言ってはいけない言葉
11年前、消防署でバイトをしていた時の夏でした。川遊びをしていた学生が連日、水難事故に。基本的に救助活動は3日です。救助1日目が終わった夜、私はこんな事を言いました。「もう助からんね」。その瞬間、隊員に「お前、マジなら出ていけ! なんで救助活動が3日か教えたるわ。生存の確率が3日あるからや。オレらは遺体捜索してない。草か岩か何でもいい。しがみついてでも生きとってくれる事を信じとる。だから助けなあかん。待っとるでや」と言われ、その次にこう。「この先もオレらは苦しいこと辛いこと、生きとりゃたくさんあるわな。やけど、しがみついてでも這いつくばっても惨めでも、みっともなくても生きろ! 絶対に生きろ」。水難にあった学生の友達の自分達を責め泣き叫んでいた姿、親御さんの声。いつの間にか忘れていました。あの日から「死にたい」なんて口が裂けても言ってはいけない、言えない言葉だったのに、今の私はあまりにも情けないし愚かで学習能力0。
出動指令がかかれば常に危険を伴う分隊の合言葉は「生きる、生きろ」でした。
胸を張って言えるようになりたい。
「死にたい」封印です。言いたくなったら「生きる」と叫びます。hasunohaで誓います。
天国でみている隊員に届くように。
有り難し 22
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