法様

ご回答をありがとうございました。引用しておられた親鸞聖人の「自然法爾章」は何という名称の仏典にあるお言葉でしょうか? ご教示頂ければ幸いです。

法覚寺 吉武文法様

追加のご教示をありがとうございました。

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