別れを受け入れるべきか
以前、ご相談した死期の近い彼の話です。
だいぶ病気が進行し、メールはおろか電話さえ出来なくなってしまいました。
先週、突然彼から留守電が入っていて確認をしたら、
「もう話せない、ダメだ、これが最後です、お別れです、申し訳ない。」
とかろうじて言っているのが聞き取れました。
突然のことで動揺し、すぐ折り返し、とにかく今日夜行きます、といってお見舞いに行きました。
確かにその五日ほど前に会ったときより、だいぶ不可解な発言も多く、朦朧としているようでしたが、私のことは認識できるようでした。
「もう終わりです。元のように元気にはなりません。僕のことはもう忘れて。」
と彼が微かな声で言うので、
「嫌です。元気にならなくても一緒に今ここに居れるだけで幸せです。」
と言いました。
まだ面会時間終わるまでいてもいいか尋ねたところ、「一緒にいて」といってくれたと思います。
ただ。。。
彼はゼェゼェ言いながら、やっとの思いで別れを切り出したんだと思います。
そこまでには彼なりの苦悩や葛藤があったはず。もしかしたら、家族だけに見送ってもらいたいと思っていたかもしれないし、これからさらに弱って人の手を借らないと何もできない状態になる姿を見せたくないと思っていたかもしれません。
はっきりいって傍にいたいというのは私の我が儘、自己満足だろうと思います。居れるだけ彼と時間を共にしたい、生きていることを傍で感じたい、まだ伝えられてないこと、どんな状態になっても彼を好きだということをわかってほしい。
私は彼が言った「一緒にいて」という言葉を信じて、我が儘を突き通していいのでしょうか?
彼の別れの言葉はなかったことにしていいのでしょうか?
意識があまりはっきりとしておらず、言ってることも意味不明なことが増えてきたため、彼の本音がよくわからないのです。。。
彼が望んでいることがわからないまま、自分の希望を通してよいのでしょうか。
有り難し 13
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