幸せ
私は数年前、その時手にしていた幸せを自らすべて捨てました。
私がそれまでの人生で望んでいた幸せを何もかも持っていたのに、手に入れてしまったらその価値を忘れ、自分は満たされていないと思い込み、くだらないことに没頭し、大事なことが何なのかわからなくなって、全て捨てて、今は何もありません。
何もではないかもしれない。
本当にほんの少しだけど、残っているものもあります。
だから、その少しでも残ってくれた大事なものの為だけに私は今生きています。
だけど、たまに、自分が失った、愚かな自分が捨ててしまった尊いものたちのことを思うと、どうしようもなく苦しくなります。
なんて自分は馬鹿だったのか、何故そんなことをしてしまったのか、後悔の思いでいっぱいになり、苦しくて、苦しくて…
でも死ぬことはできません。
少しだけ残った大事なものの為に、私はまだ絶対に生きていなくてはいけません。
死ぬことは、それすらも捨てることになってしまうからです。
私は生きなくてはいけない。
でも苦しい。
いつになったら、この苦しさから抜け出せるのか、人生が終わるまでこの苦しみは終わらないのか。
この苦しさこそが、私が犯した罪への贖罪であるのだから、苦しみ続けるべきだと思うこともありますが、辛いです。
私は苦しまなくてはいけない。
楽になるなんて許されない。
時間を戻せるなら、あの頃に戻りたい。
有り難し 20
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