誰にも言えない秘密があります
私は留年して、現在二回目の高校一年生をしています。
体調を崩し、出席日数が足りなくなったというのが理由です。
入学してすぐに体調不良が多くなり、保健室に行く回数が増えていきました。気を失って倒れたこともあります。通院の結果、ある病気だと診断されました。それは次第に良くなり、今では症状が出ることはありません。
しかし精神的に限界がきて、十月の終わりに自殺未遂をしました。結局死ぬことはなく、今もメンタルクリニックにお世話になっています。
それから頑張りましたが結局授業にほとんど出ることが出来ず、授業の出席日数が足りなくなったのです。先生方からは制度を使えば進級も出来ると言われましたが、自分の意志で留年を決めました。
長くなりましたが、ここからが本題です。
自殺未遂をするまでに私が訴えた体調不良は、全てが虚言でした。わざと倒れたのも、ふらふらすると訴えたのも、現実から逃げたいがための嘘でした。体調だって本当は悪くなかった。もちろん、これは誰にも言っていません。疑われることがないように嘘を重ねています。
それなのに、いつからか理由もなく涙が出るようになりました。漠然としたしんどさが消えません。カウンセリングの時は毎回泣きながら話をしてしまいます。自分でもどこからが嘘でどこからが本当のことなのか区別がつかなくなっています。
死にたいと思ったのは本当です。本気で死んでもいいと思ったのです。けれどそれも嘘なんじゃないかと思ってしまう自分もいます。死にたいと思う気持ちも嘘で、今こうしてしんどくなっているのも演技なんじゃないか。自分でも分かりません。
それに、倒れたことや体調不良が嘘だったと言ったら、今のしんどさも嘘だと思われてしまうかもしれません。そう考えると、とても周囲の人には言えません。
そもそも、私がしたことは他の人への裏切りであり、許されることではないのですから、誰かに言うなんて選択肢はないのです。それが分かっていても、どうすればいいのか分からずにいます。
留年したこと、勉強のこと、将来のこと、セクシュアリティのこと。それらについて考えては沈み、考えては沈みを繰り返しています。
今、自殺未遂をしたときの気持ちに戻ってしまっているように思います。もう全てを放り投げて海にでも飛び込んでしまいたいです。
有り難し 15
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